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黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

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第25話 開戦と、混乱する戦場

あの後、隊列を築いて俺とエクレール勇者シンクと、ダルキアン卿にユキカゼは指定された場所へ向かっていた。
ちなみに、俺はセルクルには乗らずに歩いている。

「勇者殿とエクレールそれに渉殿とは、また一緒の組でござるな」
「はい、残念ながら私がアホ勇者たちの面倒を見ないといけませんので」

エクレの”アホ勇者”と言う言葉にシンクは落ち込み、ユキカゼはそれを見て静かに笑っていた。

「と言うより、俺はこいつほど馬鹿ではないぞ」
「勇者殿、渉殿。相方とは仲良くしないといけないでござるよ」
「なんで僕に言うんですか! エクレが僕をつんけんするんですよ!」

ダルキアン卿の軽い注意にシンクが反論した。

「と言うより、俺のボヤキをスルーしないでください!」
「やかましい、貴様らがアホな事ばかりするからだ」

ジト目で俺達を睨みながらそう呟くエクレ。

「アホな事?」
「勇者殿は、出会った初日に、おっぱい揉んだり服を剥いだりしたらしいのでございます」

何のことかわからないダルキアン卿にユキカゼが説明した。

「ほほぅ、それはそれは」
「「誤解です!!」」

二人の声がハモッた。
と言うよりシンクの場合は絶対に違う。

「と言うよりユッキー! なぜそれを知っている!?」
「リコから録画したものを見せもらったのでござる」

そう言えば、カメラのような器材もあったっけ。

「勇者殿もなかなかどうして大胆でござるな」
「あれは本当に不幸な事故で――――」

あの時の事を思い出したのか、エクレはセルクルに乗りながらシンクを蹴っていた。
ものすごく器用な事をする二人だ。
俺以外のシンクやエクレ、ダルキアン卿の腕には俺が渡した腕輪がつけられている。
準備は万端だ。
そして、俺達は指定地点へと向かった。










『さあ、午後に入り食事も終えたビスコッティ、ガレット両軍。現在チャパル胡椒地帯で戦闘開始の合図を待っております』
「いいか? 合図があったら私たちは最短ルートで、その先に抜ける」
「うん」
「了解」

ガレット軍と対峙しながらエクレの指示を頭に叩き込む。

「開幕直後なら皆橋やフィールドを抑えようと躍起になる。私たちなど目にも止めぬはずだ」
「分かった」
「砲術主体! 砲撃はしなくて結構ですので、とにかくエルマール主席を守って私たちに付いて来てください」
『はい!』

エクレの指示に全員が返事をする。
そして……
花火が打ちあがり戦が始まった。
両軍が一斉に動き出す中、俺達は計画通り駆け抜けようとしたが。

「ヒィッハァ!!」
「うおわぁ!?」

突然現れたのはものすごい怖い形相をした者達だった。

「獲物がいたぞ」
「全員で囲め!」
「ち、ちょっと! 話が違う!」
「えぇ!?」

突然の事態に二人が慌てる。
さらに、俺の横からも同じ連中が迫って来ていた。

「弓放て!!」

さらに追い打ちをかけるようにガレットからの弓攻撃。
それは二人の前方と横側から。

「横はこっちに任せておけ!!」
「「了解!」」

僕は二人にそう言うと、この間ダルキアン卿から完全に教わった紋章剣を使う。

「行くぞ! ダルキアン卿直伝!」

すでに展開してある神剣に、光が灯る。

「裂空、一文字!!」

そして放たれた一つの閃光は、矢を吹き飛ばす。
だが……

「死ねぇ!!」
「っと!?」

迫って来ていた顔に切り傷のついた男達5,6人の奇襲にあった。
俺はそれを巧みに躱したことでなんとかなった。

「やっぱり動物に乗らない方が機動が良い」

そんな事を呟いている中、どうやら俺は囲まれてしまったようだ。
周りには10人の兵士。
たったと付けた方がいいかもしれない。

「お前を倒せばレオンミシェリ閣下から、ご褒美がたんまりと出る。だから、朽ち果てろぉ!!」

一人の兵士がそう言って周りにいた兵士たちが俺に迫ってくる。
だが、それでも俺には笑う余裕があった。

「笑止。たかが10人で俺を倒すことなぞ、不可能!」

俺はそう言い放つと神剣を一振りする。

「神術、第2章……光には祝福を、闇には一時の休みをもたらさん」

俺の声が終わるのと同時に、白銀の光が俺の周囲を駆け巡る。
そして、それが無くなり残ったのは……獣玉化して眠っている兵士たちの姿だった。

『うおっとぉ!! これまた二人目の勇者がやりました。一瞬で10人の兵士を行動不能にさせました!!』

しかも一回寝れば3時間は眠り続けるので、戦場復帰はまずないだろう。
合理的な倒し方だ。

「まあ、欠点は、使うごとに霊力を消費することと敵味方の分別がつけられない事位だ」

(合流するか)

俺はエクレの方に合流するのであった。










「エクレ!」
「わ、渉か。無事で何より」

分かってはいたことだが、エクレの態度はどこかよそよそしかった。
まあ原因は俺の失言だが。

(なんで、あんなことを言ったんだろう?)

俺は自分の発言の理由を考えていた。

「エクレ―!!」
「お、勇者、無事だったか」

慌てた様子で合流してきたシンク。

「まずいよ。僕が……って言うかパラディオンが狙われている」
「パラディオンって神剣だったよな?」

僕の疑問に、シンクが頷いたことで答えた。

「そのようだな。だが作戦は変えられん。念のためパラディオンは武器化させないようにした方がいいな」
「うん。だから武器も拾ってきた」

目の前にはガレットの軍が迫って来ていた。

「二人とも、あれは俺に任せてはくれまいか?」
「渉? ……まあいい、頼んだ」

俺の提案を聞き入れたエクレは、駈け出そうとするのを止めた。

「感謝する。では……神術・第4章、咎人達は眠りについた」

さっき使ったのとは別の術を使う。
見かけ状変わったのは、砲撃タイプになった事だけだ。
ただ、これの射程範囲内と眠りにつく時間がかなり増えた。
現に、俺達が見えていた敵軍のほとんどが一気に減った。

「さあ、行くぞ!!」
「お、おい! 先に行くな!」

先に走り出した俺に一喝しながら、エクレとシンクは駆けだした。










しばらく走って谷間の場所をエクレとシンク、そしてリコッタと進んでいる時だった。
スリーズ砦の方角から、花火のようなものが打ち上げられた。
それは、ある重大な意味合いがあった。

「リコからの合図」
「本当に本陣への急襲があるとは」

信じられないとばかりに呟くエクレ。

「これで確信が出来ました。レオ様は私に何か隠し事をしています」

今までいたリコッタは煙と共にその姿を姫君の姿へと変えた。
そう、これは急襲がある可能性を考えた計画だった。
つまり、今スリーズ砦にいるのはリコッタと言う事だ。
そんな時、一羽の鷹が走る俺の横に降り立った。

「………グラン砦に物騒な武器を持って待ち構える敵陣を確認。数は約15から30人!」
「そ、その鳥は何だ?」

鷹から伝えられた情報を伝えると、怪訝そうな表情で鷹を見ながらエクレが聞いてきた。

「こいつは俺の式神。指示を出せばできる範囲内で色々とやってくれる、優秀な相棒さ」

俺は無言で式神にエクレの方に移動するように指示を出すと、それを受け入れたのか、エクレの目の前までふわりと移動した。

「この際だから触ってみればどうだ? 大丈夫だ噛みつかないから」
「そ、そうか………では」

エクレはおっかなびっくり式神の頭を触る。

「触り心地が良いな」
「そうだろ?」
「へぇ、僕にも触らせて――――」

そんな時、シンクが式神である鷹に触ろうと手を伸ばす。

「あ、おい! やめ――――」
「いぃ!?」

忠告するのも遅く、シンクは鷹に指をかまれた。

「式神は指示を出したこと以外はしないんだよ。無暗に手を出すと反撃されるから気を付けろと言おうとしたのに」
「それを早く言ってってば!」

何とも変な雰囲気となってしまった。

「エクレ、リコッタはこっちに合流するんだったよな?」
「そうだが」
「だったら、こいつに護衛させようか?」

俺の提案にエクレはしばらく考えると”ああ、頼む”と答えた。

「おい、追加指令だ。スリーズ砦から出るリコッタの護衛をしろ」

俺の指示を聞いた鷹は高く羽ばたくと砦の方へと向かった。
そして俺達も、グラン砦へと向かうのであった。

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