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黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

【案内板】

黄昏の部屋(別館)

当サイト、『黄昏の部屋(別館)』へようこそ。
こちらでは某小説投稿サイトで、私TRcrantが投稿していた小説を掲載しています。
読まれましたら拍手や感想などをして頂けると執筆意欲向上に繋がったりします。
(『その力の先にあるもの』と『IS(インフィニット・ストラトス)~破門されし者~』は、本館の方にて掲載されています。)

*注意*
本サイトの小説はすべて二次創作です。
そのため、突然の削除などが行われる可能性がございます。
二次創作が苦手な方は、ご覧になられないことをお勧めいたします。
拍手または感想等を募集しております。
拍手コメントでレスが不要な方は、拍手コメント時にその旨をコメントに明記してください。
明記されてない場合は、HN共々雑記にてコメント返しにて表記されますのでご注意ください。
注意事項はこちらをご覧ください。
他、明記されていない細かい注意点は本館と同じですので、そちらの方をご覧ください。

それでは、ごゆっくりとお楽しみください。

===更新履歴(最新の3日分のみ表示)====
・8月30日
『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』第114話を掲載しました。
雑記を掲載

・8月22日
『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』第113話を掲載しました。
雑記を掲載

・8月12日
『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』第112話を掲載しました。
雑記を掲載
=======
掲載作品一覧

魔法少女リリカルなのは~世界からの来客者~

魔法少女まどか☆マギカ~革命を促す者~

魔法少女リリカルなのは~目覚めた力~

魔法少女リリカルなのはstrikers~失った力~

DOG DAYS~誤召喚されし者~

ティンクル☆くるせいだーす~最高神と流星の町~

魔法少女リリカルなのは~目覚めた力~RB

To Loveる~二つの人格を持つ者~

けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~

二人の神と欲望に駆られた人間たち


カミカゼ☆エクスプローラー~無を司りし者~

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『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』最新話を掲載

こんばんは、TRcrantです。

大変お待たせしました。
本日、『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』の最新話を掲載しました。
今回はネタ満載です。
主にパロディ的な意味で。

それはともかく、次回で律の話は終わりついに修学旅行編に話は移ります。
ここでもちょっとしたネタをご用意する予定ですので、楽しみにしていただければ幸いです。

さて、拍手コメントへの返信を行いたいと思います。

『最後は浩介と唯で終わりましたね。 面白かったです。 特に唯の嫉妬がww』

コスモさん、コメントありがとうございます。
さすがに唯ルートでもあるので、唯を出さなければいけないなという理由で最後はああなりました。
そのうちヤンデレ唯を書くんじゃないかと変な予感を感じていたりします(汗)


それでは、これにて失礼します。

拍手[0回]

第114話 輝きと策

「こうふふぇふぁひひひょふぁー」
「食べながらしゃべるな」

昼休み、目の前でお弁当をほおばりながら口を開く慶介を咎めた。
女子は女子で、男子は男子同士で食事を摂るというわけではない。
ただ単に席の問題(僕たちが座るだけの机の幅がなかった)だけなのだ。
そんな唯たちは、楽しげに昼食をとっていた。
だからと言って僕たちも楽しくというわけにはいかない。

「それで、何だ?」
「浩介はいいよなって言ったんだ」

あらためて慶介が何と言っていたのかを尋ねると、そんな言葉が返ってきた。

「いきなり何を言うんだ?」
「だってよ、部員はかわいい女の子だけで、顧問だって優しくて美人の山中先生じゃないか」

慶介の口から出たのはある意味いつも通りの言葉だった。

「可愛いはいいとして、山中先生の場合は微妙に違うと思う」

あの人の本性を知っている僕からすれば、素直に頷けられなかった。

「それは自慢か!? 一生俺にはできえないことだという自慢なのかぁ!!」
「うっさい」
「ごふぁ!?」

むさくるしく雄たけびを上げ始めたので、とりあえず沈めておくことにした。

「あなた、本当に扱いなれてるわね」
「慣れているというよりは、どんどん投げやりになってきてないか?」

そんな様子を見ていた真鍋さんと澪から呆れたような驚いているようなよくわからない口調で話しかけられた。

「まともに相手すると時間がもったいないから、最近は面倒だと思ったらぷちっとつぶしてるんだよ」
「ちょっと、俺は虫感覚での対応ですかい!?」

苦笑しながら返すと、例にも漏れずに素早い回復を見せた慶介がツッコみの声を上げた。

「浩介も浩介だけど」
「彼も彼ね」

なんだか僕と慶介が同列に見られているような気がするのは気のせいだろうか?

(それにしても、律のやつはまた放浪の旅か)

ふと視線を横に逸らしてみると、そこにはほかの学生たちと楽しそうに話をしている律の姿があった。

「いいですか?」
「ん?」

ふと廊下のほうから女子の物と思われる声が聞こえてきた。

「私に続いて覚えてくださいね。水平リンベー、青い船!」
「……」

聞こえてきたのは元素表を覚える定番の語呂合わせだったが、それは何かが違っていた。

(それを言うなら、”水平りーべー、僕の船”では?)
なんだかどこぞの星が降る町にいる天使がしそうな言葉の間違いに、心の中でツッコみを入れた。

「天使じゃありません!!」
「…………」
「どうかしたのか? 浩介」

まるで僕の心の声を聞いているかのようなタイミングで返ってきたツッコミの言葉に唖然としていると慶介から声がかけられた。

「いや、なんでもない」

今のはただの気のせい。
夢でも見ていたのだと自分に思い込ませることにした。
そしていつもの昼休みの時間は過ぎていくのであった。










「というわけで、今日もやろうぜ!」
「何が”というわけ”なんだ?」

放課後、一足先に部室に来ていた澪がドアを勢いよく開け放って告げた律の言葉にツッコミを入れた。

「輝け律ちゃんシリーズまだ続いてたんだ」
「もしくは楽器取り換えっこか?」

ギターの一件で辞めないところが律のいいところでもあるのだが、理由が理由なだけに少々微妙な心境だった。

「やっぱり輝いてないとだめかもしれない! さわちゃんを見てみろっ!」
「な、何よ?」

律の言葉に、僕達はいつもの定位置である僕と梓の席の横の部分を利用して優雅にケーキを口にしている山中先生へと視線を向けたので、山中先生は戸惑いの表情をうかべる。

「担任になってからお肌はつやつや髪はきれいだしっ」

確かにここのところ山中先生は輝きを増してきていると思う。
とはいえ、抱く感情はただの憐れみみたいなものだが。

「ふふ。担任ともなると、教壇というステージに立って皆に注目されるからね」
「ぷっくくく」

山中先生の言葉に、僕は笑いがこらえきれなくなり吹き出してしまった。

「な、なによ! 笑わなくてもいいじゃない」
「くくく、すみません。律、優雅に泳いでいるアヒルはその実、水面下では必死になってもがいているもんだぞ?」
「はい?」

山中先生が輝いている理由がわかるために、僕は直接ではなく間接的に伝えたのだが、どうやら通じなかったようだ。

「山中先生、老婆心ながら言わせていただきますけど、やりすぎは毒になりますので、ほどほどに」
「うっ。うるさいわね!」

僕の忠告に、山中先生は一瞬表情をこわばらせたものの、そっぽを向きながらケーキを頬張った。

「――というわけでキーボードを弾いてみてもいい?」
「ええ。もちろんよ」

少ししてやってきたムギに事情を説明した律の頼みに、ムギは快く承諾すると、キーボードの電源を入れて演奏ができるように準備を整えた。

「それでは……」

若干緊張しているのか指を震わせながらも鍵盤に乗せた律は、さらに力を込めて鍵盤を押し込む。
すると、何とも明るい音色が部室内を駆け巡って行った。

「律先輩って楽譜読めるんですか?」

同じく部室に来ていた梓の問いかけに、律はテンポよく数音を鳴らした。

「あ、”だいじょうぶ”だって」

(なんで解読できてるんだ?)

まあ確かに聞こえなくもないけれど

「さすがにムギもめい……じゃないよな」

澪が言葉を途中で止めるほど、ムギの目は輝いていた。
そこでさらに律はさらに3つの音を鳴らした。
それはまるで

「あっ。いま”むーぎーちゃん”って」
「言った言った~」

僕には救急車のサイレンの音にも聞こえるのだが、どうやらムギと唯にはそれが違って聞こえていたようだった。
僕には理解のできない謎ワールドが、律とムギに唯の三人の中では展開されていた。










それから少しして、演奏のコツをつかんだのか、音色を変えながらチャルメラの音を奏でる。

「キーボードっていろいろな音色があって面白いよな」
「新しい曲のイメージがどんどん固まるわ~」

(どんな曲にする気だっ!?)

今のチャルメラからいったいどのような曲を編み出すのかがとても気になった。

「なんだか楽しそう……」

そんな時、律の楽しげに弾いていく姿に触発されたのか、前のベンチで腰かけていた澪がポツリとつぶやいた。
そして律の目が怪しく光ったのを僕は見逃さなかった。

「ねえムギ、私にも弾かせ―――」

席を立ってムギに声をかける澪の言葉を遮るように、ヘビメタ風の音色を鳴らした。

「や・め・ろっ! そういうのは止めような? そういうのはっ」

勢いよく律の頬を両手でつかんだ澪に対抗して、律も澪の頬を両手でわしづかみにした。

「……まったく何をやってるんだか」
「いやー、でも楽しかったな。これでほとんどの楽器を取り換えっこしたし」

澪との格闘も終わり腕を伸ばしながら感想を漏らす律。

(あれ? 何か抜けてないか?)

ふと僕は何かの楽器を弾いていないことに気付いた。

「ねえねえ、ベースはやらないの?」
「ベースはだめ!」

それは唯も同じったようで首を傾げながら問いかけた唯に、澪はいつになく強い口調で拒否した。

「ベース以外の楽器はやりたくないし、ベースじゃないとできないし……」

恥ずかしそうに視線を色々な場所に移していた澪は、やがて静かに口を開いた。

「低くて太い音色とか、ベースラインを作るのも楽しいし、それにみんなを支えている感じが好きで皆の音に埋もれない、そんなベーシストになりたいんだ」

それは、秋山澪というベーシストの基盤にも思えた。

「知ってるよ。だからベースにだけは手を付けないのさ」

(意図してベースをやらなかったのはそういうわけか)

一瞬、ギターと同じ弦楽器だから避けたのかと邪推してしまった自分が恥ずかしく思えた。

「ほほぅ、私と浩君みたいにアツアツどすなー」
「さりげなくのろけないでください」

唯の言葉に、梓のジト目での注意が飛んできた。
と、そんなときどこからともなく異音のようなものが聞こえてきた。
それは軽い爆発音にも思えた。
そんな異音の発信源は明らかに先ほどから動く気配のない澪であった。

「語りすぎた」

そう言って動かなくなった澪の頭からは、まるで煙でも出ていそうな感じがするほどに燃え尽きたような感じがした。

「うお!? 澪が生きる屍に?!」
「しっかりするんだ、澪隊員ー」

そんな澪に唯が体を軽く揺さぶりながら正気に戻させようとする。

「律ちゃん、私に任せてね!」

と、力強く律に告げる唯だが一体何を任せるのだろうか?
その後に聞いてみても、”ないしょ”という答えが返ってきたため、僕にもそれは分からなかった。
ただ、なんとなく

(絶対にろくなアイデアじゃないな)

そんな気がしてならなかった。










3年生ともなれば、必ずあるのがクラス写真だ。
卒業アルバムのための写真にも必要なため、これからはこういう機会が増えるのは確実だった。
つまり、何を言いたいのかというと、

「早く並んでね」

僕たちは今、クラス写真の撮影中なのだ。
クラス写真ほど、惨めなものはないだろう。
なぜならば、背の低い人はそれをはっきりと自覚させられるのだから。
それはともかく、僕の身長はやや平均並みのため、前から3列目という場所になる。

「あれ、高月君」
「佐伯さんか。奇遇というかなんというか」

隣に立ったのは去年から同じクラスだった佐伯さんだった。

「何、その嫌そうな反応」
「別に嫌だとは言ってない。ただ、あんたにかかわると面倒くさいのが付いてくるからだ」
「その面倒くさいというのはこの俺のことですか? 浩介さん」

ジト目でこっちを見る佐伯さんにため息をつきながら答えていると、後ろのほうからそんな声がかけられた。

「お前、本当にストーカーにでもなる気か?」

僕の後ろに立っている慶介に、僕はため息をつきながら問いかけた。

「それもまたいいかもしれないな。俺は佐伯さんの陰。それはまるで忍者のごとく」
「背中か体に棺を構えたら、どこぞの変体の神様にでもなれるんじゃないか?」

まあ、その前に潰されるのがオチだけど

「それにしても、慶介は僕と身長が同じだったはずだが。なぜそこにいる?」

正確には僕よりも数ミリの差ではあるが小さいので、僕よも大きい背丈であろう後ろのほうにいることが信じられなかったのだ。

「知らねえよ。気づいたらここにいたんだ」
「気づいたらって……完全に背の順関係ないよな」

というより、誰もそれに気づかないのがすごい。

「それを言うなら向こうを見てみろ」
「向こうって……あぁ、なるほど」

慶介の指さす方向に視線を向けると、そこには和気あいあいとしている律たちの姿がった。
何故だか一番後ろの列に立って。

「それじゃ、行きまーす」

カメラマンの日意図が声を上げたため、僕は話をやめて正面を向いた。
この時、僕は慶介を無理やりにでもどこかに移動させるべきだったのかもしれない。
そうすれば、後々にあのような騒動は起こらなかったはずなのだから。










「浩君、もうちょっと前」
「こうか?」

放課後、唯の指揮のもと僕は律のドラムを前のほうへと移動させていた。
そうしているうちに、顧問である山中先生をはじめ梓達も集まってきた。

「おーっす………って、何をやってんだ?」

そして一番最後に訪れた律は、ドラムの前に腰掛ける唯に、唖然としながら声をかけた。

「律ちゃん、ドラムの位置を変えてみたんだ!」
「へ、へぇ」

思いっきり引いてはいるものの、唯は自信満々の様子でさらに言葉をつづけた。

「たまには席替えをした方がいいんだよ!」

どうやらそれが唯の考えた策のようだった。
これならば確かに、目立たないという問題点は解決する。

「めっちゃ恥ずかしいぞ」

とはいえ、恥ずかしさが増すのは明らかなのと、もう一つの問題点があった。

「ちょっとその位置じゃ変よ。もう少しドラムが後ろにしないと」

ドラムが一番前に出てくるバンドは多くない。
そのため、この配列は違和感しかなかった。
なので、山中先生の指摘は十分に的を得ているものであった。

「もうちょっと後、もう少し」

そして山中先生の指導の下、僕たちはドラムの位置を丁度いい場所にまで移動させていった。
その結果

「うん、これで十分よ」
「今までと変わってないな」
『ですよねー』

これまでの配列と同じものとなってしまった。

「大丈夫! まだまだ策はあるから」

最初の席が餌羽扇が失敗に終わったかと思えば、唯は突然ヘッドライト月のヘルメットをかぶった。

「わきゃ!?」

そしてヘッドライトをつけるとそれを律に向けて照射した。

「これなら輝けるよね!」
「や、やめろぉ!」

律の悲鳴に辞めるどころかさらにライトで照らす唯に、律の体は小刻みに震え出した。

「やめろ、唯っ! もう虫の息だ」
「や、やってもうたっ」

唯の二つ目の策であるライトアップ作戦は、律の気絶で失敗となった。





「もしかして、律ちゃんは寂しいんじゃないの?」
「寂しい?」

しばらくして意識を取り戻した律に、唯はそう尋ねた。

「演奏中はいつも後ろだから」
「なるほど、確かに的を得ているな」

寂しい=輝きたいという図式はどうにもわからないが、人は時に本心とは違う感情を抱いてしまうことがある。
吊り橋効果のようなものがその典型例だろう。
まあ、今回のような事例は聞いたことがないけれど。

「だから、演奏中にもっとコミュニケーションをとろうよ! 後ろで寂しい律ちゃんのためにっ」
「……」

唯の出した策になんとなく嫌な予感がするのは気のせいだろうか?
そもそも、どうやって演奏中にコミュニケーションをとるのだろうか?

「あの、どうやってですか?」
「こんな風だよ。じゃかじゃかじゃんじゃんじゃかじゃ、はい!」
「………」

梓の疑問に答えるように実演して見せた唯に、僕は思わず言葉を失った。
演奏するマネをしながら要所要所で律のほうに振り替えるという、何とも単純な方法だった。
とはいえ、それをやられる方は心臓に悪いのは言うまでもないが。

「皆も一緒に、後で寂しい思いをしている律ちゃんとコミュニケーションを取ろう!」
「えぇー」

全員にやるように呼びかける唯に、嫌そうな表情をうかべる梓の気持ちはよくわかる。
僕とてやりたくない。

「せーの。じゃかじゃかじゃんじゃんじゃかじゃ、はい! じゃかじゃかじゃんじゃんじゃかじゃ、はい!」

そんな梓の意思を無視して強引に始めた唯に、僕と梓もいやいやではあるがコミュニケーションをとることにした。
まあ、肝心の律はやるたびに肩を震わせているので、結果はお察しだろう。

「唯、もういい――――」
「ダメだよ律ちゃん! 律ちゃんの悩みはみんなの悩みだよ!」

律の言葉を遮って心配した様子で語りかける唯。

「いや、だから別に悩んでは――」
「皆で乗り越えようね!」
「話を聞け―」

なんだか茶番劇のような感じになってしまったが、これはこれである意味有意義なものだったのかもしれない。
なぜならば、僕はようやくこの問題の本質を知ることができたのだから。

(ならば解決の時も近いか)

押し問答を繰り返している唯と律を見ながら、僕は心の中でそうつぶやくのであった。

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『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』最新話を掲載

こんばんは、TRcrantです。

大変永らくお待たせしました。
本日『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』の最新話を掲載しました。

ここから楽器(という名の律)の話になります。
一応唯ルートなので、あまり彼女をあれしすぎると今回の最後のような状況となるので、気を付けたいところです。

さて、ここからは拍手コメントへの返信を行いたいと思います。

『次は律中心の話ですね。律好きなので楽しみです』

コスモさん、拍手コメントありがとうございます。
律は私の知る限りヒロインとして書かれている小説は少ない(多かったらすみません)ので、作者としても腕が鳴りますが、一応唯ルートなので引き立てすぎるととんでもない状態になるので、バランスを考えて書いていきたいと思います。

『ハーメルン掲載のラブライブのヒロインアンケートについて星空凛に一票入れさせてください』

さららさん、拍手コメント&投票ありがとうございます。
星空凛への投票を確認しました。
今後も本作をよろしくお願いします。

『ラブライブのヒロインアンケートですが1年組がメインなのを見たことがないので凛、真姫、花陽の3人を希望します』

魚雷さん、拍手コメント&投票ありがとうございます。
凛と真姫、花陽の三名への投票を確認しました。

今後も本作をよろしくお願いします。
これは学年ごとに話を構成したほうがいいのかもしれないなと、投票を見ながら考えていたりします。
中間結果発表も近いので、そこでもう一度考えてみようと思います。


それでは、これにて失礼します。

拍手[0回]

第113話 予感

それは、ギターの騒動がひと段落して数日後の放課後のことだった。
この日も、全員(約二名を除く)が亀であるトンちゃんの前へと集まっていた。

(完全に部活としての本分を忘れてるな、あれは)

唯は水槽に張り付いて可愛いとつぶやいているし、梓は熱心に亀の飼育方法が書かれている本を読んでいるし。

「ねえねえ、澪ちゃんも名前を読んでみなよ」
「え……トン……ちゃん」

先ほどまで水槽に張り付いていた唯は後ろのほうで控えめに(もしかしたらただ単におびえているだけなのかもしれないけれど)立ち尽くしていた澪に促すと、澪はおずおずと名前を呼んだ。
すると、トンちゃんは澪の呼びかけに反応したかのように顔を水面からのぞかせた。

(この亀、人の言葉がわかるのか?)

どうやら、世の中にはまだまだ僕には読み解けない謎があるようだ。
そして澪も唯と同じく可愛いと口にする始末だ。

「ちゃんと世話もしないとだめですよ、唯先輩。水温を一定にしたり毎日餌を上げたり水を取り替えたり」

そんな唯たちにくぎを刺すように、飼育方法の本を読んでいた梓が口を開いた。
ちなみに、エサはトンちゃんを買った際におまけでついてきたものを使用しているが、せいぜい数日分だ。
そろそろそれもつきかけていた。

「ギー太よりも手がかかるね」
「当たり前だ。楽器じゃないんだから」

至極当然のことを呟く唯に、僕は音楽雑誌(に偽装した魔導書)に目を通しながらツッコミを入れた。

「あ、エサなら私に任せて。家でもいろんな亀とか飼ってるから。ミシシッピニオイガメとか」
「よ、よろしくお願いします」

(え、エキスパートだ)

さらりと亀の種類を口にしたムギに、目を瞬かせながら梓は頷いた。

「かわいがるのはいいけれど、責任もって飼えよ」
「そうだな。世話がいやだからって捨てたりは――「もう嫌だ!」――」

僕の苦言に頷くようにつぶやいた澪の言葉は、律の叫び声によって遮られることになる。

「ドラム嫌だ!」
『はいぃ!?』

何やら、またしてもひと騒動が起こりそうな予感がした。

「ドラムがいやだって、何を言ってるんだ?」
「すまん! 嫌だは言い過ぎた。でも、これを見ろよ」

律の言葉に本を机の上に置いて立ち上がると、律がいるであろうベンチのほうへと歩み寄りながら、僕は呆れてしまい心なしか言葉に力がこもらなかったが、律は右手を僕達の前に掲げると即座に撤回した。
代わりに僕たちに見るように促してきたのは、今朝真鍋さんから”参考ないしは記念に”と言われて渡された学園祭と新入生歓迎会でのライブの映像だった。

「これがどうしたんですか?」
「ここを見てみろ!」

そういいながらステージの映像のある部分をズームさせた。

「うわ、暗!?」
「照明が当たっていないのね」

そこに映し出されたのは額だけ光り輝く人物の姿だった。
どう見ても律だった。

「ドラムは隅っこですからね」

梓の言うとおり、ドラムは後方に配置されるのが普通なので、どうしても隅っこになってしまう。
これは、ドラマーの宿命なのかもしれない。
とはいえ、工夫の仕方によっては、この問題も解消されるが。

「でも、おでこだけは輝いてるよ」
「うるさいっ」

唯のフォロー(?)に律は自分の額を抑えながら言葉を吐き捨てた。

「それにこれだけじゃないんだよ、ほら! 去年の新歓も今年の新歓も!!」
「暗いな」
「あ、足が見えました」

律の力説に映像を確認してみると、確かにどの映像も律の姿は唯や梓に比べてはっきりと見えていない。

「で?」

映像を一通り見終えた僕は、後ろのほうで僕たちに背を向けるようにしゃがみこんで泣きまねをする律に、続きを促した。
しばらくの無言ののちに

「他の楽器やりたい」

律が口にしたのは、そんなとんでもないものだった。

「おいおい、映像に映らないからほかの楽器をやるだなんて前代未聞だぞ」
「それに、誰がドラムをやるんだよ」

僕の言葉に続いて告げられた疑問の言葉に、律は泣きまねをやめると壁のほうを見ながら口笛を(吹けてはいないが)吹き始めた。

(考えてなかったんかい!)

「それにちまちましたのは苦手だからドラムをやるって言ったのは律だぞ」
「だからさ、取り換えっこでもしようぜ!」

澪の言葉に律がそんな提案を出した。

「なんだかおもしろそう!」
「だろ?」

気づけばもう決定事項のごとく話が進んでいた。

「まあ、いんじゃない」
「よっしゃ! 浩介が味方になったぞ」

僕が賛成に回ると、律は興奮した様子でガッツポーズをした。

「ドラムをやめる云々は別として、色々な楽器に触れてみるのは、経験としてはいいと思うからだ」

念のためにと、僕は付け加えるようにして律に告げた。
ドラムをやめるという話はともかく、さまざまな楽器に触れるというのは経験を積むいいチャンスだ。
一つの楽器に集中するのではなく、出来るだけ多くの楽器に手を触れれば、適正な楽器パートを見つけるだけではなく、その楽器の演奏のむずかしさなどがわかったり、自分楽器パートの重要さがわかったりもできるのだ。
そんな理由で、僕は賛成票を投じたのだ。

「それじゃ、私のギター使ってみる?」
「え、いいの!?」

そんな中、快く自分の楽器を差し出したのは、唯だった。
こうして、律発案の楽器取り換えっこが始まるのであった。





「じゃーん!」

唯のギターレスポールを構えた律の姿に澪たちが感嘆の声を上げる。

「ギターを持っている姿がすごく様になってます」
「でも、やっぱり変な感じね」
「いやいやー」

梓とムギの言葉に、律は右手を頭の後頭部に添えながら相槌を打った。
とはいえ、梓のはものすごく危険な感じがする感想だったような気がしたが。

「うわーん!」

そんな中一人泣き声を上げたのは、唯だった。

「どうしたんだ?」
「ギー太が律ちゃんに浮気した~!」

唯の様子に何があったのかわからずに尋ねると、泣きじゃくりながらその理由をこたえた。

「自分から笑顔で差し出したんじゃないですか!」
「ギー太、君のことは忘れないよ!」
「意味がわかんない」

涙を浮かべて窓の外を見つめながらつぶやく唯の言葉は、まさしく謎そのものだった。

「それじゃ、唯先生よろしくお願いします!」
「唯先生!?」
「変わり身早いな、おい」

先ほどまで涙ぐんでいたのはどこへやら、律の先生という言葉にすっかり元に戻って”いやいや~”と照れ笑いをしている唯に、思わずそうつぶやいてしまった。

(まあ、そういう訳のわからないところも魅力といえば魅力なんだけどね)

口に出したら確実に砂嵐が巻き起こりそうなことを、僕は心の中でつぶやいた。
そんな中、一人テーブルのほうへと向かうのは澪だった。

「何故に座る?」
「どう考えてもすぐに飽きると思うから」
「……確かに」

澪のその言葉に否定をするだけの材料が僕にはなかった。
そんなこんなで、唯によるギターレッスン(?)が幕を開ける。

「左手で弦を抑えて、右手でストロークだよ」
「いや、それぐらいは分かってる」

本当に基礎の基礎を教え始めようとした唯に、律が申しわけなさそうに右手を上げて告げた。

「えぇ!? それじゃ、一体何から教えれば……」
「……」

あえて僕は傍観に徹することにした。
これもまた、彼女たちのレベルアップになるのであれば、ここで僕が手を出すのは野暮だと思ったからだ。

「仕方がないですね」

あたふたとする唯を見かねて声を上げたのは、譜面台を手にした梓だった。

「まずはふわふわ|時間《タイム》からやってみましょう」

そう言いながら譜面台に置いたのは、ふわふわ|時間《タイム》のギター用の譜面(通称TAB譜)だ。
こうして、唯によるギターレッスンは梓を交えた二人掛の物となった。

「えぇっと、それじゃ……」
「あ、座った方が弾きやすいかもです」

譜面をのぞき込む律に、梓がすかさずアドバイスを入れた。
立ちながらだと、ギターがどうしても動いてしまう。
だが、座ればボディーが体にしっかりと固定されるために動きずらくなるので、弾きやすくなるのだ。
そんなどうでもいい豆知識は置いといて、律は梓のアドバイスに従いベンチに腰掛けた。

「それじゃあ、最初のコードは”E”ですから……人差し指は3弦の1フレッドで、中指は5弦2フレッド、薬指は4弦2フレッドを押さえてください」
「…………」

梓の言葉に、律はただ眼を瞬かせるだけだった。

(まあ、確かに呪文にしか聞こえないもんな)

ギターのことをよく知らない人にとっては、呪文よりも厄介なものかもしれない。

「梓、口で言うより、実際にやった方が早いと思うよ。こういうふうに」
「え、ちょっ!?」

見かねた僕は、律の手をつかむ。

「人差し指がここ、中指がここ、薬指がここ。それで、はい右手を動かす」

なんだか頬が赤いような気がするのは気のせいだろう。
そして何より

「…………」

隣から感じる殺気は気のせいだと信じたい。

「お、おう!」

そんな中、律は僕に言われたとおり、右手をストロークし始めた。
聞こえてくるのはずれたギターの音色だった。

「律ちゃん、右手はもっとぐにゃんぐにゃんに動かすんだよ」
「律先輩、弦を抑えている指を立ててください。ちゃんとなっていない音があります」

それはともかく、矢継ぎ早に梓や唯から投げかけられるアドバイスに、律の表情が見る見るうちに曇り始めていった。

(これはあと2,3コードで躓くな)

そんなことを思ってしまうほど、律の表情は悪化していたのだ。

「それじゃ、次のコードですね」
「これが難しいんだよねー」

Eの次にくるのはAコードというものだ。
ちなみに押さえ方は薬指が2弦2フレッド、中指が3弦2フレッド、人差し指4弦2フレッドを抑えればいいだけなので、それほど難しくはないが初心者にとっては難しいことには変わりないだろう。

「ギター無理かも」
『え!?』

律の一言に部室中に衝撃が走った。
主に、やめる速度に。

「いやー、ギターって覚えることが多くて大変だなー。御見それしました」
「いえいえー」

ギターを両手で唯のほうに掲げる律に、唯も両手でそれを受け取ることで応じた。

「ギー太、お帰り~」

そして戻ってきたギターを手に柔らかい表情をうかべる唯の姿に、どこか心が洗われるような感じがするのであった。
それが、すべての始まりだったのかもしれない。
この後に続く率を中心とした珍騒動は。





ちなみに、これは余談だが。

「唯」
「何かな? 浩君」

帰り道、僕と唯に梓の三人でいつものように帰路についていた。
ただ違うことがあるのだとすれば

「なせに脇腹をつねり続けているのですか? 唯さん」

先ほどから強く脇腹をつねっていることを除けば。

「なんでだと思う?」
「いや、疑問形に疑問で返されても……って、いい加減地味に痛いんだけど!」

先ほどから痛みをこらえている僕としては、これ以上は勘弁願いたかった。

「浩君、律ちゃんの手を取って鼻を伸ばしてた」
「あー、あれか。って、鼻は伸ばしてない!」

不満げに洩らした唯の言葉に、ようやく理由がわかった僕は、即座に釈明した。

「あれはコーチのためだ。というより他意なんてない」
「ぶー。あずにゃんが教えていたんだからあずにゃんが普通やるのに」
「練習は気づいたものが率先して教え――――って、痛い、痛いから!!」

もはや釈明の余地なしということなのだろうか、僕の脇腹をこれまでよりも強くつねる唯に、僕は悲鳴を上げた。

「あ、あの唯先輩。浩介先輩も反省しているんですから――「だから、何? あずにゃん」――い、いえ何でもないです!」

控えめに止めようとした梓に、唯が声をかけると梓は震えながら諦めた。
結局、いつかデートをするということで唯の機嫌を戻すことに成功した。
この時、普段のちょっとした行動が自分でも予想できない結果を生み出すことを思い知るのであった

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