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黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

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第23話 契約

「まどか……そんな」

まどかの言葉に暁美さんが絶望の淵にとされたような表情をする。

「私、やっと分かったの。叶えたい願いごと見つけたの。だからそのために、この命を使うね」
「やめて! それじゃ……それじゃ私は、何のために」

暁美さんはとうとう泣き出してしまった。

(何だか俺が泣かせたような気分がする)

「ごめん。ホントにごめん。これまでずっと、ずっとずっと、ほむらちゃんに守られて、望まれてきたから、今の私があるんだと思う。ホントにごめん」

まどかは優しく暁美さんを抱きしめた。

「そんな私が、やっと見つけ出した答えなの。信じて」
「まどか……」
「絶対に、今日までのほむらちゃんを無駄にしたりしないから」

まどかはそう言って立ち上がった。

(さて、そろそろかな)

「キュウベぇ、契約の前に少し時間をもらってもいいか?」
「………なるべく早く終わらせてもらいたいな」

キュウベぇは、ようやくこぎつけた契約を、速く遂行しようとしている感じが伝わってきた。

(お前の思い通りには絶対にさせない。)

「契約の前に、まどかに会わせたい奴がいるんだ」
「え!?」

俺の言葉に、まどかは驚いた様子でこっちを見た。

「これが、俺が起こした奇跡の結果だ。さあみんな! 出番だ!!」

俺は大きな声でそう叫んだ。
その次の瞬間だった。

「やっとこのこそこそとした生活も終わりね」
「全くだぜ。やっぱりあたしはこういうのが似合ってる」
「でも、こういう登場って、ヒーローものみたいでかっこいいじゃん」

俺達の前に姿を現したのは、魔法少女の姿であるマミさん、杏子そしてさやかの三人だった。

「マミさん、杏子ちゃん。それにさやかちゃん?」

その光景をまどかは……いや暁美さんも信じられない様子で見ていた。

「ごめんねまどかさん。あなたを危険なことに巻き込もうとして」
「待たせたな。と言うよりまた会えてうれしいよ」
「この間はごめんねまどか」

三者三様にまどかに声をかけていく。

「良かった……よかった」

そんな中、まどかは涙を流して喜んでいた。

「君は一体……一体何者なんだい? 魔女化したものを元に戻したり、死んだはずの人間を蘇らせるなんてこと、普通は出来ない」
「はぁ……本当はお前のような下郎に教えてやる義理はないのだが、特別に教えてやろう」

キュウベぇの問いかけに、俺はそう答えて一回深呼吸をした。

「俺はこの世界を統括する三神の一人。世界の運命や人々の因果を操作・閲覧する、世界の意志だ!」
「渉君って………神様だったの?」
「ああ、そうだ」

いつの間にかそばにいたまどかの問いかけに、俺は頷いて答えた。

「えぇぇ!!?」

その事実に、まどかは大きな声を出して驚いていた。

「別にそこまで驚かなくてもいいよ」
「だって――――」
「だからと言ってそこの三人の俺に対する対応も問題だがな」

まどかの言葉を遮って、俺はそう言うと三人を睨んだ。

「マミさんは着替えが欲しいから服を持ってきてと言うし、挙句の果てには中身を見られたくないとのことでクローゼットごと持ってこいと言う始末だし、杏子は杏子でお菓子を買って来いだと着替えを買って来いだの言うし、さやかに至っては何度も何度も脱走しようとするんだから」

俺の苦労はそこだった。

「渉君が外に出るなって言うからじゃない」

マミさんがそう言ってくるが、本当にこの数日間俺は、彼女たちに振り回されていたのだ。

「そりゃ確かに、軟禁状態にしたのは俺だが、物には限度と言うものがあるだろ?」
「あ、あはは……」

俺の言葉に、まどかは苦笑いを浮かべるだけだった。

「さて、みんな。あとは手筈通りに」
「「「了解!」」」

俺の言葉に、三人は答えるとマミさんと杏子の二人はワルプルギスの夜へ、さやかは暁美さんの方へ行き、治癒魔法をかけた。

「今、あれは二人が抑えている。とっとと契約の儀を始めよう」
「………うん!」

俺はまどかが頷いたのを確認して、契約の儀を始めた。

「願いを叶えし神よ、かの者の願いを叶えたまえその願いを憑代に彼女に力を与えたまえ。その代償は彼女の因果………さあ、汝、鹿目まどか。貴殿は何を願う」
「私……はぁ……ふぅ」

俺の問いかけに、まどかは一旦深呼吸をする。

「全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女を、この手で」
「っ!?」

果たして息をのんだのは俺とキュウベぇのどちらなのか。
おそらくは両方だろう。

「その祈りは――そんな祈りが叶うとすれば、それは時間干渉なんてレベルじゃない! 因果律そのものに対する反逆だ! ――まさか君は、本当に神になるつもりかい?」

キュウベぇが慌てた口調でまどかに話し掛ける。

「神様でも何でもいい。今日まで魔女と戦ってきたみんなを、希望を信じた魔法少女を、私は泣かせたくない。最後まで笑顔でいてほしい。それを邪魔するルールなんて、壊してみせる、変えてみせる。これが私の祈り、私の願い」

まどかはそこでいったん区切ると、俺の方を力強く見てきた。

「さあ! 叶えてよ、渉君!!」
「ホントに最高だ………世界の意志小野 渉、汝の願いを聞き入れ力を授ける。ディジュレ!」

その瞬間俺達は、ピンク色の光に飲み込まれた。

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