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黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

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第38話 最後の戦い

「ドゥームブリンガー」
「っふ!!」

しょっぱなに放たれた魔法弾を、俺は横にずれることで回避する。

「ブレイク・イヤー!」
「甘い!」

回避した際に放った矢を、闇統べる王が回避する。
しかし、それは予想済みだ。

「ライトフレイヤー!」
「だから甘いと――――ッ!?」

俺が放った矢を再び避けるが、今度はそうはいかない。

「追尾型が、姑息な」

闇統べる王は苦虫を潰したような表情をしながら、俺の矢を払っていく。

「ッ!? どこに行きよった!」

全ての矢を払い終えた闇統べる王が、俺を探している。

「喰らえ! 一刀連舞!」
「ッぐ!」

俺が剣を振り下ろすと、それに続いていくつもの剣撃が闇統べる王を襲う。
一回の攻撃で複数回攻撃を加えることが出来る攻撃方法だ。
これも俺と執行人によって生み出した魔法だ。

「調子に乗るな! エルシニアダガ―!」
「うわッ!?」

突然扇形に針のようなものが放たれ、俺は必死に回避する。

「お返しだ」
「ぐぅッ!!」

今度は扇形ではなく、一直線にこっちに集結する。
それを避けきれずに数本刺さってしまった。

「よくも――――」

俺はここから挽回しようと、叫ぼうとしたがそれは目の前の光景でできなかった。
そこにあったのは、ただただ大きい魔力の塊だった。
魔法陣からそれは形成されていて、まともに喰らってはただでは済まないとすぐに分かった。

「絶望に足掻け塵芥」

闇統べる王がそう呟き、手に持っている杖のようなものをこっちに向けてきた。

(間に合うか!?)

俺はそれを見て慌ててシールプロテクションを展開しようとする。
だが、それもむなしく……

「エクスカリバー!!」

闇統べる王の一声で膨大な魔力が牙をむき、俺の方に収束砲として迫ってくる。
そして俺は収束魔法に飲み込まれた。

「はぁ……はぁ」
「む?」

俺は何とかギリギリのところでシールプロテクションを展開し、防ぐことが出来た。

「我が渾身の一撃を耐えただと?!」

闇統べる王は驚いたように叫んでいるが、俺にはそれに答える余裕はなかった。

『融合率40%まで低下。この分だと必殺技一発分になりそうだな』

執行人の言葉が頭に響く。
さっきの攻撃を防いだ際に受けたダメージが、今でも影響を与えているのだ。

「だが、その様子では我に勝てまい………今許しを請うのであれば許してやらんでもないぞ」
「誰が、お前に許しを請うか!! 拘束!」

俺は闇統べる王に言い返しながら、バインドを仕掛けた。

「こんなものッ!!」
「無駄だ。この世に存在せし数多の闇よ、我に集え」

バインドを破壊しようともがく彼女をよそに、俺達は詠唱を続ける。

『その闇はこの世にあるものを破壊せし剣となれ』
「今こそ、解き放たれよ白銀の光」

俺達の詠唱に呼応して白銀の魔法球と、漆黒の魔法球が形成された。

『ダークジャッジメント!』
「ライトジャッジメント!」

それはお互いに対する魔法であった。
それが一気にに闇統べる王に向かって放たれる
そして闇統べる王は二色の混ざり合った収束砲に飲み込まれた。
バインドで拘束されていたため、どうあがいても無傷ではいられないはずだ。
つまりそれは、俺達の勝利と言う結果を示していた。
こうして、俺達の戦いは幕を閉じたのであった。

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