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黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

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第32話 対面せしは襲撃者

俺こと永田健司は、近くにある大きな魔力反応の場所へと向かっていた。

(一体なんなんだ?)

一応アニメとかでは見たが、このような事件などなかったはずだ。
これがあの人の言うイレギュラーなのだろうか?

(今考えることではないか)

俺はすぐに思考を切り替えた。
俺の両手にあるのは干将・莫耶と言う二本の剣だ。
これが、俺にとっての唯一の武器。
てっきりチート能力でも与えられるとでも思ったのだが、予想より弱そうな能力だったので俺は思わず耳を疑った。
神様曰く、「これが最強なんじゃ」とのことだった。
だが、俺は原作介入し始めてようやく気付いた。
俺自身が、この武装の力を引き出し切れてないのだ。
それもそのはずだ。
ごく普通の一般大学生の俺が、命をかけた戦いなどで力を発揮できるはずなんてないのだ。
これでは、宝の持ち腐れだ。
よく二次創作で見かけるような最強な力をもらった=それを100%利用すると言う図式はありえないと知ったのだ。
あれはあくまでも作者の理想郷である、と。
そんなこんなで、俺の理想郷は執行人と真人によって、木っ端みじんに砕かれ今に至るわけだが。

(まだまだ俺は弱いが。だが、少しでも強くなって俺は俺の目的を果たすんだ!)

俺がここに来た目的は、ズバリハーレム化計画だ。
年齢=彼女いない歴の俺にとってはかなりの夢でもある。
だから、そのためであれば、俺はどのような過酷な場所であっても乗り越えてみせる。
まあこれも真人と執行人で実現不可能になりかけている。

「ようやく見つけた」
「ん?」

そんな時、俺の目の前に一人の少女が躍り出た。
その少女はどこかとフェイトの姿に似ていた。
ただ髪の毛の色が青だと言うのは違うところだが。

「お前は誰だ?」
「僕は”力”を司るマテリアル、雷刃の襲撃者だ!」

最後にどうだかっこいいだろと言って胸を張る。
この時、俺は確信した。

「お前、馬鹿?」
「な!? 馬鹿っていう方が馬鹿なんだぞ!!」

どうやら口に出ていたようだが、答え方まで子供っぽかった。

「お前の目的は一体なんだ?」
「僕の目的は、闇の闇を集めて、王として君臨することさ!!」

雷刃の襲撃者は、あっさりと目的を教えてくれた。
どうやら彼女は、闇の書関連の人物らしい。

「だから、君を倒して僕は飛ぶ!!」

雷刃の襲撃者は、物騒な事を言って、こっちに飛びかかってくる。
しかし、俺はそれを難なく躱す。
スピードは確かに速かったが、オリジナルに比べれば動きが単調で読みやすかった。

(どうやら、俺は当たりくじを引いたようだな)

俺は心の中でそうほくそ笑みながら呟くと、目の前にいる少女へと干将・莫耶を構える。

「さあ、行くぞ!!」
「望むところだ!!」

そして俺と雷刃の襲撃者との戦いが幕を開けた。
戦いに関しては初心者の俺が、勝てるのだろうか。
そう言った不安はあるが、それでも俺は戦う。
前にいる敵を倒せると信じて。

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