緊急連絡を受けた俺達は急いで指定された場所へと向かった。
たまたま近かったこともあり、フェイトたちと同時に到着することが出来た。
「……うん、バイタルは安定してるわね。危険な反応もないし、心配ないわ」
一通り検査をしたシャマルさんの結果に一同がほっと安心した様子だった。
「ごめんね皆。お休みの最中だったのに……」
「いえ」
「大丈夫です」
フェイトの謝罪に、エリオとキャロは笑顔で返事をした。
「ケースと女の子はこのままヘリで護送するから、みんなはこっちで現場調査ね」
『はい!』
なのはの指示にフォワードメンバーは返事をすると、駆け出して行った。
「執行人は、念のために新人たちのフォローをして」
「了解だ」
俺は執行人に指示を出した。
何が起こるかは分からないのだ。
下と上とに戦力を入れなければいけない。
「あ、それとだ」
「何だ?」
俺はその場を離れようとする執行人に声をかけた。
「マスター権限で状況A以上の際の能力解放を許可。水門を3段階開放、時間は5時間」
「……心得た、マスター」
俺の言葉に、執行人はいつもとは声色を変えて返事をすると、そのまま去って行った。
「よし、俺は上に行くか」
『ガジェット来ました! 地下水路に数機ずつのグループが少数! 16……20! 海上方面12機単位が5グループ!』
(どうやら来たようだな)
俺はそう呟くと背中に付けたステッキを手に持つとバリアジャケットを展開して、背中にステッキを上空にいるであろうフェイトとなのはの方へと向かった。
(そうだ。ついでにもう一フレーズ)
【執行人。マスター、山本真人の名の元、任務を与える。任務は敵(ガジェット)の完全消滅。徹底的に叩きのめせ!!】
【了解!】
俺の追加指令に、執行人はそれだけ答えた。
『なのは隊長とフェイト隊長、山本二等空佐は北西部に向かって貰ってええか? 山本二等空佐はヘリの警護とガジェットの破壊で、ちょい大変やどうけど、頼めるか?』
危なかった。
執行人との念話で危うく大事な事を聞き逃すところだった。
「任せて。少しは役に立たないと罰が当たるってところだ」
そして、俺はガジェットのいる方へと向かった。
「アクセルジュート!!」
「ブレイクイヤー・マルチショット!!」
なのはの誘導弾と、俺の矢がガジェットを次々に破壊していく。
今のでちょうど3グループ目だ
(快調だ)
俺はその感覚に酔いしれていた。
そしてふと気になった事を聞いてみた。
「そう言えば、健司はどうしたんだ?」
「ああ、健司だったら、はやて部隊長が大量の仕事を押し付けてるから、出動は無理だと思うよ」
俺の問いかけにガジェットを破壊しながら答えるフェイト。
と言うより、本当にかわいそうだな。
「ん? あれって増援か?」
そんな中、異変が起きた。
突然ガジェットの編隊が現れたのだ。
それは、さらに事態を深刻な状態に進めて行った。
★ ★ ★ ★ ★ ★
地下へと向かいやってきたガジェットを撃破していった僕達はレリックの入ったケースを見つけた。
だが、そこに突然襲撃者が現れた。
相手は子供。
だが、気は抜けない。
「ふっ!」
僕は右手に魔力を込めて、少女に肉厚する。
そして、一気に拳を振りかざそうとした時だった。
「がはぁ!?」
「執行人さん!!」
僕は、突然の攻撃によって吹き飛ばされた。
元々僕はバリアジャケットなどと言うものは着ていない
自衛手段は神性典か防御魔法のみ。
つまり、他の魔導師には大したことがない威力の魔法弾でも、僕にとっては瀕死レベルの物だ。
「執行人さん!!」
そんな誰かの声を聞きながら
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