健康の意識 忍者ブログ

黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

第7話 派遣任務

「はい、それじゃあ今日の朝練はここまで」
『あ、ありがとうございました!』

なのはの号令に、フォワードメンバーがお礼を言うとトボトボと隊舎の方へと歩いて行った。
この機動六課の訓練は明らかに異常な密度だった。
朝から朝練、その後朝食を済ませて午前中の訓練、お昼を挟んで午後の訓練となる。
時にはデスクワークの仕事もあるから、新人たちにはかなりきついはずだ。
そんな中、俺と健司は裏方に徹していた。

「これでいいのかよ? 真人」
「こうやってデータをまとめるのも、重要な仕事だってことさ」

新人たちが朝練をしている傍らで俺達は必死にデータをまとめていた。
俺がやっているのは新人たちの訓練データなどをまとめてそれを隊長に送信することだ。
端から見れば簡単なことに見えるが、これだけでも隊長陣の仕事を減らせられるのだ。
そんな時、突然目の前に通信のモニターが開いた。

『あ、二人ともちょっとええか?』
「八神部隊長。なんですか?」

そこに写っていたのははやてだった。

『部隊長室に来てほしいんや。忙しいのに堪忍な』
「「了解です」」

俺と健司ははやてにそう答えて通信を閉じた。

「というわけだから、行くぞ」
「は!? お前もう終わったのかよ?!」

俺の言葉に、健司が驚いた風に呟く。

「ああ、さっきな」
「お前早いよな。俺なんてまだ半分も行ってないぞ」

俺は『健司の場合は遅すぎなのでは?』と言いたくなるのを堪える。

「はぁ………健司、そっちのデータの半分こっちでやる」
「悪い、俺こういうの苦手でさ」

健司は申し訳なさそうに言うが、9割のデータをよこしてきた。
言葉と行動が全く合ってないと思いながら、俺はデータをまとめるのであった。










はやての通信から数分が経ち、俺達は部隊長室に向かった

「すみません。遅れました」
「気にせんでええよ」

はやてからお許しが出たところで、俺は本題を切り出した。

「ところで、突然呼び出してどうしたんだ?」
「実はな、この後派遣任務があるんよ」
「派遣任務」
「ですか?」

はやての言葉に、俺と健司は思わず聞き返してしまった。

「そうや。聖王教会からロストロギアの捕獲をしてほしいと言う依頼で、私等が行くことになったんよ」
「なるほど……」
「ここはレリック専門のはず、なのにどうしてロストロギアで俺達が行くんだ?」

俺ははやての言葉に納得したが、健司は納得できないのかはやてにそう問いかけた。

「そのロストロギアがレリックの可能性も十分に考えられるから……だよな、はやて?」
「うん、そうや。出発は緊急の任務がない限り二時間後やさかい、準備してな」

はやての代わりに俺が答えると、はやては頷いて俺達に指示を出した。

「了解です」
「ところで、その場所ってどこ?」
「それはな………」

健司の問いかけに、はやてが答える。
その次の瞬間。

「「えぇ!!?」」

俺達の驚く声が部隊長室に響き渡る。

拍手[0回]

PR

第6話 一日を終え

日が暮れた夜、俺はスバルやエリオたちと一緒に夕食を食べていた。
二人の食べる量は………気にしないでおこう

「へぇ、それじゃみんなはもう任務に出たんだ?」
「はい、リニアレールの襲撃事件です」

俺の言葉に、エリオはそう答えた。
正直このメンバーがそのような任務をこなせることに驚きしかなかった。
それだけに、かなりの素質が見られた。

「あの時はガジェットドローンが出てきて大変でした」

そう言って一口食べるのはキャロだった。
何故かフォワードメンバーは名前で呼べと言ってきた。
親しみを込めてなのか、それともそれがここの流儀なのかは定かではないが。

「そう言えば、真人さんって今までどんなことをしていたんですか?」
「俺か? そうそう言えるようなことはないが、普通に任務にあたっていたりしただけだよ」

スバルの鋭い質問に、俺は苦笑いを浮かべながら答えた。
正直言って任務の内容まで聞かれたらどうすればいいのだろうか?

「その任務ってどんな奴なんですか?!」
「あー……」

本当に聞いてきた。
さて、どうしたものか。
そう考えに集中していると、切れのいいパンチ音が聞こえた。

「守秘義務で任務の内容は言えないことが多いって習ったでしょうが、馬鹿スバル!」
「あぅー」
「うわぁ」

俺はティアナのげんこつを見て苦笑いを浮かべるしかできなかった。
と言うより、スバルにだけは容赦がないんだね。

「すみません山本二等空佐」
「別にかまわないけど、階級は付けなくていいから」

僕は苦笑い交じりにそう言った。
階級を付けられると妙に背筋がぞくぞくするのだ。
まあ、それは単に俺がこの階級に向いていないことを意味するのであるが。

【ようやく気付いたか】

執行人の声がしたような気がしたが俺はあえてスルーした。

「分かりました。………山本さん」
「そうそう、その調子」

階級を付けないで呼ぶことに抵抗があるのかしばらく間が空いたが、呼んでくれたので俺は満足げに頷いた。
その後は夕食を食べ終えて自室へと向かうのであった。










――本日の記録――

本日、フォワードメンバーと接触をした。
聞けば任務に一度出ているとのことなので、素質はある模様。
またシグナム二等陸尉と模擬戦を行った。
奮闘の末、自分の勝利で幕を閉じた。
しかし、次の戦った時はどうなるかは全く持って不明である。
フォワードメンバーに関しては添付ファイルにて送信します。

――――





「ふぅ」

俺は今日の報告書をレジアスさんの所に送信した。
まだ向こうからアクションはない。
だが俺はこれをずっと続けるつもりだ。
別にどちらに見方をするわけではない。
ただ単に、第3者の視点で見ていく。
それが俺の本当の狙いなのだ。

「それに気づいたのはさっきなんだけどな」

俺はそう一人でツッコむと、ベッドにもぐりこんで、眠りにつくのだった。

拍手[0回]

第5話 説明

早速だが、俺は今、非常にピンチを迎えている。
俺は今ブリーフィングルームにいる。

「それじゃ、始めるで」
「はい!」

はやてによって、モニターに映し出された映像は俺とシグナムさんとの模擬戦時のものだ。
あの後、俺ははやて達に説明を求められたのだ。

「まずは、これや」

はやてが止めたのはブレイクイヤー・マルチショットを放つときの映像だ。

「これはブレイクイヤー・マルチショットです。一気に数本を放つ魔法です」
「なるほどな。それじゃ、次や」

俺の問いかけに満足したのか、はやては映像をさらに進めた。

「つぎはここや」
「どうやって姿を消したんですか?」

はやてが止めたのは、俺は姿を消すところだった。
そしてエリオ(彼曰くそう呼んでほしいとのこと)が目を光らせて聞いてきた。

「え、えっとあれはインバインド・カモフラージュと言って自分の姿を消す魔法です。ただ魔力や気配までは消せませんが」

俺は若干引きながら答えて行った。
全員の表情は呆れているのと固まっているのとで半々だ。

「それじゃ、最後や。これの説明をしてくれる?」
「それは悪魔断拳です」

映し出されたのは、僕がシグナムさんに止めを刺そうとしている映像だった。

「何なのそれ?」

首を傾げながらフェイトが訪ねてきた。

「えっと、魔法殺しと言われた技で、相手の防御魔法を貫くことが出来るんです」
「何ともまあ………」
「規格外だな」

俺の答えに、はやて達は呆れながら呟いていた。
そう言われても俺の方が困る。
これは単純に俺の努力の成果なのだから。
しかもこれに見合う代償は支払っている。
まあ、前払いだが。

「えっと、これで以上でしょうか?」
「………そやね。今日の所はこれで終わりや。みんなも訓練に戻ってな」

俺の問いかけに、はやてはしばらく考え込んだのちに、FWメンバーにそう告げた。
はやての言葉に元気よく返事をすると、全員がブリーフィングルームを後にしていった。
そして俺もそれにならい部屋を後にするのであった。

拍手[0回]

第4話 真人VSシグナム

「せい!」

最初に動いたのはシグナムさんだった。
手に持つレヴァンティンを振りかざしてきた。

「っふ!」

俺はそれを横に移動することで交わすが、シグナムさんは剣を横に振りぬこうとした。

「ちぃ!」

俺は慌ててバックステップで回避すると、弓を構えて射る。

「地獄の矢よ、今ここに。ライトフレイヤー!!」

数は5本。

「甘い!!」

それをシグナムさんは剣を振ることによって相殺する。
しかし、それはすべて想定済み。

「ブレイクイヤー・マルチショット!!」
「なッ!?」

俺は不意を突く形で一気に15発の矢を射る。
さらにそれだけでは終わらない。
俺は右手に矢を具現化して、槍のように掴むとシグナムの方に肉厚する。
狙うのは槍を使った大技『ブレイキング・ブレイク』だ。
しかし……

「はぁ!!」
「っぐぅ!?」

俺は突然吹き飛ばされた。


★ ★ ★ ★ ★ ★


「す、すごい……」
「シグナムさんもすごいですけど」
「真人さんもすごいです」

急きょ始まったシグナムとの戦いにFWメンバーは感想を述べていた。

「………」

ただ一人なのはだけは、無言でそのモニター画面を凝視していた。

「なのはさん?」
「え? あ、うん。何かな?」

突然名前を呼ばれたなのはは、驚きながら呼んだ人物に尋ねた。

「えっと、なのはさんはどう思うかなって気になったので」
「あ、うん。彼はとても強いよ。本当に」

スバルの問いかけに、まるで自分に言い聞かせるように答えるなのはを、スバルは首を傾げながら表情で見ていた。


★ ★ ★ ★ ★ ★


「ッつぅ!」

俺は背中に鋭い痛みを感じながら、ゆっくりと立ち上がった。
何があったのかはよく分からなかった。
おそらく突っ込んだ時にカウンターでもくらったのだろう。

(まだまだだな、俺も)

俺は自分の未熟さに、苦笑いを浮かべながら立ち上がった。

「まだ立てるか。さすがだな山本」
「いえいえ、そう言うシグナムさんもお強い」

俺の前まで来て感心したようにつぶやくシグナムさんに、俺はそう言い返した。

「ふ、そう言うお前もだ山本。実際先ほどの攻撃は少々危うかったぞ」

そしてどちらからともなく武器を構える。

「時間もあと3分だ。これで決めるぞ」
「望むところです!」

そして俺は賭けに出ることにした。

「インバインド・カモフラージュ」
「なッ!?」

俺の使った技に、シグナムが驚きをあらわにする。

「ど、どこに行った!?」

そして俺の姿を探すかのように辺りを見回す。

――――インバインド・カモフラージュ
それは簡単に言えば光学迷彩だ。
自分の姿を相手に見えなくさせることが出来るのだ。
但し魔力を放出したりすれば、簡単に見つかるし空間攻撃はもろに食らってしまう。
俺はその状態でシグナムさんに肉厚する。

「ッぐ!?」

そして魔力をまとった拳をシグナムさんに3回連続で振りかぶる。

「悪魔断拳!」
「がぁ!」

俺がそう叫んだ瞬間、シグナムさんの立っている場所が爆発した。
それはこの勝負が俺の勝利と言う形で、幕を閉じた瞬間でもあった。

拍手[1回]

第3話 挨拶と模擬戦

「それでは、始めるぞ、山本」
「はい。お願いします。シグナム」

今、俺はシグナムと対峙していた。
シグナムの手には彼女の刀型デバイスの『レヴァンティン』がこちらに向けて突きつけられていた。
なぜこんなことになったのか、それはほんの少し前へと遡る。










集合場所に集まった俺達は隊長陣の場所に立つように言われていた。

「えー、本日皆さんに集まってもらったのは、本日付で赴任してきた方を紹介するためです。山本二等空佐と井上一等空尉です。それでは、一言どうぞ」

はやてに呼ばれた俺達は、はやての横に移動した。

「えっと、只今ご紹介に授かりました井上健司です。階級は一等空尉です。若輩者ですが、自分に出来る限りの全力を注ぎ部隊長他皆さんの足手纏いとならぬよう尽力して行きますので、よろしくお願いします!」

最初に挨拶をした健司が頭を下げると、どこからともなく拍手が沸き起こった。

「山本真人です。階級は二等空佐です。階級などは関係なく皆さんと楽しく真剣にやって行きたいと思いますので、よろしくお願いします」

次の俺のあいさつを終え頭を下げると、再び拍手が湧き上がった。

「あまり長くなるとあれなので、これにて解散です」

はやてのその一言で、俺達の一日は幕を開けた。









「まずは、訓練スペースに移動かな?」
「どう考えてもそうだと思うけど」

健司の問いかけに、俺は若干呆れながら答えた。

「あ、あの!」
「ん?」

突然声をかけられた俺は、声のした方に振り向く。
そこにいたのは昨日、俺と戦ったオレンジ色の髪をした少女と青髪の少女だった。

「えっと、君たちは確か……」
「スバル・ナカジマ二等陸士です!」

俺が困惑していると、青髪の少女……ナカジマさんがものすごく大きな声で名前を告げた。

「うっさいわよ! ティアナ・ランスター二等陸士です」

そんな彼女を軽く小突きながら、オレンジ色の髪をした少女……ランスターさんは名前を言った。

「エリオ・モンディアル三等陸士です!」
「同じくキャロ・ル・ルシエ三等陸士であります」

さらにその後ろにいた赤髪の少年……モンディアルとピンク色の髪をした少女……ルシエさんが名前を名乗った。

「俺は井上健司。呼び方は自由でいいぜ」
「同じく山本真人だ。健司と同様、呼び方は好きにして貰っていいよ」

俺と健司は名前を名乗った。

「それじゃ、健司さんと真人さんで!」
「失礼でしょ! 馬鹿スバル」
「いや、君もそう固くならなくていいんだって。俺ってそう言うのが微妙に苦手だからさ」

突然下の名前で呼んだナカジマさんにランスターさんが言うが、俺はそう言ってフォローした。
実際問題、あまり固くされるのは慣れてないのだ。

「あの、そろそろいかないと訓練に遅れるのでは?」
「あ、そうだよ!? みんな急ごう!」

モンディアルの言葉に、俺は慌ててそう言った。

「あ、俺はちょっと用があるから失礼するよ。午後までには戻ってこれるようにするから」
「分かった。頑張ってな」

俺は走って行く健司の後姿にそう言うと、そのまま急いで走った。










「そう言えば、お互いに自己紹介とかはした?」
「あ、はい。先ほど名前の確認をしました」

訓練場に到着した俺達に、なのはが問いかけた。

「それじゃ、訓練を再開する前に山本君には模擬戦をやってっもらいます」
「も、模擬戦ですか!?」

なのはの突然の宣告に俺達フォワードメンバーは、驚いた。

「うん。山本君には私達が相手にする敵の事とか知ってもらいたいし、何よりウォーミングアップには最適だと思ってね」
「………分かりました」

なのはの言葉に、俺はしばらく考えるとそう答えた。

「それじゃ、山本君は訓練スペースに移動してね。フォワードのみんなは見学しようか」
「「「「はい!」」」」

俺はなのはやフォワードメンバーの返事をする声を聴きながら、訓練スペースへと向かうのであった。










廃墟のような場所が立ち並ぶ場所に移動した俺は、なのはからの指示を待っていた。

『それじゃ、山本君、バリアジャケットを展開して』
「分かりました。………クリエイト、セットアップ」

通信でなのはからの指示を聞いて俺はデバイスでもあり相棒でもあるクリエイトに呼びかけた。

『All,right.my master』

俺の呼びかけに反応しバリアジャケットが展開された。
まずは初期装備の剣状態だ。

『それじゃ、準備はいいかな?』
「はい。いつでも」

なのはの問いかけに、俺は頷いて答えた。

『私達がこれから戦わないといけないのは、これ』

なのはの言葉に反応して、目の前に縦長の機械が10機現れた。

『それの名称はガジェトドローン、通称ガジェットで自立行動型の機械だよ。今から山本君はそれを破壊してもらうよ。ここまでで何か質問は?』
「いいえ。ありません」

一通り敵の情報は手に入ったので、俺はそう答えた。

『それでは、レディー・ゴー!』
「っと!?」

なのはの合図と同時に、ガジェットが攻撃してきた。
俺は慌てて避けながら、剣をガジェット一機に向けて振りかぶる。

「刃呪縛!」

剣を振り切るのと同時に放たれた魔法刃は、ガジェットを次々に切り刻んでいく。
そしてそれはすべてのガジェットを破壊した。


★ ★ ★ ★ ★ ★


「すごい……」

私が言えたのはそれだけだった。

「あ、あれがSS+ランクの魔導師の動き何ですか?」
「AMFを展開しているのに、何事もないように動いています」

一緒に見ていたスバルとキャロが、口々に信じられないとばかりに口を開いている。

「うん。それが山本君なんだよ」
「ここ数年で、山本の腕は格段に上がったな」

私達の言葉になのはさんと、様子を見ているシグナムさんが嬉しそうにそう言ってきた。

(やっぱり凡人は私だけか)

私は彼の戦っているのを見ながらそう考えた。


★ ★ ★ ★ ★ ★


『それじゃ、次行くよ。次のはガジェットⅡ型で、主に上空を飛んでいるよ』

続いて現れた10機のガジェットは上空の方を飛んでいた。
今の剣状態は非常に振りだ。

「クリエイト、イヤーフォーム!」
『了解です! イヤーフォームチェンジ!』

俺の指示に、剣型のマテリオが弓型に変わった。

「さあ、一気に片を付けるぞ!」

俺の気合の言葉と同時に一斉砲火が始まった。
俺はそれを華麗にかわしつつ、俺の十八番の攻撃を放つことにした。

「ブレイク・イヤー マルチショット!!」

高々に述べた俺の技名と共にやを放つと、それは15本の矢へと増殖した。
それは寸分くるわず、上空に浮遊するガジェットに命中し、爆発した。

(よし、なんとかなったな)

俺は自分の感触に、ほっと胸を撫で下ろしながら次の敵を待つことにした。


★ ★ ★ ★ ★ ★


「あのガジェットを一撃で……」
「す、すごい」

真人の戦う様子を見たフォワードたちは、すでに固まっている状態だった。

「高町、あいつと一戦構えたいのだが、いいか?」
「え!?」

唐突に切り出したシグナムの言葉に、なのはは驚きをあらわにした。

「何、私も久しぶりにあいつと剣を交えたいだけだ」

シグナムの言葉に、なのはは考え込んだ。
ちなみに、この模擬戦は山本のデータを取るためでもあった。
その指示ははやての物であった。
模擬戦をすれば何かしらかぼろを出す、はやてはそう踏んでいたのだ。
特に魔導師ランクの偽装などはしっかりと出るのだ。

「分かりました。でも、10分間ですよ。危険と判断したらすぐに止めますからね」
「十分だ」

なのはの提示した条件に頷くと、シグナムは訓練スペースへと向かって行った。


★ ★ ★ ★ ★ ★


(これで終わりかな?)

俺はしばらくまったが新たな敵が来る気配はないので、少しだが警戒を解いていた時だった。

「待たせたな」
「し、シグナム!?」

突然上空から現れたのは、シグナム二等空尉。

「山本、10分と言う短い間だが、お前と剣を交えさせてもらおう」
「分かりました。今回は勝たせていただきます!」

俺の答えに、「その心意気だ」と笑いながら言うと剣型のデバイス『レヴァンティン』をこっちに向けて構えた。

(突然すぎてあれだけど、自分の器量を図るには良い機会かな)

俺は昔、シグナムに勝ったためしが一度もないのだ。
だからこそ、自然と弓を掴む手も強くなる。

「それでは、始めるぞ、山本」
「はい。お願いします。シグナム」

シグナムの言葉に、俺は軽く会釈をしながら答えた。
そして俺とシグナムさんとの戦いが幕を開けたのであった。

拍手[0回]

カウンター

カレンダー

05 2025/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

最新CM

[03/25 イヴァ]
[01/14 イヴァ]
[10/07 NONAME]
[10/06 ペンネーム不詳。場合によっては明かします。]
[08/28 TR]

ブログ内検索

バーコード

コガネモチ

P R