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黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

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第8話 行き先と再会

俺はあの後、部屋に戻ると急いで仕度をしていた。

「何だ何だ、なかなかに楽しそうではないか」
「執行人………久しぶりに出てきてその言葉か」

俺は突然出てきた執行人にため息をつきながら話した。

「遊びじゃないぞ?」
「分かってる。だが、今回は俺達にゆかりのある世界だ。であるならば俺はこの状態で行こう」

俺の注意に、執行人はそう答えた。
そう、俺達の派遣任務の目的地は第97管理外世界。
そこの日本海鳴市なのだ。
そこは俺達の出身地でもあるのだ。
なので、俺も少しではあるが胸を躍らせていた。
そして支度を済ませた俺は集合場所へと向かうのであった。










俺と健司、そして機動六課の前戦メンバーはヘリに乗って転送ポートへと向かっていた。

「第97管理外世界、文化レベルB……」

そんな中、キャロは行き先の情報が書かれたモニタを見ながら呟く。

「魔法文化無し、次元移動手段無し………って、魔法文化無いの!?」

そしてティアナは魔法文化が無いことに驚いていた。

「無いよ。うちのお父さんも魔力ゼロだし」

スバルがティアナに当然のように答える。
そう言えばスバルの名前は微妙に俺達と同じだったな。

「スバルさん、お母さん似なんですよね?」
「うん!」
「いや……なんでそんな世界から、なのはさんとか八神部隊長みたいなオーバーSランク魔導士が……」
「突然変異というか、たまたま…な感じかな?」

ティアナの疑問に答えたのは、はやてだった

「わ!? あ、すみません!」
「ええよ、別に」

慌てて謝るティアナにはやては笑顔で答えた。

「私も、はやて隊長も魔法と出会ったのは偶然だしね」
「な?」
「へぇ」

なのはとはやての言葉に、フォワードメンバーは意外そうな声を上げていた。

「ところで、気になったんだですけど」

そんな時、キャロが突然俺の方を見て話しだした。
……いや、正確には俺の横にいる人物だが。

「この人は誰なんですか?」
「そうそう、さっきから気になってたんだよね」

やはり俺の横に座って目を閉じて精神統一をしている執行人だった。

「ああ、こいつは俺の相棒でもあり魔法の師匠でもある、執行人だ。ちなみに本人曰くこれが本名らしい」
「本名……ですか」

俺の説明を聞いて苦笑い交じりにスバルがツッコんできた。

「そう言う…ことになるな」

俺もそう答えるしかなかった。
その後、リインが大きくなれるなどのやり取りをしているうちに、転送ポートにたどり着いた。
その際、俺の転送先を違う場所にして貰った。
転送先の人には許可は取っておいたので問題は無し。
ただし、隊長陣に知られると怒られる可能性が大なのがあれだ。

【おい、真人。お前隊長陣に何と言って許可をもらったんだ?】
【寄る所があるからとだけ】

執行人の念話による問いかけに、俺はそう答えた。
そして俺達は第97管理外世界へと向かうのであった。










一瞬感じたふわりと宙に浮く感覚がなくなると、俺は閉じていた眼を開けた。

「ふぅ………」
「おかえり、真人」

一息ついている中、俺に声をかけてきたのは、母さんだった。

「ただ今母さん、父さん」

この家の転送ポートはリビングに設置してあったのだ。

「何だ、元気そうじゃないか」
「そうよ、昔に大けがをした時はどうなるかと心配したわ」

俺の両親は俺が無事だったことと、久しぶりに会えたことを喜んでいた。

「ごめんね、なかなか連絡でいなくて」
「はは、便りがないのは元気な証拠だ」

俺の言葉に、父さんは軽く笑いながらそう答えた。

「何とも気前のいいご両親な事で」
「君も久しぶりだな。いつも息子の手伝いをしてくれてありがとう」

執行人の呟きに父さんは、そうお礼を告げた。

「何、僕は特に何もしてないさ。だからお礼は言わなくてもいい」
「全く素直じゃないんだから」

俺の言葉に、リビング内に父さんと母さん、そして俺の笑い声が響き渡った。

【真人君、これから任務を始めるから来てくれるかな? 場所はクリエイトに送っておいたから】
【了解】

そんな時、なのはからの念話に、俺はそう答えた。

「ごめん、これから仕事なんだ。たぶん今日は戻ってこないかもしれない」
「そうか。仕事、しっかりやるんだぞ」
「体調には気を付けてね」

俺の言葉に父さんと母さんは、俺にエールを送って快く送り出してくれた。

「それじゃ、行ってきます」

そして俺はなのはに指示された場所に向かうのであった。

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第7話 派遣任務

「はい、それじゃあ今日の朝練はここまで」
『あ、ありがとうございました!』

なのはの号令に、フォワードメンバーがお礼を言うとトボトボと隊舎の方へと歩いて行った。
この機動六課の訓練は明らかに異常な密度だった。
朝から朝練、その後朝食を済ませて午前中の訓練、お昼を挟んで午後の訓練となる。
時にはデスクワークの仕事もあるから、新人たちにはかなりきついはずだ。
そんな中、俺と健司は裏方に徹していた。

「これでいいのかよ? 真人」
「こうやってデータをまとめるのも、重要な仕事だってことさ」

新人たちが朝練をしている傍らで俺達は必死にデータをまとめていた。
俺がやっているのは新人たちの訓練データなどをまとめてそれを隊長に送信することだ。
端から見れば簡単なことに見えるが、これだけでも隊長陣の仕事を減らせられるのだ。
そんな時、突然目の前に通信のモニターが開いた。

『あ、二人ともちょっとええか?』
「八神部隊長。なんですか?」

そこに写っていたのははやてだった。

『部隊長室に来てほしいんや。忙しいのに堪忍な』
「「了解です」」

俺と健司ははやてにそう答えて通信を閉じた。

「というわけだから、行くぞ」
「は!? お前もう終わったのかよ?!」

俺の言葉に、健司が驚いた風に呟く。

「ああ、さっきな」
「お前早いよな。俺なんてまだ半分も行ってないぞ」

俺は『健司の場合は遅すぎなのでは?』と言いたくなるのを堪える。

「はぁ………健司、そっちのデータの半分こっちでやる」
「悪い、俺こういうの苦手でさ」

健司は申し訳なさそうに言うが、9割のデータをよこしてきた。
言葉と行動が全く合ってないと思いながら、俺はデータをまとめるのであった。










はやての通信から数分が経ち、俺達は部隊長室に向かった

「すみません。遅れました」
「気にせんでええよ」

はやてからお許しが出たところで、俺は本題を切り出した。

「ところで、突然呼び出してどうしたんだ?」
「実はな、この後派遣任務があるんよ」
「派遣任務」
「ですか?」

はやての言葉に、俺と健司は思わず聞き返してしまった。

「そうや。聖王教会からロストロギアの捕獲をしてほしいと言う依頼で、私等が行くことになったんよ」
「なるほど……」
「ここはレリック専門のはず、なのにどうしてロストロギアで俺達が行くんだ?」

俺ははやての言葉に納得したが、健司は納得できないのかはやてにそう問いかけた。

「そのロストロギアがレリックの可能性も十分に考えられるから……だよな、はやて?」
「うん、そうや。出発は緊急の任務がない限り二時間後やさかい、準備してな」

はやての代わりに俺が答えると、はやては頷いて俺達に指示を出した。

「了解です」
「ところで、その場所ってどこ?」
「それはな………」

健司の問いかけに、はやてが答える。
その次の瞬間。

「「えぇ!!?」」

俺達の驚く声が部隊長室に響き渡る。

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第6話 一日を終え

日が暮れた夜、俺はスバルやエリオたちと一緒に夕食を食べていた。
二人の食べる量は………気にしないでおこう

「へぇ、それじゃみんなはもう任務に出たんだ?」
「はい、リニアレールの襲撃事件です」

俺の言葉に、エリオはそう答えた。
正直このメンバーがそのような任務をこなせることに驚きしかなかった。
それだけに、かなりの素質が見られた。

「あの時はガジェットドローンが出てきて大変でした」

そう言って一口食べるのはキャロだった。
何故かフォワードメンバーは名前で呼べと言ってきた。
親しみを込めてなのか、それともそれがここの流儀なのかは定かではないが。

「そう言えば、真人さんって今までどんなことをしていたんですか?」
「俺か? そうそう言えるようなことはないが、普通に任務にあたっていたりしただけだよ」

スバルの鋭い質問に、俺は苦笑いを浮かべながら答えた。
正直言って任務の内容まで聞かれたらどうすればいいのだろうか?

「その任務ってどんな奴なんですか?!」
「あー……」

本当に聞いてきた。
さて、どうしたものか。
そう考えに集中していると、切れのいいパンチ音が聞こえた。

「守秘義務で任務の内容は言えないことが多いって習ったでしょうが、馬鹿スバル!」
「あぅー」
「うわぁ」

俺はティアナのげんこつを見て苦笑いを浮かべるしかできなかった。
と言うより、スバルにだけは容赦がないんだね。

「すみません山本二等空佐」
「別にかまわないけど、階級は付けなくていいから」

僕は苦笑い交じりにそう言った。
階級を付けられると妙に背筋がぞくぞくするのだ。
まあ、それは単に俺がこの階級に向いていないことを意味するのであるが。

【ようやく気付いたか】

執行人の声がしたような気がしたが俺はあえてスルーした。

「分かりました。………山本さん」
「そうそう、その調子」

階級を付けないで呼ぶことに抵抗があるのかしばらく間が空いたが、呼んでくれたので俺は満足げに頷いた。
その後は夕食を食べ終えて自室へと向かうのであった。










――本日の記録――

本日、フォワードメンバーと接触をした。
聞けば任務に一度出ているとのことなので、素質はある模様。
またシグナム二等陸尉と模擬戦を行った。
奮闘の末、自分の勝利で幕を閉じた。
しかし、次の戦った時はどうなるかは全く持って不明である。
フォワードメンバーに関しては添付ファイルにて送信します。

――――





「ふぅ」

俺は今日の報告書をレジアスさんの所に送信した。
まだ向こうからアクションはない。
だが俺はこれをずっと続けるつもりだ。
別にどちらに見方をするわけではない。
ただ単に、第3者の視点で見ていく。
それが俺の本当の狙いなのだ。

「それに気づいたのはさっきなんだけどな」

俺はそう一人でツッコむと、ベッドにもぐりこんで、眠りにつくのだった。

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第5話 説明

早速だが、俺は今、非常にピンチを迎えている。
俺は今ブリーフィングルームにいる。

「それじゃ、始めるで」
「はい!」

はやてによって、モニターに映し出された映像は俺とシグナムさんとの模擬戦時のものだ。
あの後、俺ははやて達に説明を求められたのだ。

「まずは、これや」

はやてが止めたのはブレイクイヤー・マルチショットを放つときの映像だ。

「これはブレイクイヤー・マルチショットです。一気に数本を放つ魔法です」
「なるほどな。それじゃ、次や」

俺の問いかけに満足したのか、はやては映像をさらに進めた。

「つぎはここや」
「どうやって姿を消したんですか?」

はやてが止めたのは、俺は姿を消すところだった。
そしてエリオ(彼曰くそう呼んでほしいとのこと)が目を光らせて聞いてきた。

「え、えっとあれはインバインド・カモフラージュと言って自分の姿を消す魔法です。ただ魔力や気配までは消せませんが」

俺は若干引きながら答えて行った。
全員の表情は呆れているのと固まっているのとで半々だ。

「それじゃ、最後や。これの説明をしてくれる?」
「それは悪魔断拳です」

映し出されたのは、僕がシグナムさんに止めを刺そうとしている映像だった。

「何なのそれ?」

首を傾げながらフェイトが訪ねてきた。

「えっと、魔法殺しと言われた技で、相手の防御魔法を貫くことが出来るんです」
「何ともまあ………」
「規格外だな」

俺の答えに、はやて達は呆れながら呟いていた。
そう言われても俺の方が困る。
これは単純に俺の努力の成果なのだから。
しかもこれに見合う代償は支払っている。
まあ、前払いだが。

「えっと、これで以上でしょうか?」
「………そやね。今日の所はこれで終わりや。みんなも訓練に戻ってな」

俺の問いかけに、はやてはしばらく考え込んだのちに、FWメンバーにそう告げた。
はやての言葉に元気よく返事をすると、全員がブリーフィングルームを後にしていった。
そして俺もそれにならい部屋を後にするのであった。

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第4話 真人VSシグナム

「せい!」

最初に動いたのはシグナムさんだった。
手に持つレヴァンティンを振りかざしてきた。

「っふ!」

俺はそれを横に移動することで交わすが、シグナムさんは剣を横に振りぬこうとした。

「ちぃ!」

俺は慌ててバックステップで回避すると、弓を構えて射る。

「地獄の矢よ、今ここに。ライトフレイヤー!!」

数は5本。

「甘い!!」

それをシグナムさんは剣を振ることによって相殺する。
しかし、それはすべて想定済み。

「ブレイクイヤー・マルチショット!!」
「なッ!?」

俺は不意を突く形で一気に15発の矢を射る。
さらにそれだけでは終わらない。
俺は右手に矢を具現化して、槍のように掴むとシグナムの方に肉厚する。
狙うのは槍を使った大技『ブレイキング・ブレイク』だ。
しかし……

「はぁ!!」
「っぐぅ!?」

俺は突然吹き飛ばされた。


★ ★ ★ ★ ★ ★


「す、すごい……」
「シグナムさんもすごいですけど」
「真人さんもすごいです」

急きょ始まったシグナムとの戦いにFWメンバーは感想を述べていた。

「………」

ただ一人なのはだけは、無言でそのモニター画面を凝視していた。

「なのはさん?」
「え? あ、うん。何かな?」

突然名前を呼ばれたなのはは、驚きながら呼んだ人物に尋ねた。

「えっと、なのはさんはどう思うかなって気になったので」
「あ、うん。彼はとても強いよ。本当に」

スバルの問いかけに、まるで自分に言い聞かせるように答えるなのはを、スバルは首を傾げながら表情で見ていた。


★ ★ ★ ★ ★ ★


「ッつぅ!」

俺は背中に鋭い痛みを感じながら、ゆっくりと立ち上がった。
何があったのかはよく分からなかった。
おそらく突っ込んだ時にカウンターでもくらったのだろう。

(まだまだだな、俺も)

俺は自分の未熟さに、苦笑いを浮かべながら立ち上がった。

「まだ立てるか。さすがだな山本」
「いえいえ、そう言うシグナムさんもお強い」

俺の前まで来て感心したようにつぶやくシグナムさんに、俺はそう言い返した。

「ふ、そう言うお前もだ山本。実際先ほどの攻撃は少々危うかったぞ」

そしてどちらからともなく武器を構える。

「時間もあと3分だ。これで決めるぞ」
「望むところです!」

そして俺は賭けに出ることにした。

「インバインド・カモフラージュ」
「なッ!?」

俺の使った技に、シグナムが驚きをあらわにする。

「ど、どこに行った!?」

そして俺の姿を探すかのように辺りを見回す。

――――インバインド・カモフラージュ
それは簡単に言えば光学迷彩だ。
自分の姿を相手に見えなくさせることが出来るのだ。
但し魔力を放出したりすれば、簡単に見つかるし空間攻撃はもろに食らってしまう。
俺はその状態でシグナムさんに肉厚する。

「ッぐ!?」

そして魔力をまとった拳をシグナムさんに3回連続で振りかぶる。

「悪魔断拳!」
「がぁ!」

俺がそう叫んだ瞬間、シグナムさんの立っている場所が爆発した。
それはこの勝負が俺の勝利と言う形で、幕を閉じた瞬間でもあった。

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