健康の意識 忍者ブログ

黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

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第18話 襲撃

次の日、俺はいつものように学校へと向かった。
――――はずだった。
突然周囲の景色が変わったのだ。

「これは、結界!?」

俺はこの雰囲気を知っていた。
ヴィータに最初に襲われた時に出た結界だ。
と言うことは、ヴィータ達か?

(いや違う)

俺は直感的に察した。
ヴィータ達であれば用があれば念話で話し掛けるはず。
つまりは、これは第三者によって張られた結界と言うことになる。

(どうであれ、執行人を呼ぶか)

俺はそう思い執行人に念話で呼びかける。

【執行人、聞こえるか!!】
【―――――――】

俺の呼びかけに返ってきたのは、ただのノイズだった。

(クソ!!)

俺は今自分のおかれている状況を確認した。
幸い俺はクリエイトを身に着けている。
それを使えれば戦うことだってできる。
だが、問題は俺自身の技量だ。
一対一ならばなんとか戦うことはできるが、もし二人だったら……

(……とりあえず、気を付けて行こう)

俺は剣状のクリエイトを両手で構えながら前方に歩き出した。

『マスター、3時の方向より誰かが近づいてきます。おそらく敵だと思います』

クリエイトからそう告げられ、俺は息をのんだ。
いつ来てもいいように来ると思われる方向を見て警戒した。
そして俺の前に現れたのは長身の、青髪に仮面をかぶった人だった。

「お前が山田 真人か?」

声から男の人だと思われる人物は、俺にそう聞いてきた。

「ああ、そうだが」

俺がそう答えた瞬間、威圧感のようなものが立ち込めた。

「そうか……なら」

次の瞬間、男が動いた。

「死んでもらおう!!」
『Protection,Extra』

クリエイトのとっさに張った強化型防御障壁により、男の奇襲は防げた。

「斬撃劣等!!」
「っふ!」

俺は男に向けて剣を二回連続で切り付けるが、それは男が後退したことにより防がれた。

「っは!」

そして再び俺に肉厚してきた。

「っく!」

それを俺は何とか横に避ける。
だが……

「がっ!?」

俺が横に避けることを予想していたかのように蹴りを入れられ俺は、後方へと吹き飛ばされた。

『Protection,EXTRA』

男が俺の方に追撃をかけようとするが、クリエイトによって防がれた。

(近接戦は不利だ。ここは距離を)

「バースト!」
「なにッ!?」

俺はクリエイトを地面に突き立てて衝撃波を発生させた。
これで男と距離が取れた。
その隙を見逃さずに、俺は弓状に変えた。

「ブレイク・インパルス!」

そして男に向けて矢を射た。
男はそれを難なく避けるが、それは俺の予想内だ。

「ブレイク・イヤー、マルチショット!」

俺と執行人で考えた新技のマルチショット。
矢を五発分具現化してそれを一斉に放つ。

「ちぃっ!!」

男が舌打ちをしてそれを回避する。
だが、ただでは逃がさない。

「トレース・スタート!」
「何!?」

俺の追加呪文で今まで一直線だった矢が、男を追跡するように軌道を変えた。
これが俺の切り札の一つだ。
矢を誘導弾としてとらえたのだ。

(これならいけるッ!!)

俺は心の中でそう勝利を確信した時だった。

『マスター!!!』

突然のクリエイトの悲鳴に、俺は一瞬反応が遅れた。

「がぁ!?」

そのために、俺は背後から誘導弾をもろに食らった。

(ッぐ、二人……だと?)

俺は意識が薄れるなかで見たのは二人の男の姿だった。
要するに俺は油断していたのだ。
そして最後に俺が聞いたのは、砲撃の放つ轟音だった。

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