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黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

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第29話 真実を話す日

闇の書事件が解決した次の日。

「遅いわよ! 真人!!」
「わ、悪い」

俺は終業式の後、なのはからすずかの家に来るように言われたのだ。
だが、家に戻ったら待っていたのは両親の説教だった。
無断外泊が主な理由だった。
そのため約束の時間に遅れてしまったのだ。
約束の時間に遅れること数十分。
ちなみに、そこにはアリサやすずかはもちろんのこと、健司やはやてとなのは、フェイトさんもいた。

「それで、なんでこんなに来るのが遅いのよ」

俺が座ったのを見計らってアリサが俺に聞いてきた。

「いや、昨日の無断外泊の事でみっちり絞られてたんだよ」
「それじゃ仕方ないわね」

理由を聞いてアリサ達から同情のまなざしが浴びせられた。

「と、ところで、なんで俺は呼ばれたんだ?」
「そうだった、大事な話ってなんなの?」

俺の問いかけに、アリサは思い出したようになのは達に問いかけた。

「うん、昨日の事なんだけど―――」
「あのね、実は私達―――――」

フェイトさんとなのはが話し始めたのは、二人が魔導師であること。
そして二人の出会いだった。










「なるほど」
「魔法なんて漫画の世界だけだと思ってたわ」

話を聞き終えたすずかとアリサが感慨深そうに口にした。
俺としては、信じている二人の方がすごい。

「大体わかったんだけどさ、一ついい?」
「何かな?」

突然聞いてきたアリサに、小娘が質問を促す。

「真人はどうやってその……魔導師とかになったのよ?」
「えっと……それは」

アリサの鋭い質問に、俺は答えられなかった。

【執行人。話してもいいか?】

俺は念のために、執行人に念話で確認した。

【お前自身で決めろ。その者達が信用に足るものであれば、話すといい】

俺の問いかけに、執行人はそう言い放つと一方的に念話を切った。

「真人?」
「あ、ああ。すまない。実はな――――」

そして俺は、魔導師になった経緯を話した。










「何ともまあ、あんたもすごい体験してるわね」

呆れたようなまなざしで俺を見るアリサと、呆然としているすずかの姿があった。

「ヴィータが乱暴してごめんな後で叱っとくさかい、堪忍してや」

はやての目に投資が見えたような気がしたので、俺はあえて触れないようにした。
その後、軽く雑談をしてすずかの家を後にした。










「なあ、真人」
「何?健司」

家が同じ方向なため、一緒に帰っていると、健司が突然口を開いた。

「これからも、お前のそばで、魔法の勉強をして貰ってもいいか?」
「え、でもお前は―――――――」

健司は俺の”転生者だから大丈夫なんじゃ”と言う言葉を遮って健司は話を続けた。

「俺のはただのごり押しだ。でも、真人の方は違う。だから俺も一緒に魔法の事を勉強させてほしい」
「ようやくその気になったか少年よ」

健司が頭を下げると、どこからともなく執行人が姿を現した。

「最後に聞くぞ。僕の訓練はとてもつらいものだ。それでも最後までやりとおせるのだな?」
「ああ」

執行人の問いかけに、健司は執行人の目をまっすぐ見て頷いた。

「よろしい。では、少ししたらお前の方も魔法の稽古をつけてやろう」
「ところで、だ」

俺は一つだけ気になっていることを聞くことにした。

「何だ?真人よ」
「なんで、俺達に見えてるんだ?」

俺の言葉の意味を理解したのか、執行人が答えた。

「お前の力が上がったことで、僕は姿を見せたりすることが出来るようになったんだ」
「なるほど」
「他にも単独での攻撃魔法の行使や、ユニゾンが出来るようになった」

執行人がさらに伝えてくるが、一つだけ気になった単語があった。

「ユニゾンってなんだ?」
「融合のようなものだ。融合することによって戦闘能力などを上げることが出来る。ただし失敗したらただでは済まないがな」

所謂もろ刃の剣と言うものか。

「やり方は?」
「体の一部分を合わせて”ユニゾン・イン”と唱えるだけでいい。あとは行動権を持った方が体を動かす」

執行人は最後に、”まあ、そうそうやる機会はないだろうが”とつぶやいた。
俺としてはかなり残念だが。
そんな時だった。

「ッ!!?これは」
「結界!!?」

突然俺達の周囲に結界が展開されたのか、周囲の風景が変わった。
俺はこの感覚を知っている。
最初のころにヴィータと遭遇するきっかけになった閉じ込めの封鎖領域だ。

「見つけたぞ!」
「なッ!!?」

突然の声に、俺は上空を見上げると、そこには橙色のゴスロリ風のバリアジャケットに身を包んだヴィータの姿だった。

「お前らの魔力、貰っていく!!」

ヴィータはそう言ってツッコんでくる。

「無駄だ!! 熾天覆う七つの円環(ろー・あいあす)!!」

健司が前方に出て片手を前方に掲げ唱えた瞬間、目の前に七枚の花びらが現れヴィータのグラーフアイゼンの攻撃を防ぐ。

「一体何のつもりだ!!」
「うっせぇ!! とっとと倒れろ!!」

健司の言葉に、ヴィータは聞く耳を持たない。

「ああくそ! 真人!! 行くぞ!!」
「了解!!」

そして俺達の戦いは幕を開けたのであった。

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