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黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

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第22話 騒動の終わり

ガジェットたちを破壊しつくした俺達は、六課へと戻った。
ヘリポートにはシャーリーが立っていた。

「ええ!?」
「ご、ごめんなさい!」

なのはは呆れたような声をあげた。
そんななのはに、シャーリーは両の手の平を合わせ、謝る。
なんでこんなことになっているのかと言うと……

「ダメだよ、シャーリー。人の過去勝手にバラしちゃ」

そう、なんとシャーリーは僕となのはの過去を勝手に話したのだ。
僕といても、8年前のは特に厳重に消し去っておいてほしい物なのだが。
………本当に

「ダメだぜ、口の軽い女はよ」

なのはに続いてヴァイスも窘める。

「その……なんかこう……見てられなくって」
「ま、どうせばれることだしな」
「………そうだね」

腕を組みながら発したヴィータの言葉に、俺は頷いた。

「シャーリー、ティアナ今どこにいるかな?」

なのはは心配そうな表情で、シャーリーに尋ねた。

「えっと、たぶん……海岸の方だと」
「なのは、しっかりと話し合い、して来いよ」

俺に出来たのは、そう言うだけだった。
こんな時、非常に俺は弱いのだと感じる。

「……うん」

俺の言葉に頷いたなのはは、そのまま歩き出す。
それを見送って、俺も自分の部屋へと戻った。










部屋にいると、突然ドアをノックする音がした。

「誰?」
「ティアナ・ランスターです」

その声に少しばかり固まってしまった。
だが、すぐに気を取り直すと、入るように告げた。

「失礼します」

そう言って中に入るティアナ。
目が赤いことから泣いたことは分かった。

「……なのはとは話し合った?」
「はい。……その、真人さん」
「ん? 何かな?」

俺は、ティアナに用件を聞く。

「えっと、前にひどいことを言ってすみませんでした。私、まさか真人さんがあんな体験をしてるだなんて――――」

俺は頭を下げながら必死に謝罪するティアナの頭に手をのせて、止めさせた。

「気にしなくていいよ。逆にこっちが謝る方だ、俺も色々と酷いことを言ったんだから」
「い、いえ! 私が悪いです」
「いや、こっちが悪いんだよ!」

俺の言葉に、反論するティアナと、それを否定する俺と言うある意味すごいループが出来てしまった。

「「………ぷ! あははは!!」」

そして、何時しかそんな事がおかしくなって吹き出してしまった。

「ティアナ、これはまじめな話だけど、自主練するなとは言わない。でも、するにしても程々にすること。あとは人に頼ること。ティアナの周りには心強い仲間がいるんだから」
「……はい!」

俺の言葉に、ティアナははっきりと返事をする。
その時の顔色は、今までよりも輝いていた。

「さ、もう遅いし部屋に戻って休みな」
「はい。………その、ありがとうございます」

ティアナは最後にそう言い残して、部屋を後にした。

「………」

再び部屋が静寂で包まれた。

「………ありがとう……か」

俺はティアナに言われた言葉を復唱した。
俺はこの時、ある決心をしていたのだ。

「………寝よう」

その決心を忘れないようにしながら、眠りにつくのであった。

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