健康の意識 忍者ブログ

黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

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『DOG DAYS~誤召喚されし者~』最新話を掲載&構成変更

こんばんは、TRです。

大変お待たせしました。
本日、『DOG DAYS~誤召喚されし者~』の最新話を掲載しました。
ようやくこのルートの山場を迎えました。
色々な意味で期待を裏切らない私なりのストーリー展開になります。

そして、少々構成を変更しました。
ハーレムルートとかぶる個所は”共通”として投入しています。
見分ける方法はタイトルの『IF』の-(ハイフン)以降がない物がルート内の共通となります。
そのため、すでにユキカゼルートで執筆していた共通部分は削除しましたので、ご了承ください。


それでは、これにて失礼します。

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IF-Y 第6話 真明が解放される時

走り出してどのくらいたっただろうか?
少しずつグラナ砦に近づいて来ていた。
ブリオッシュとは少し前に分かれた。
何でも気になることがあるとの事らしいが。

「曇り空に雷………明らかに何かが出る気配全開だな」
「……そのようでござるな」

俺の軽口に対し、ユキカゼの声は緊迫感に包まれていた。
俺でもわかる。
今まで数は少ないものの、何体もの魔物と対峙していた俺でも。

―――今回出てこようとしている魔物は、今まで対峙してきた中で最強であると。

『グラナ浮遊砦攻略戦に参加中の皆様にお知らせします』
「ん?」

突然聞こえてきたアナウンスに、俺は耳を傾ける。
若干聞こえずらいが、聞こえないことはない。

『雷雲の影響か、付近のフロニャ力が、若干ではありますが弱まっています。また落雷の危険もあることから、いったん戦闘行動を中断してください。繰り返します――――』
「これも……」
「うむ、魔物が出てくる前兆でござるよ。急ぐでござ――「止まれッ!」――ッ!?」

フロニャ力の低下が魔物出現の前兆であると告げてさらに速度を上げようとしたところで、俺はユキカゼに止まるように大きな声で叫んだ。
それは本当にとっさの判断だった。
ユキカゼは驚きはしたものの、徐々に速度を落として止まった。

「どうしたでござるか? 渉殿」
「良くは分からないが、これ以上進んだらまずい気がしたんだ」

突然の俺の言葉に戸惑いを隠せない様子のユキカゼをしり目に、俺は一点を見つめる。

「それに、あれが魔物何だよな?」
「……おそらくは」

俺の疑問にユキカゼが答えるのと、地を揺さぶるような雄たけびが響き渡るのとはほぼ同時だった。

「ッ!?」
「おいおい」

雄たけびの次の瞬間に、あちこちで立ち上がる火柱に俺は冷や汗をかいてしまった。

「風神!」

俺は慌てて神剣を地面に突き刺す。
それと同時に俺達が立っている場所が白銀の光で覆われる。

「渉殿、これは?」
「守護結界……フロニャ力をさらに濃くしたようなもので、この中にいれば魔物の類は俺達に手も足も出せない」

ユキカゼの質問に、俺は答えながら次の一手を打つ。

「星流風神砲!」

上空に向けて神剣を掲げてそう叫んだ瞬間、空に向かって白銀の光が放たれる。
その白銀の光は空で弾け、星のように降り注ぐ。
だが、それでも……

「フロニャ力に変化はなし。下がり続けているだけか」

フロニャ力の減少は止まらない。

(どうする? どうすればいい)

俺は必死に考える。
だが、考える必要などなかった。
答えなど既に最初から出ていたのだから。

(真名解放……)

そう、真名解放をすれば、神の力を完全に開放することのが出来る。
そうすれば、この事態はすぐに解決するだろう
解決できなかったとしても、この土地の浄化が出来、フロニャ力を従来の値にまで増加させて魔物を弱らせることくらいはできる。
だが問題は二つ。

一つは俺の余力。
真名解放は強大な力を解き放つとともに、膨大な霊力を必要とする。
今の状況で、それを行うのは自殺行為。
霊力を込めておいた、霊力石を使えば持つかもしれない。
石の数は二つで余裕もある。

そして二つ目が、俺自身の問題。
真名解放は神としての力を前面に出すこととイコールだ。
つまり、どう取り繕っても俺の正体がユキカゼに知られる。

(はは、本当に変わったな俺って)

自分の思考に、苦笑を浮かべる。
今までは、『正体を知られてはいけない』という掟の為に言いたくはなかったのが、それが今ではユキカゼに嫌われるのが怖いからという物に変わっているのだ。

「渉殿」

ユキカゼの静かな声で俺は思考の海から抜け出す。
目に見えた光景はものすごく巨大な魔物が歩いている姿だった。

「大丈夫でござる。拙者は、渉殿がどんな存在であったとしても受け入れるでござるよ」

俺の心の不安を見透かしたようなその言葉に、俺の心の中にあった”何か”がゆっくりと崩れて行った。

「はははっ!」

そして口から洩れたのは笑いだった。
魔物がいて世界全体が負のオーラに満ちているかもしれないこの状況で、笑えるのはもはや異常だろう。

「本当に変わったよ、俺は!」

俺は首にかけていた巾着袋から霊石を一個取り出すと、それを口に入れ飲み込んだ。
すると、今までほぼ空に近かった霊力が体中に満ちて行くのを感じた。

「ふぅ………我が、世界統括せし三神が一人、小野 渉の名の元に命ず。真名解放!」

その力強い言葉と同時に、体の中にあった霊力が一気に弾けた。
体中が熱い。
何でもできるという、根拠のない気持ちが溢れだす。
体中の熱がふっと下がったのは時間にしてほんの数十秒程度でも、俺にはその倍以上の長さに感じられた。

「ユキカゼ、大丈夫か!」
「う、うむ」
「なんとか………」

真名解放時の突風で吹き飛ばされたのか、最後に見た時よりも距離があるユキカゼに声をかけたが、無事のようだった。
風神が衝撃緩和の役割を果たしたのかもしれない。

「ユキカゼ」
「何でござるか? 渉殿」

俺に声を掛けられて要件を尋ねてくるユキカゼに、俺はゆっくりと告げた。

「これが終わったら、話したいことがある」
「………ッ!?」

俺の言葉に、ユキカゼが息をのんだ。
俺の言葉の意味はユキカゼには伝わったようだ。

「分かったでござるよ。
俺の言葉に、ユキカゼが頷くと構え始めた。

「その話を聞くためにも、早く終わらせるでござる!」

何だかユキカゼに闘志が漲っている。
しかも何だか不純な理由で。
そんな彼女に苦笑を浮かべながら、俺はもう一度神剣を空に向けて構える。

「わが名のもとに、この地に祝福の恵みを。天宝の恵み!」

その言葉と同時に、神剣から白銀の光が天空に目がげて放たれる。
その光は荒々しい物ではなく、周りを包み込む柔らかい物へと姿を変え地面に降り注ぐ。

「これで、周囲の危険なものは排除できたな」

周囲の安全を確認しながら俺はそう呟く。
フロニャ力も、少しではあるが上昇したようだった。

「すごいでござるよ渉殿」
「さあ、早く片を付けるぞ!」
「はい!」

称賛の声を上げるユキカゼに声をかけ、俺達は魔物を退治するべく動き出すのであった。

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IF-Y 第7話 終わりと新たな災禍

俺達がいるのは、周りが木々に囲まれた森の中だ。
あの後、魔物の元となった妖刀が落ちて行った場所を追いかけたのだ。
そして今目の前にあるのは、紅い蔦のようなものを不気味に動かしている妖刀だった。
その妖刀は近づく俺達に気付いてその動きを遅くさせる

「それにしても、我らの姫君と勇者殿には驚かされる。妖刀の贄となった子をああも見事に退治成されるとは」
「拙者は存じ上げておりましたよ。姫様もシンクも、ちゃんとできる子だと」

ブリオッシュの言葉に、ユキカゼが続く。
そう、あの大きな魔物は勇者シンクと、姫君によって退治されたのだ。
正確には元凶に戻すことが出来たということだが。
それでもすごい物はすごい。

「さすがは勇者と言った所か」
「そうであったな。さて、ここからは拙者のお役目でござる」
「「はいっ!」」

大剣を握りしめながら告げるブリオッシュに、俺とユキカゼは答える。
その瞬間、妖刀が牙をむく。
俺達に目掛けて赤い蔦のようなものを使って攻撃してくる。
それを俺達は巧みにかわす。

「天封!」

隙を狙って俺は蔦の攻撃を止める。

「浮き世に仇なす外法の刃。封じて廻るが、我らの努め……大地を渡って幾千里、浮き世を巡って幾百年」

ユキカゼの詠唱が進むにつれて地面に金色の紋章が描かれる

「天狐の土地神ユキカゼと、討魔の剣聖ダルキアン! 流れ巡った旅のうち、封じた禍太刀……五百と九本! 天地に外法の華は無し!」

短剣から放たれた金色の小さな何かが妖刀の蔦に突き刺さる

「……朽ちよ禍太刀!!!」
「神狼滅牙、天魔封滅!!!」

ブリオッシュの大剣に纏った紫色の光によって、辺りは包まれる。
その力でさえも、妖刀は耐えている。

「天高く舞い上がれ」

そこに俺の一撃が加わる。
その言葉と同時に、俺は背中に生えているであろう翼を使い斬り伏せるように動かした。
それだけでも空刃となって届くため、有効な一撃なのだ。

「点に轟く一筋の光は!」

再び、言葉を切り刻みながら両翼で2回切り刻む。

「絶望の闇を打ち消す光となる!!」

そう叫び両翼で一斉に切り込むように動かすと、俺は神剣二本を頭上で合わせる。
次の瞬間、二本だった神剣は一本の大きな剣に姿を変えた。
白銀の光に包まれたそれは、前に使った時よりも膨大な威力を発揮するだろう。
だが、その時それは起こった。

「っ!?」

体中に走った鈍い痛み。
そして力が無くなって行く喪失感。
それは、まるで霊力が付きかけているような感じだ。

(そういう事か)

俺は悟った。
今までやりすぎたのだ。
守護結界を構築したりフロニャ力を高めようとしたり。
その為に一時的に補給された俺の霊力は再び尽きかけているのだ。
妖刀は、止めの一撃が差されないため、まだ健在。
だが、もはや虫の息だ。
ユキカゼ達の一撃で十分に停止させることが出来る。

――――はずだった。

「渉殿!!」

聞こえてきたのはユキカゼの声。
見えたのは俺に向かって飛んでくる妖刀と、慌てて駆け寄るユキカゼの姿。
その二つはほぼ同時に俺の前に重なった。
そして走ったのは眩いほどの閃光だった。
その光が消えて行く頃には、発作的に起こった俺の痛みも無くなっていた。

「大丈夫でござるか! 渉殿」
「あっ……ああ。俺は大丈夫。ユキカゼは?」

慌てて駆け寄ってきながら身を案じてくれるブリオッシュに何とか答えつつも、俺はユキカゼの事を聞く。

「ユキカゼは……っ!!」
「風神っ!」

ブリオッシュが応えようとした次の瞬間、俺達を炎が襲う。
その炎は橙色の物ではなく、青白い物だった。
それを俺は風神によって防いだ。
俺はすぐに攻撃を放ったとされる方角を睨みつける。

「……は?」
「何っ?!」

その瞬間、俺は言葉を失いブリオッシュは驚きの声を上げた。
なぜなら、そこにいたのは俺とほぼ同じ背丈の九尾の狐だったのだから。

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『ティンクル☆くるせいだーす~最高神と流星の町~』最新話を掲載

こんばんは、TRです。

大変お待たせしました。
本日、『ティンクル☆くるせいだーす~最高神と流星の町~』の最新話を掲載しました。
ということでテストと称した戦闘&フラグの回でした。
そしてこっそりと浩介と神楽のEX技を追加しました。
チートがひどくなってはしまいましたが(苦笑)

感想、拍手コメントお待ちしております。


それでは、これにて失礼します。

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第23話 結果

九条家へと戻った僕は、神楽が戻ってくるのを待っていた。

「浩ちゃん!」
「帰ってきたか」

どれほど待ったのだろうか。
僕の姿を見つけるとパタパタと手を振りながら駆け寄ってくる神楽の姿に、僕は今まで寄りかかっていた柱から離れると神楽の方に向かう。

「お疲れ。 どうだった?」
「こっちは全然。魔族の魔の字も出なかった。浩ちゃんの方は?」
「猫魔族が三体ほど出た」

神楽の問いかけに答えた僕は、その時の状況を告げた。

「なるほどね~。それだったら十分問題はないかな」
「ああ。だから今後、魔法陣の作成にはこれを使って行こうと思う」

神楽の反応を見た僕は、そう答える。

「あれ? それじゃ私がこれを持つ意味は?」
「………緊急用という事で」

神楽に言われてようやく僕は気が付いた。
これを神楽が持つ意味がないことに。

「今の間は何っ!?」
「それじゃ、コスプレ用で」
「投げやりに言った!? って、私にそんな趣味はないわよ! あの人じゃないんだから!!」

乗りツッコミを返すあたり、神楽も色々な意味で成長しているようだ。
最初は首をかしげるだけで終わりだったから。

「彼女に送ったら……」

あの人に贈った事を想像してみた。

『そうね! これは露出プレイなのねッ!!』

「………緊急用で持っておけ」
「そ、そうだね! 今嬉々として仮面を受け取る姿が目に浮かんだわ」

体をくねらせながら仮面を受け取る彼女の姿を思い浮かべた僕は、神楽に手渡した。

「今後、これを持っていることは秘密という事で」
「ええ。このままだと神様としての威厳が無くなっちゃう。……まあ、元からないんだけど」

神楽もなんとか納得してくれたようだ。
それよりも、いつから腹黒くなったんだ?

「さあ、仮の仕事に戻ろう。そろそろお昼だ」
「そうだね。あー、こうして休日は終わって行くのね」

ため息交じりに言う神楽の背中には、哀愁が漂っていた。
そんな神楽の方を優しくたたきながら、僕たちは九条家の中に入って行くのであった。


★ ★ ★ ★ ★ ★


「また失敗にゃ」

前にいた場所から人気のない場所の方に移動したパスタは、肩を落としながら呟いた。

「一体なんなのにゃ! あの白仮面は」

パスタは突如現れた白仮面―浩介―に憤怒する。

「あいつ、今度会ったらズタズタにしてやるにゃ!!」
「「「にゃー!!」」」

パスタの気合の入った言葉に、周りにいた猫魔族も声を上げた。

「うぅー、またソルティアに嫌味を言われるにゃ」

そんな哀愁を漂わせながら、パスタはその場を後にする。
パスタは知らない。
倒そうとしているものが、どれほど強いのかを。
そして、何者であるかを。
こうして、それぞれの休日は幕を閉じる。

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