健康の意識 忍者ブログ

黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

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第22話 お見舞い

【真人君!! これは一体どういう事!!!】

シャマルさんから大声の念話が入った。

【もしかしてメールが来たんですか?】
【ええ。さっきシグナムと話したんですが、私たちはお見舞い中は席を外して置こうと思うんです。それよりも、あの白い魔導師と真人君とは一体どういう関係ですか?】

俺はシャマルさんの問いかけに正直に答えることにした。

【クラスメイトです】
【そう。でもどうしましょう……】
【そのことだが、ちょっと良いか?】

シャマルの言葉に、突然執行人が念話で割り込んできた。

【はい、何でしょう?】
【その件だが、ここは僕に任せてはもらえないだろうか?】
【何かいい方法でもあるのか?】

俺は執行人に聞いた。

【ああ、はやてからシャマルさん達の名前が出ないようにすればいいんです】
【そんなことが出来るのか!?】

執行人の案に、俺は思わず大声で聞いた。

【そう大きな声を出すな。僕のワード封印魔法でならできます】
【その封印魔法がなんなのかはよくわからないけど、お願いします】

シャマルのその一言で、念話は終了した。
そして俺は授業を受けるのであった。










放課後、俺達は病院に来ていた。

コンコン

「はぁ~い。どうぞ」

中からはやての声が聞こえ、俺達は病室に入った。

「「「「こんにちは~」」」」
「こんにちは、いらっしゃい」

はやては俺達が押しかけても嫌な顔一つもせずに応対した。

「お邪魔します。はやてちゃん大丈夫?」
「うん、平気や! あ、みんな座って、座って」
「ありがとう」

俺はちょっと遠慮して壁に寄り掛かるだけだった。

「コート掛けそこにあるから」
「うん」
「あ、これうちのケーキなの」

なのはが思い出したように手に持っていたケーキをはやてに渡した。

「それにしても驚きやわ~、まさか真人君がすずかちゃんとお友達だったんとはな」
『えっ!?』

早速はやての衝撃のカミングアウトがやってきた。

「ま、真人君はやてちゃんのお知り合いなの!?」

(うは~……)

俺は体中のtからが抜けたような気がした。

【記憶操作……開始】

執行人が小さな声でつぶやいた。

「そうなんよ。この間図書館で本を取ってもらってな、それから友達になったんや」
「まあ、そんなところだ」

はやての言葉に、俺は合わせるように頷いた。

【ワード封印……シャマル、闇の書、シグナム、ザフィーラ、ヴィータ】

さらに執行にが何かを呟いた。

【何をやったんだ?】
【相手の記憶を操作する記憶操作に、特定の単語を言えなくするワード封印だ】

何とも便利なものだと俺は思った。

「そんなところに立ってないで、こっちに来なさいよ」
「そうだぜ! 真人!!」

俺は健司によって強引にはやてのそばまで歩かされた。
その時の健司の表情は、何かが吹っ切れた様子だった。
そのあと少しして俺達は、病院を後にした。

【闇の所がはやてちゃんを浸食する速度が上がっているみたいなの。このままだともって一月……ううん、もっと短いかも】

その日の夕方、シャマルからそう伝えられた。

(そんな事絶対にさせない。絶対に!!)

俺は心の中でそう誓いながら、蒐集を続けた。


★ ★ ★ ★ ★ ★


管理局本局のある部屋で、モニターを見ている白髪に白髭の老人……ギル・グレアムがいた。

「父様。あんまり根を詰めると体に毒ですよ」
「そうだよ」

グレアムに声をかけたのは彼の使い魔のリーゼ姉妹だった。

「リーゼか……どうだい?様子は」
「まあ、ぼちぼちですね」
「クロノ達も頑張っているようですけど……まあ、相手は闇の書ですので」

グレアムの問いかけにリーゼ姉妹が答える。

「そうか……すまんなお前たちまで付き合わせてしまって」
「何言ってるの、父様」

ロッテが身を乗り出して反論する。

「あたしたちは父様の使い魔。父様の願いはあたしたちの願い」

グレアムの謝罪に終いは反論した。

「大丈夫だよ父様。デュランダルももう完成しているし」
「闇の書の封印……今度こそきっと大丈夫ですよ」

その部屋からリーゼ姉妹の笑い声が聞こえる。
彼女たちの陰謀も、佳境に入っているようだ。

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第21話 急変する事態

【真人君!! 真人君!!!!】
「のわぁ~!!!?」

翌日、俺はシャマルさんの叫び声の念話で目が覚めた。

「うぅ~」
【聞こえてる真人君? 真人君!!!!】

聞こえてはいる。
でも、朝から念話で、しかも大声で頭の中でガンガンに響いて念話に答えられる状態ではないのだ。

【真人君!!!】

そして今もシャマルさんの念話で頭がくらくらしているという悪循環だ。

【おい、シャマル。そこまでにしておけ。真人は寝起きだ】
【あ、ごめんなさい】

執行人の一言で、悪循環は何とか止まった。

【あ、あの。それで何があったんですか?】

ようやく落ち着いた俺はシャマルさんに用件を聞くことにした。

【そ、そうなの!! 実ははやてちゃんが!!!】

その後シャマルさんの話をまとめると、今朝はやてが倒れたらしい。
今シャマルさん達は救急車で病院に向かっている最中だとか。

【それじゃ、近いうちにお見舞いに行きます】
【うん、ありがとね。それじゃ】

シャマルさんはそう言うと念話を切った。

「真人~、ご飯よ~」
「は~い!」

それと同時にしたからお母さんの声がしたので、俺はリビングへと向かった。










教室にいち早く到着した俺に向けられるのは、健司の怯えと妬みのどちらとも言い表しがたい視線だった。
教室になのは達がやってくると、いつものようにアリサ達がなのはの所にやってきた。

「入院? はやてちゃんが?」
「うん、昨日の夕方に連絡があったの……そんなに具合が悪くないそうなんだけど、検査とか色々あってしばらくかかるって」

俺はすずかの一言に驚いた。
あ、まさかはやての言っていた友人はすずかだったのか)
俺は、はやての言っていたことをふと思い出した。

「そっか……じゃあ放課後健司と真人を含めて、みんなでお見舞いとか行く?」
「え、いいのアリサちゃん!?」

(何っ!?)

何だかとんでもないことになってきた。
もしこのままお見舞いに行って、シグナムさん達と鉢合わせになったら。
想像するのも恐ろしい。

「すずかの友達なんでしょ? 紹介してくれるって話しだったしさ、お見舞いもどうせなら賑やかな方がいいんじゃない?」
「う~ん それはちょっとどうかと思うけど……」

そして向こうは俺のそんな苦悩も知らずにとんとん拍子で、お見舞いに行くことが決まってしまった。

「でもいいと思うよ…ね、すずか」
「うん ありがとう」

その後、俺となのは、フェイトにアリサにすずか、健司の6人で写真を撮ってすずかがどこかにメールを送った。
一体どこに送ったのかと疑問に思ったが、それはすぐに分かった。

【真人君!! これは一体どういう事!!!】

シャマルさんの大声の念話で。

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第20話 目的

「………」
「………」

俺と健司は無言だった。
周囲には言葉では言えないほどの緊張感が立ち込めていた。

「健司、お前は転生者なのか?」
「……ああ、その通りだ」

俺の問いかけに健司は自分が転生者であることを認めた。

「何が目的なんだ?」

俺は健司に聞いた。
俺は心の中で悪い目的じゃないことを祈った。

「そんなの決まってるだろ。なのはやフェイトたちでハーレムを築くのさ!!」

ハーレムと言う言葉の意味がよくわからないが、あまりいい目的ではないことはすぐに分かった。

「そういうお前は何者なんだ? 真人」
「俺?」
「そうだ。俺ばっかりに正体を言わせて自分は言わないのはずるくねえか?」

健司がそう言ってくるが、俺は自分がなんなのかが全く分からない。
分かるのは自分が魔導師だということぐらいだ。
そのことを知らせると、健司はぞっとするような笑みを浮かべた。

「へぇ~、自分の事も知らないで戦ってたんだ?」
「………」
「だったら俺がお前が何者かを教えてやるよ」

健司が俺にそう言ってきた。

「本当か!?」
「ああもちろんだ。でも一つだけ条件がある」
「条件?」

一体なんだろうと思い、俺は健司に聞いた。

「それは簡単なことだ。俺の目的を果たすのに協力することだ」
「……」

健司の出した条件に俺は、絶句した。
つまり俺は、明らかにいけないことをやろうとしている健司を手伝えと言う事なのだ。

「………もう良い。貴様のくだらない話には飽きた」

すると、今まで黙っていた執行人が突然声を上げた。
声色からかなり怒っているのが伺えた。

「だ、誰だッ!!!」
「それは貴様ごとき雑種が知らなくてもよいことだ」
「何!?」

執行人の言葉に、健司が食って掛かる。

「お前のようなどうしようもないものは、世界にとってはただの毒にしかならん。とっとと消し去ってやりたいところだが……」

執行人はそこで言葉を区切った。

「それを許さない頓珍漢なマスターがいるせいでそれもできない」
「お、お前………まさか」

しかし健司は執行人の言葉など聞こえてはいない様子だ。
先ほどまでの余裕な様子はどこへやら、体中を震わせていた。

「おや? やはり転生させたものから聞いていたようだな」
「ヒィッ!! すみません! お許しください!!」

突然健司が土下座をした。

「ハッ! 謝って許されるとでも思ってるのか?」

そんな健司に執行人は、容赦ない言葉を浴びせる。

【執行人】
「…………」

俺の念話に執行人は何も言わない。

「今日は見逃してやる。とっとと失せろ!」

長い沈黙の後、執行人はそう告げた。
健司は逃げるようにしてその場を立ち去って行く。
それから数分して結界が解除された。

【さて、帰るぞ。もう夕方だ】
【ああ】

執行人に促されるようにして、俺は帰路に就くのだった。

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第19話 新たな敵

「………んぅ」

気づくとそこは臨海公園だった。
あたりはすでにオレンジ一色だった。

(そうだ、俺突然結界の中に閉じ込められて)

俺は何があったかを思い出した。
そんな時だった。

【気づいたか?真人】
【執行人!?】

俺は執行人の声で驚いた。

【結界が展開されたのに気付くのが遅れた。すまなかった】

執行人が突然誤ってきたのに驚いた。

【そういえばあの二人はどうなったんだ?】
【この僕が追い払った】

俺の疑問に執行人がしれっと答えた。

【へ?】
【だから、僕が追っ払った。まあ詳しく言えば結界を破壊したら相手が逃げただけだけど】

俺は執行人の言葉を頭の中で整理した。
結界を破壊したということは、攻撃系の魔法を使ったという事だ。

【お前、攻撃系の魔法を使えるようになったのか!?】
【ん?ああそうだけど。使えるとは言ってもほんの初級魔法程度だけどな】

執行人も俺の問いかけにすんなりと肯定した。

(と言うことは、俺はまた強くなったんだ)

執行人の強さは、俺の強さと比例する。
それは前に執行人から聞いた話だ。
だとすれば、最初は攻撃魔法が使用できない状態らしかったので、俺はその分成長したということだ。

【………】

しかし、俺は素直に喜べなかった。
それはあの男達だ。
一瞬の油断で俺は、もう一人の男にやられてしまった。

【そう落ち込むな。やられる前までの戦いぶりはなかなかいいものだ】

執行人は最後に”その心意気を忘れるな”と言うと話を変えた。

【それはそうとあの仮面の男。……もしかして転生者?】

俺はもしやと思い執行人に尋ねた。

【いや転生者にしては能力も低すぎるし、反応もなかった。おそらくは第三勢力の可能性がある】

執行人の言葉に、俺も納得した。
これで、敵の情報は分かった。

【さて、早く帰ろ――――】

執行人が帰ろうと言おうとした瞬間、再び周りに結界が形成された。

【これは転生者の物だ。おそらく健司とかいう奴だろ】

一難去ってまた一難とはこのことらしい。

【前行った時の魔法は使えるか?】
【いや、それには時間がない。もう3秒もすれば接触だ】

俺は変装魔法が使えるかを聞いたが、執行人から信じられないことを告げられた。
俺は急いでクリエイトを構える。
そして、健司が姿を現した。

「お前は!?」

そこにいる俺の姿を見て目を見開く。

「お前だったのか……真人」

健司が静かに呟いた。

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第18話 襲撃

次の日、俺はいつものように学校へと向かった。
――――はずだった。
突然周囲の景色が変わったのだ。

「これは、結界!?」

俺はこの雰囲気を知っていた。
ヴィータに最初に襲われた時に出た結界だ。
と言うことは、ヴィータ達か?

(いや違う)

俺は直感的に察した。
ヴィータ達であれば用があれば念話で話し掛けるはず。
つまりは、これは第三者によって張られた結界と言うことになる。

(どうであれ、執行人を呼ぶか)

俺はそう思い執行人に念話で呼びかける。

【執行人、聞こえるか!!】
【―――――――】

俺の呼びかけに返ってきたのは、ただのノイズだった。

(クソ!!)

俺は今自分のおかれている状況を確認した。
幸い俺はクリエイトを身に着けている。
それを使えれば戦うことだってできる。
だが、問題は俺自身の技量だ。
一対一ならばなんとか戦うことはできるが、もし二人だったら……

(……とりあえず、気を付けて行こう)

俺は剣状のクリエイトを両手で構えながら前方に歩き出した。

『マスター、3時の方向より誰かが近づいてきます。おそらく敵だと思います』

クリエイトからそう告げられ、俺は息をのんだ。
いつ来てもいいように来ると思われる方向を見て警戒した。
そして俺の前に現れたのは長身の、青髪に仮面をかぶった人だった。

「お前が山田 真人か?」

声から男の人だと思われる人物は、俺にそう聞いてきた。

「ああ、そうだが」

俺がそう答えた瞬間、威圧感のようなものが立ち込めた。

「そうか……なら」

次の瞬間、男が動いた。

「死んでもらおう!!」
『Protection,Extra』

クリエイトのとっさに張った強化型防御障壁により、男の奇襲は防げた。

「斬撃劣等!!」
「っふ!」

俺は男に向けて剣を二回連続で切り付けるが、それは男が後退したことにより防がれた。

「っは!」

そして再び俺に肉厚してきた。

「っく!」

それを俺は何とか横に避ける。
だが……

「がっ!?」

俺が横に避けることを予想していたかのように蹴りを入れられ俺は、後方へと吹き飛ばされた。

『Protection,EXTRA』

男が俺の方に追撃をかけようとするが、クリエイトによって防がれた。

(近接戦は不利だ。ここは距離を)

「バースト!」
「なにッ!?」

俺はクリエイトを地面に突き立てて衝撃波を発生させた。
これで男と距離が取れた。
その隙を見逃さずに、俺は弓状に変えた。

「ブレイク・インパルス!」

そして男に向けて矢を射た。
男はそれを難なく避けるが、それは俺の予想内だ。

「ブレイク・イヤー、マルチショット!」

俺と執行人で考えた新技のマルチショット。
矢を五発分具現化してそれを一斉に放つ。

「ちぃっ!!」

男が舌打ちをしてそれを回避する。
だが、ただでは逃がさない。

「トレース・スタート!」
「何!?」

俺の追加呪文で今まで一直線だった矢が、男を追跡するように軌道を変えた。
これが俺の切り札の一つだ。
矢を誘導弾としてとらえたのだ。

(これならいけるッ!!)

俺は心の中でそう勝利を確信した時だった。

『マスター!!!』

突然のクリエイトの悲鳴に、俺は一瞬反応が遅れた。

「がぁ!?」

そのために、俺は背後から誘導弾をもろに食らった。

(ッぐ、二人……だと?)

俺は意識が薄れるなかで見たのは二人の男の姿だった。
要するに俺は油断していたのだ。
そして最後に俺が聞いたのは、砲撃の放つ轟音だった。

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