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黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

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第11話 夕暮れ時に現れる者(後)

「誰だテメェ!!」
「人に名を尋ねるのであれば、まずは自らが名乗れ。………そんな事を両親からは習わなかったのかな?」
「………ッ!!」

俺の言葉に少女が俺を睨みつけてくる。

「テメェ、喧嘩売ってんのか!」
「いや別に。あんたの意見は至極正しいさ。俺は正義のために~とかいう奴の事が嫌いでな、どちらかと言えばお前の意見におおむね賛成だ」
「渉! あんた何を――」
「お前は黙ってろ!」

俺は反論してきたさやかの言葉を遮る。

「でもな、巻き込まれる者の身にもなれ」
「はぁ?」

俺の言葉に、何が何だかわからないような表情をする少女。

「迷惑だ」

俺はそう告げた。

「だからさ、とっとと消えてくれるか? 俺とて、少女を傷つけるのは気が進まないから」
「それは、あたしがあんたに負けるとでも言いたいのか?」

俺の言葉に少女が目を細めた。

「そうかもしれないな。と言うより、あんた賢そうだから、撤退してくれることを希望する」
「上等だ!!!」

少女はそう叫ぶと俺から距離を取る。
するとこっちに向かって攻めてきた。

「やれやれ、物わかりの悪いものだこと」

俺は呆れながら少女に背を向ける。

「炎天の輝きよ、かの者を守る盾となれ!」

俺は前に使った結界をさやかに展開する。

「よそ見するなんて、ずいぶん余裕そうだね!」

もうかなり背後に迫って来ているのが分かった俺は、その場から離れる。

「っち!」

俺は反転して少女の方を見やる。

「ほら、来いよ。遊んでやる」

俺がそう挑発すると、少女は槍を楔状にしてこちらに向けて振り撒く。

「っと! っほ! はぁ!」

俺はそれを手に持つ二本の剣で弾く。

「なんあんだよ、そのでたらめな剣は!」
「それをあんたに言われたくはない」

槍が楔状になる武器を持つようなものには特に。

(しかし、このままでは不利だ)

俺は頭の中で冷静に考える。
今は何とか戦歴で誤魔化しているが、威力は向こうが上だ。
喰らってしまえば跡が無くなる。
ここは、とにかく攻める!!

「はぁ!!」
「かかったね!」

俺は少女の言葉で気付いた。
だが、その時はすでに遅い。
俺の体には楔が巻き付きそして……

「がはッ!!」

俺は壁に思いっきり叩きつけられていた。
言っておくが、ダメージはちゃんと入っている。
と言うか、背中が痛い。

「ゲホッ! ゴホ!!」

なんとか動けるが、痛みで体の動きが鈍ってしまった。

「ほらほら! さっきまでの余裕はどうしたんだい!?」
「ぐう!!?」

そのため、一気にこっちが不利になる。
いつか必ずやられる。

(”あれ”を使うしかないか)

「なかなかやるな」
「そう言ってられんのも今の内だよ」

向こうも余裕が出てきたのか、ご丁寧に笑みまで浮かべてやがる。

「それをそのまま返す」

俺の言葉に少女の顔から笑みが消えた。

「ちょっと本気を出す」

俺はそう宣言した。

(今ここで使えるのはリミットブレイク・ブート2までそれ以上使えばまどか達に正体がばれる!!)

俺の切り札は、俺の封じられた”力”を開放するものだ。
段階的にはブート1,2,3そして真名解放の4段階だ。
ブート3以降になると姿自体が変わってしまうため、ここでは使えない。
よって……

「リミットブレイク・ブート1!」

俺は1段階力を開放した。
それと同時に、ものすごい力が湧いてきた。

「なっ!?」

少女が、その力が分かるのか驚きの声を上げる。

「あんた、一体何者だ?」
「さあな。………第2ラウンドと行きましょうか!!!」

俺はそう告げて一気に少女の元に駆ける。

「っく!」

俺の剣を弾くが、その勢いについて行けないのか、数回通っている。

「さっきまでの調子はどうした!!!」

俺は少女にそう声をかける。

「炎天の輝きよ、わが剣に続け!!!」

俺はそう唱え、正宗を少女に向けて一振りする。
俺の剣は槍で防がれるが……

「っぐぅ!?」
「なぜだ!? 防いでるはずだ」

信じられないものを見るような目でこっちを見る。

(これだ。この感じだよ。俺の求めていた戦場は!!)

俺はその感触に酔いしれていた。
それが俺の間違いだった。

「最後に言う。とっとと失せろ。これ以上はその身の安全を保障しかねる」
「なめんじゃない!!」

威勢よく少女は俺の最終通告を無視した。
なので俺はあれをやることにした。

「炎天の輝きよ。すべては我が内に。人に理解されない剣よ、我が前に浮かび上がれ。その剣は敗北を知らぬ勝利へと導く剣」

俺は上空に大量の白い剣を召喚した。

「なっ!!」
「降り注げ! レインソード!!」

俺は少女に向けて片腕を振り下ろした。
それが合図となり上空に浮かび上がる剣が、一気に少女へと降り注ぐ。

「その必要はないわ」

そんな時、暁美さんの声がしたかと思うと、降り注ぐ剣の動きが止まった。
まるで時間が止まっているみたいに。

(これが、あいつの魔法か!?)

俺は暁美さんの魔法に一瞬ぞっとした。
だが、そのような魔法は、俺には一切効果がなかった。
次の瞬間、ものすごい轟音と共に、誰もいない地面に剣が突き刺さった。
俺はそれを慌てて止めた。

「ほむらちゃん……?」
「なっ!?」

突然のことに、少女は驚きを隠せなかった。
少女は俺よりもかなり離された場所に移動されてたのだ。

「何しやがったテメェ!……なっ!?」

少女は暁美さんの立っていた方へと、槍の先端を向けるが時間を止めて彼女の背後に移動していた。

「そうか、アンタが噂のイレギュラーってやつか。妙な技を使いやがる」

どうやら少女は彼女の事を知っているようだった。

「くっ! 邪魔するな!」

いつの間にか俺の結界をうち破っていたさやかが、少女に向けて走り出すが、これまた時間を止めて移動してきた暁美さんの手刀で気絶させられた。

「さやかちゃん!?」

その瞬間、俺とまどかを隔てていた壁が消えて、まどかがさやかの元に駆けよる。

「大丈夫、気絶しているだけだ」
「早く行きなさい。佐倉杏子」
「な……どこかで会ったか?」

佐倉杏子と言う名前に目の前の少女が反応した。
どうやら、それが彼女の名前らしい。

「さあ、どうかしら」
「手札がまるで見えないとあっちゃね。今日のところは降りさせてもらうよ」

しばらくにらみ合いが続いたかと思うと佐倉杏子はそう告げた。

「賢明ね」

そして佐倉杏子は壁伝いに飛んで行った。

「終わった……の?」
「一体何度忠告させるの。どこまで貴女は愚かなの。貴女は関わり合いを持つべきじゃないと、もう散々言って聞かせたわよね?」

初めて暁美さんがまどかに向けて怒りをぶつけた。

「私は……」
「愚か者が相手なら、私は手段を選ばない」

暁美さんはそう言って俺達の前から去って行こうとするが、俺は彼女のやや前方に向かって、上空に浮かんでいる残り数本の剣を放った。

「愚か者はお前だ。俺達はただ、友人を助けたにすぎん。それともお前は友を見殺しにでもしろと言うのか?」
「……別にそうでもないわ。ただやるのならあなただけにして。彼女を巻き込まないで」

暁美さんはそう答えた。
俺に背を向けているので、その表情をうかがい知ることはできない。

「それ、次言ったら今度こそただでは済まさない。俺とまどかは大事な友達を見捨てる何て真似はできないんでな」
「………」

暁美さんは何も答えずに、去って行った。











「ふぅ……」

俺は自宅のリビングにあるソファーで一息つく。

「お疲れのようね」
「ああ疲れてる。馬鹿を相手にするのもかなり気がめいるし体力を使う」

テーブルに紅茶を置きながら、話しかけてきた人物に、俺は皮肉を込めてそう返す。

「……それは私への嫌味かしら?」
「もちろんですよ。馬鹿2号」

俺はその人物のジト目を気にせずに頷いて答えた。

「2号って……それじゃ、1号は誰かしら?」
「俺だよ」

馬鹿2号の問いかけにそう答えた。

「………その考え、変える気は――ない――即答なのね」

苦笑いを浮かべながら言うが、こればかりは仕方がない。
俺こそが真の愚か者にして偽善者だ。
だからこそ……

「絶対に俺のような愚か者や偽善者とかは出しませんよ」
「渉君……」

その人物―――落ち着いた雰囲気を醸し出し、金色の髪で両サイドを髪止めで括り、毛先はパーマをかけているかのように、くるくると渦巻いている少女―――は悲しげな表情で俺を見た。

「お前が気にするべきではないさ。俺は俺の役割を全うするだけさ」

俺はそこで一区切りつけ、紅茶を一口飲んで目の前にいる人物を見る。

「そうだろ?………巴 マミ」

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第11話 夕暮れ時に現れる者(後)

「誰だテメェ!!」
「人に名を尋ねるのであれば、まずは自らが名乗れ。………そんな事を両親からは習わなかったのかな?」
「………ッ!!」

俺の言葉に少女が俺を睨みつけてくる。

「テメェ、喧嘩売ってんのか!」
「いや別に。あんたの意見は至極正しいさ。俺は正義のために~とかいう奴の事が嫌いでな、どちらかと言えばお前の意見におおむね賛成だ」
「渉! あんた何を――」
「お前は黙ってろ!」

俺は反論してきたさやかの言葉を遮る。

「でもな、巻き込まれる者の身にもなれ」
「はぁ?」

俺の言葉に、何が何だかわからないような表情をする少女。

「迷惑だ」

俺はそう告げた。

「だからさ、とっとと消えてくれるか? 俺とて、少女を傷つけるのは気が進まないから」
「それは、あたしがあんたに負けるとでも言いたいのか?」

俺の言葉に少女が目を細めた。

「そうかもしれないな。と言うより、あんた賢そうだから、撤退してくれることを希望する」
「上等だ!!!」

少女はそう叫ぶと俺から距離を取る。
するとこっちに向かって攻めてきた。

「やれやれ、物わかりの悪いものだこと」

俺は呆れながら少女に背を向ける。

「炎天の輝きよ、かの者を守る盾となれ!」

俺は前に使った結界をさやかに展開する。

「よそ見するなんて、ずいぶん余裕そうだね!」

もうかなり背後に迫って来ているのが分かった俺は、その場から離れる。

「っち!」

俺は反転して少女の方を見やる。

「ほら、来いよ。遊んでやる」

俺がそう挑発すると、少女は槍を楔状にしてこちらに向けて振り撒く。

「っと! っほ! はぁ!」

俺はそれを手に持つ二本の剣で弾く。

「なんあんだよ、そのでたらめな剣は!」
「それをあんたに言われたくはない」

槍が楔状になる武器を持つようなものには特に。

(しかし、このままでは不利だ)

俺は頭の中で冷静に考える。
今は何とか戦歴で誤魔化しているが、威力は向こうが上だ。
喰らってしまえば跡が無くなる。
ここは、とにかく攻める!!

「はぁ!!」
「かかったね!」

俺は少女の言葉で気付いた。
だが、その時はすでに遅い。
俺の体には楔が巻き付きそして……

「がはッ!!」

俺は壁に思いっきり叩きつけられていた。
言っておくが、ダメージはちゃんと入っている。
と言うか、背中が痛い。

「ゲホッ! ゴホ!!」

なんとか動けるが、痛みで体の動きが鈍ってしまった。

「ほらほら! さっきまでの余裕はどうしたんだい!?」
「ぐう!!?」

そのため、一気にこっちが不利になる。
いつか必ずやられる。

(”あれ”を使うしかないか)

「なかなかやるな」
「そう言ってられんのも今の内だよ」

向こうも余裕が出てきたのか、ご丁寧に笑みまで浮かべてやがる。

「それをそのまま返す」

俺の言葉に少女の顔から笑みが消えた。

「ちょっと本気を出す」

俺はそう宣言した。

(今ここで使えるのはリミットブレイク・ブート2までそれ以上使えばまどか達に正体がばれる!!)

俺の切り札は、俺の封じられた”力”を開放するものだ。
段階的にはブート1,2,3そして真名解放の4段階だ。
ブート3以降になると姿自体が変わってしまうため、ここでは使えない。
よって……

「リミットブレイク・ブート1!」

俺は1段階力を開放した。
それと同時に、ものすごい力が湧いてきた。

「なっ!?」

少女が、その力が分かるのか驚きの声を上げる。

「あんた、一体何者だ?」
「さあな。………第2ラウンドと行きましょうか!!!」

俺はそう告げて一気に少女の元に駆ける。

「っく!」

俺の剣を弾くが、その勢いについて行けないのか、数回通っている。

「さっきまでの調子はどうした!!!」

俺は少女にそう声をかける。

「炎天の輝きよ、わが剣に続け!!!」

俺はそう唱え、正宗を少女に向けて一振りする。
俺の剣は槍で防がれるが……

「っぐぅ!?」
「なぜだ!? 防いでるはずだ」

信じられないものを見るような目でこっちを見る。

(これだ。この感じだよ。俺の求めていた戦場は!!)

俺はその感触に酔いしれていた。
それが俺の間違いだった。

「最後に言う。とっとと失せろ。これ以上はその身の安全を保障しかねる」
「なめんじゃない!!」

威勢よく少女は俺の最終通告を無視した。
なので俺はあれをやることにした。

「炎天の輝きよ。すべては我が内に。人に理解されない剣よ、我が前に浮かび上がれ。その剣は敗北を知らぬ勝利へと導く剣」

俺は上空に大量の白い剣を召喚した。

「なっ!!」
「降り注げ! レインソード!!」

俺は少女に向けて片腕を振り下ろした。
それが合図となり上空に浮かび上がる剣が、一気に少女へと降り注ぐ。

「その必要はないわ」

そんな時、暁美さんの声がしたかと思うと、降り注ぐ剣の動きが止まった。
まるで時間が止まっているみたいに。

(これが、あいつの魔法か!?)

俺は暁美さんの魔法に一瞬ぞっとした。
だが、そのような魔法は、俺には一切効果がなかった。
次の瞬間、ものすごい轟音と共に、誰もいない地面に剣が突き刺さった。
俺はそれを慌てて止めた。

「ほむらちゃん……?」
「なっ!?」

突然のことに、少女は驚きを隠せなかった。
少女は俺よりもかなり離された場所に移動されてたのだ。

「何しやがったテメェ!……なっ!?」

少女は暁美さんの立っていた方へと、槍の先端を向けるが時間を止めて彼女の背後に移動していた。

「そうか、アンタが噂のイレギュラーってやつか。妙な技を使いやがる」

どうやら少女は彼女の事を知っているようだった。

「くっ! 邪魔するな!」

いつの間にか俺の結界をうち破っていたさやかが、少女に向けて走り出すが、これまた時間を止めて移動してきた暁美さんの手刀で気絶させられた。

「さやかちゃん!?」

その瞬間、俺とまどかを隔てていた壁が消えて、まどかがさやかの元に駆けよる。

「大丈夫、気絶しているだけだ」
「早く行きなさい。佐倉杏子」
「な……どこかで会ったか?」

佐倉杏子と言う名前に目の前の少女が反応した。
どうやら、それが彼女の名前らしい。

「さあ、どうかしら」
「手札がまるで見えないとあっちゃね。今日のところは降りさせてもらうよ」

しばらくにらみ合いが続いたかと思うと佐倉杏子はそう告げた。

「賢明ね」

そして佐倉杏子は壁伝いに飛んで行った。

「終わった……の?」
「一体何度忠告させるの。どこまで貴女は愚かなの。貴女は関わり合いを持つべきじゃないと、もう散々言って聞かせたわよね?」

初めて暁美さんがまどかに向けて怒りをぶつけた。

「私は……」
「愚か者が相手なら、私は手段を選ばない」

暁美さんはそう言って俺達の前から去って行こうとするが、俺は彼女のやや前方に向かって、上空に浮かんでいる残り数本の剣を放った。

「愚か者はお前だ。俺達はただ、友人を助けたにすぎん。それともお前は友を見殺しにでもしろと言うのか?」
「……別にそうでもないわ。ただやるのならあなただけにして。彼女を巻き込まないで」

暁美さんはそう答えた。
俺に背を向けているので、その表情をうかがい知ることはできない。

「それ、次言ったら今度こそただでは済まさない。俺とまどかは大事な友達を見捨てる何て真似はできないんでな」
「………」

暁美さんは何も答えずに、去って行った。











「ふぅ……」

俺は自宅のリビングにあるソファーで一息つく。

「お疲れのようね」
「ああ疲れてる。馬鹿を相手にするのもかなり気がめいるし体力を使う」

テーブルに紅茶を置きながら、話しかけてきた人物に、俺は皮肉を込めてそう返す。

「……それは私への嫌味かしら?」
「もちろんですよ。馬鹿2号」

俺はその人物のジト目を気にせずに頷いて答えた。

「2号って……それじゃ、1号は誰かしら?」
「俺だよ」

馬鹿2号の問いかけにそう答えた。

「………その考え、変える気は――ない――即答なのね」

苦笑いを浮かべながら言うが、こればかりは仕方がない。
俺こそが真の愚か者にして偽善者だ。
だからこそ……

「絶対に俺のような愚か者や偽善者とかは出しませんよ」
「渉君……」

その人物―――落ち着いた雰囲気を醸し出し、金色の髪で両サイドを髪止めで括り、毛先はパーマをかけているかのように、くるくると渦巻いている少女―――は悲しげな表情で俺を見た。

「お前が気にするべきではないさ。俺は俺の役割を全うするだけさ」

俺はそこで一区切りつけ、紅茶を一口飲んで目の前にいる人物を見る。

「そうだろ?………巴 マミ」

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移転作業進む

こんばんは、TRです。

一昨日あたりまでで、少しばかし小説の移転作業を進めております。
おかげで、ようやく作品のレパートリーが増えつつあります。
とはいえ、現在閲覧可能な作品数は3作品のみですので、多いとは言えませんが。
今後も継続して移転作業を進めてまいりますので、楽しみにしていてください。


それでは、これにて失礼します。

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第11話 夕暮れ時に現れる者(前)

暁美さんと別れた足で、俺はまどかに連れて行かれる形であるアパートの入り口に来ていた。
彼女の話だとさやかの部屋があるらしい。
そしてしばらくして、入り口からさやかが出てきた。

「まどか?それに渉まで」
「よ!」
「さやかちゃん、これから、その……」
「そ、悪い魔女を探してパトロール。これも正義の味方の勤めだからね」

まどかの問いかけに、さやかは笑いながら答えた。

「一人で…平気なの?」
「平気平気。マミさんだってそうして来たんだし。後輩として、それぐらいはね」
「あのね、私、何もできないし、足手まといにしかならないってわかってるんだけど。でも、邪魔にならないところまででいいの。行けるところまで一緒に連れてってもらえたらって」

手にしてあるバッグを落としてまで必死にさやかに決意を告げていた。

「………」
「………」

お互いに無言で緊張感が漂う中、俺はさやかの答えを待った。

「頑張り過ぎじゃない?」
「ごめん……ダメだよね、迷惑だってのはわかってたの」
「ううん。すっごく嬉しい」

さやかはそう言うと、まどかの手を握った。

「ねえ分かる?手が震えちゃってさ。さっきから止まらないの。情けないよね。もう魔法少女だってのに、一人だと心細いなんてさ」
「さやかちゃん……」

さやかの言葉に、まどかが心配そうに名前を言う。

「邪魔なんかじゃない。すごく嬉しい。誰かが一緒にいてくれるだけで、すっごく心強いよ。それこそ百人力って感じ」
「私……」
「必ず守るよ。だから安心して私の後についてきて。今まで見たいに、一緒に魔女をやっつけよう」
「うん」

(……とりあえずは、大丈夫……かな)

さやかの決意を聞いてひとまずは安心した。
彼女が巴さんのような馬鹿だったらどうしようかと思ったので、そうではなくてよかった。

「危険は承知の上なんだね?」
「あたしバカだから、一人だと無茶なでたらめやらかしかねないし。まどかもいるんだって肝に銘じてれば、それだけ慎重になれると思う」

キュウベぇの言葉にさやかは歩きながら答える。

「そっか。うん、考えがあっての事ならいいんだ」
「キュゥべえ?」

まどかはキュウベぇの方を見た。

【君にも君の考えがあるんだろう?まどか。さやかを守りたい君の気持ちは分かる。実際、君が隣に居てくれるだけで、最悪の事態に備えた切り札を一つだけ用意できるしね】
「………」

キュウベぇのテレパシーに俺は無言で考えた。

(今のは間接的に契約させようとしてるよな?)

【私は……】
【今は何も言わなくていい。さやかもきっと反対するだろうし。ただ、もし君が心を決める時が来たら、僕の準備は、いつでも整ってるからね】
【うん……】
「ここだ」

しばらく歩き続けると、下に続く階段の所でソウルジェムが眩い位に輝いていた。
すると次の瞬間、結界が展開された。

「この結界は、多分魔女じゃなくて使い魔のものだね」
「楽に越した事ないよ。こちとらまだ初心者なんだし」

キュウベぇの言葉にさやかはそう言いながら階段を下りていく。

「油断は禁物だよ」
「分かってる」
「まあ何かあったら巴さんの時のように、微力ながらサポートさせてもらうよ」
「うん。ありがとう?」

いや、なぜに疑問形だ?
その時だった。

ゾクッ!!

「あっ」
「ブーン、ブーン」

俺達の上空に、電車のようなものに乗った子供のような使い魔が現れた。

「あれが」

使い魔はそのままどこかに行こうとする。

「逃げるよ」
「任せて!」

さやかはそう言うと、変身した。
前の時はよく見れなかったが、その服は、青を基調としたドレスのようなものだった。
そして自分の体をマントで包むと、複数の剣を召喚した。
そしてそれを使い魔に向けて放り投げた。
二本の剣が使い魔の行く手を塞ぎ、残った剣が使い魔に突き刺さろうとした時だった。
突然現れた何かの武器によって剣が弾かれた。
止めを刺せなかった使い魔は、そのまま逃げて行った。
そして降り立ったのは赤いドレスのようなものを着て、後ろで束ねられた赤髪の少女だった。
その手には武器である長めの槍が握られていた。

「ちょっとちょっと。何やってんのさ、アンタたち」
「逃がしちゃう」

結界が閉じようとする中、まどかがそう告げてさやかが走り出す。
だが……

「見てわかんないの?ありゃ魔女じゃなくて使い魔だよ。グリーフシードを持ってるわけないじゃん」

赤い髪の少女はさやかの喉元に槍を突き付け言い放った。

「だって、あれほっといたら誰かが殺されるのよ?」

なぜかたい焼きを食べながらそう言い放つ。

「だからさぁ、4~5人ばかり食って魔女になるまで待てっての。そうすりゃちゃんとグリーフシードも孕むんだからさ。アンタ、卵産む前の鶏シメてどうすんのさ」

赤い髪の少女はそう言いながらさやかに突き付けた槍を元に戻した。

「な……魔女に襲われる人たちを……あんた、見殺しにするって言うの?」
「………」

俺は嫌な予感を感じたため2,3m下がった。

「アンタさぁ、何か大元から勘違いしてんじゃない?食物連鎖って知ってる?学校で習ったよねぇ、弱い人間を魔女が食う。その魔女をアタシたちが食う。これが当たり前のルールでしょ、そういう強さの順番なんだから」

赤い少女はさやかの元に迫り、さやかは背後へと下がって行く。
そこは俺のいる方向だった。

(お願いだから厄介ごとには巻き込まないでくれよ)

その時だった。

「なっ!!?」

俺の横に、区切りが展開された。
つまり俺は危険区域に閉じ込められたのだ。

「そんな……」
「おいおい、マジかよ」

俺は自分の運のなさを恨んだ。

「あんたは」
「まさかとは思うけど。やれ人助けだの正義だの、その手のおチャラケた冗談かますために……アイツと契約したわけじゃないよね?アンタ」

赤い少女のいう事は正しい。
この世界は正義だけでは成り立たない。
正義と言う単語は、俺が二番目に嫌いな言葉でもある。
だからと言って、彼女のやり方は肯定できないが。

「だったら、何だって言うのよ!」

さやかはそう叫び赤い少女を切ろうと剣を振り上げる。
だが、地面に突き刺された槍の棒に阻まれる。

「ちょっとさ、やめてくれない?」

赤い髪の少女は余裕そうな表情でそう呟く。

(剣の力加減がおかしい。あれじゃいくらなんでも押し切れない)

「遊び半分で首突っ込まれるのってさ、ホントムカつくんだわ」

赤い髪の少女はそう言うと、槍を強く押してさやかを後ろに吹き飛ばすと、槍の形を楔状に変えた。

「うわああ!!」
「さやかちゃん!!」

それは複雑に渦巻くとさやかを跳ね飛ばした。

「のわぁ!?」

それはこっちにもやって来て、危うく当たりそうになる。

「あぶねぇだろ!!!」

俺の怒鳴り声にも、まったく反応しない。

「ふん、トーシロが。ちっとは頭冷やせっての」

赤い髪の少女はそう言ってさやかに背を向ける。
だが、さやかはゆっくりとだが立ち上がろうとする。

「おっかしいなぁ。全治3ヶ月ってぐらいにはかましてやったはずなんだけど」
「さやかちゃん、平気なの?」

まどかがキュウベぇに聞く。

「彼女は癒しの祈りを契約にして魔法少女になったからね。ダメージの回復力は人一倍だ」

俺はその説明に納得がいった。

「誰が……あんたなんかに。あんたみたいな奴がいるから、マミさんは!!」
「ウゼェ。超ウゼェ」

さやかの言葉に赤い髪の少女は槍を再び構える。

「つうか何。そもそも口の利き方がなってないよね。先輩に向かってさぁ」

さやかの足元には、青い五線譜が浮き出ている。

「黙れえええ!!!」

さやかが剣を振り上げる。
それが始まりだった。

「チャラチャラ踊ってんじゃねぇよウスノロ!」

さやかの剣を槍でうまくいなし、時には攻撃に転じさらには槍を楔状に変える。

「さやかちゃん!!」
「まどか、近づいたら危険だ」

いや、今その危険な場所に俺はいるんだけど!?

「うわああ!」

そしてさやかは楔状の槍にまきつかれ、壁際に放り投げられた。

「言って聞かせてわからねえ、殴ってもわからねえバカとなりゃあ…後は殺しちゃうしかないよねッ!?」

赤い髪の少女はそう言ってさやかの方へと迫る。

「ッ!?」

その瞬間、さやかの剣の先が赤い髪の少女の槍の先とぶつかり合う。

「負けない。負けるもんかあ!」

さやかは剣を押しやる。
さやかは赤い髪の少女を切りつけようとするが、彼女は上空へと舞い上がった。
そして、上空からさやかにめがけて、槍を振り下ろす。
その衝撃で、地面が得くれるが、さやかは少しばかり後ろに追いやられただけだった。
さやかは赤い髪の少女に迫る。

「どうして?ねえ、どうして?魔女じゃないのに。どうして味方同士で戦わなきゃならないの?」
「どうしようもない。お互い譲る気なんてまるでないよ」

それを見ていたまどかの言葉に、キュウベぇが答えた。

「お願い、キュゥべえ、渉君、やめさせて。こんなのってないよ」
「僕にはどうしようもない」
「だったら俺が何とかしようか?」
「え!?」

俺の言葉に、まどかが声を上げた。

「なんとかできるの!?」
「ああ、もちろんだ。逆にあの少女をぶちのめすことだってな」
「それじゃ――――」

俺はまどかの言葉を区切った。

「ただとは言わせないぜ?」
「え……」

俺の言葉に絶望交じりの声を出す。

「当り前だ。かなり危険な状況だ。そんなところにただで行くやつはあるか」

俺はそう言って、報酬を何にしようか考えた。

「イチゴのショートケーキを一個おごる。それでどうだ?」

俺が掲示した条件はそれだった。

「分かった」

俺の条件にまどかが頷いた。

「よし、契約成立!!!」

俺はそう答え、手元のバックから神剣を取り出した。
俺はこの時を待っていたのだ。

「終わりだよ」

さやかたちの状況を見れば、少女の槍によってさやかが地面に倒され飛び上がっていた。
おそらくあの槍でさやかを貫くのだろう。
俺は地面を思いっきり蹴る。
距離にして約70m。
さやかを貫くまでの残り時間は、約4秒。
普通では間に合わない。

「そんなこと、この俺には……」

俺はさやかの前に回り込み二本の神剣を交差させる。

「関係ねえ!!!!」

カキン!!

その次の瞬間、交差した神剣から衝撃が伝わった。

「なっ!!?」
「え?」

俺が顔を振り上げると、そこには槍を突き刺そうとする驚いた様子の赤い髪の少女の姿があった。

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第10話 人助けと偽善者

翌日の教室。

「ふあぁぁ……あ、はしたない。ごめんあそばせ」

彼女にしては珍しく欠伸をしている仁美の姿があった。

「どうしたのよ仁美。寝不足?」
「ええ、昨夜は病院やら警察やらで夜遅くまで」
「えー、何かあったの?」

まどかが微妙に息をのむが、さやかは平然を装っていた。

(まあ、本当のことは言えないしな)

「何だか私、夢遊病っていうのか。それも同じような症状の方が大勢いて。気がついたら、みんなで同じ場所に倒れていたんですの」
「はは、何それ?」

本当にさやかはごまかすのがうまいと思う。

「お医者様は集団幻覚だとか何とか……。今日も放課後に精密検査に行かなくてはなりませんの。はあ、面倒くさいわ……」
「そんな事なら、学校休んじゃえばいいのに」
「ダメですわ。それではまるで本当に病気みたいで、家の者がますます心配してしまいますもの」

さやかの言葉に仁美が反論する。

「さっすが優等生!偉いわー」

その後先生が教室に入って来て授業となった。





放課後、俺達は河川敷に来ていた。

「久々に気分良いわー。爽快爽快」

野原に寝そべっているさやかは本当に気持ちよさそうに声を出す。

「さやかちゃんはさ、怖くはないの?」
「ん?そりゃあちょっとは怖いけど…昨日の奴にはあっさり勝てたし。もしかしたらまどかと仁美、友達二人も同時に亡くしてかもしれないって。そっちの方がよっぽど怖いよね。だーかーら、何つーかな。自信?安心感?ちょっと自分を褒めちゃいたい気分っつーかね」

さやかは突然起き上がると俺達にソウルジェムを見せた。
その色は、青だった。

「まー、舞い上がっちゃってますね、私。これからの見滝原市の平和はこの魔法少女さやかちゃんが、ガンガン守りまくっちゃいますからねー!」

さやかは立ち上がってそう宣言するが、俺にはシュールな光景に見えてしまった。

「後悔とか全然ないの?」
「そうねー。後悔って言えば、迷ってたことが後悔かな。どうせだったらもうちょっと早く心を決めるべきだったなって。あのときの魔女、私と二人がかりで戦ってたら、マミさんも死なないで済んだかもしれない」

さやかは再び地面に腰かけた。

「私……」

再び泣き出しそうになるまどかの頬にさやかが指でつついた。

「さーてーは、何か変な事考えてるなー?」
「私、私だって……」
「なっちゃった後だから言えるの、こういう事は。どうせならって言うのがミソなのよ。私はさ、成るべくして魔法少女になったわけ」

さやかの言葉には多少だが、重みがあった。

「さやかちゃん……」
「願い事、見つけたんだもの。命懸けで戦うハメになったって構わないって、そう思えるだけの理由があったの。そう気付くのが遅すぎたって言うのがちょっと悔しいだけでさ。だから引け目なんて感じなくていいんだよ。まどかは魔法少女にならずに済んだって言う、ただそれだけの事なんだから」

こういう時に、さやかの優しさが分かる。

「うん……」
「さてと、じゃあ私はそろそろ行かないと」

突然さやかはバックを手にして立ち上がった。

「ん?何か用事があるの?」
「ん?まあね」

さやかは返事を濁してそのまま去って行った。





その後、まどかは暁美さんを呼び出して前に行ったことのあるファミレスによっていた。

「話って何?」
「あのね、さやかちゃんのこと、なんだけど……あ、あの子はね、思い込みが激しくて、意地っ張りで、結構すぐ人と喧嘩しちゃったり。でもね、すっごくいい子なの。優しくて勇気があって、誰かのためと思ったらがんばり過ぎちゃって」
「魔法少女としては、致命的ね」

まどかの言葉に、暁美さんは切り捨てた。

「そう……なの……」
「度を越した優しさは甘さに繋がるし、蛮勇は油断になる。そして、どんな献身にも見返りなんてない。それをわきまえていなければ、魔法少女は務まらない。だから巴マミも命を落とした」
「そんな言い方やめてよっ!!」

巴さんのことを言った途端、まどかが大声で叫んだ。

「そう、さやかちゃん、自分では平気だって言ってるけど、でも、もしマミさんの時と同じようなことになったらって思うと、私どうすればいいのか」
「美樹さやかのことが心配なのね」
「私じゃもう、さやかちゃんの力にはなってあげられないから。だから、ほむらちゃんにお願いしたいの。さやかちゃんと仲良くしてあげて。マミさんの時みたいに喧嘩しないで。魔女をやっつける時も、みんなで協力して戦えば、ずっと安全なはずだよね」

まどかは暁美さんに必死に懇願した。

「私は嘘をつきたくないし、出来もしない約束もしたくない」
「え?」
「だから、美樹さやかのことは諦めて」

その言葉は、まどかにとってはとても残酷なものだった。

「どうしてなの……」
「あの子は契約すべきじゃなかった。確かに私のミスよ。貴女だけでなく、彼女もきちんと監視しておくべきだった」
「なら……」

暁美さんの言葉にまどかが反論しようとする。

「でも、責任を認めた上で言わせて貰うわ。今となっては、どうやっても償いきれないミスなの。死んでしまった人が還って来ないのと同じこと。一度魔法少女になってしまったら、もう救われる望みなんてない。あの契約は、たった一つの希望と引き換えに、すべてを諦めるってことだから」
「だから、ほむらちゃんも諦めちゃってるの?自分のことも、他の子のことも全部」
「ええ。罪滅ぼしなんて言い訳はしないわ。私はどんな罪を背負おうと私の戦いを続けなきゃならない。時間を無駄にさせたわね。ごめんなさい」

暁美さんはそう言い切ると、席を立ってファミレスから出て行った。
俺は、その彼女の後をついて行った。

「ちょっと待てよ」
「……何かしら」

俺が声をかけると、少々とげのある言い回しで返された。

「一つだけ勘違いしているようだから、その指摘と謝罪だ」

俺の言葉に、暁美さんは何も反応を示さない。

「まずは謝罪な。申しわけなかった。俺は前までは巴マミが馬鹿なのかと思っていたのだが、どうやらお前も相当なバカのようだ」
「どういう意味かしら?」
「そのままの意味だ。同じ過ちを何度も何度も繰り返すのは馬鹿な奴だけだ。いや、もっと言えば愚か者か」

俺の言葉に、暁美さんが睨みつけてくる。

「最後に指摘な。巴マミが殺されたのだとすれば、殺したもしくはその幇助をしたのはお前だ。暁美ほむら」

そして俺は最後に告げた。

「そしてお前はまた同じことをしようとしている。だから言っておく。人一人守れないようでは、まどかを守るなんてことは到底無理だ。諦めんだな」
「っ!!?」

俺の言葉に暁美さんは息をのんだ。
俺はそんな事なぞお構いなしに、彼女に背を向けて歩き出した。
俺は間違ったことを言ったとは思っていない。
人を助けることのできない者が、大事な人を守るなんてことはできない。
それでも守ると言うのであれば、その人物はただの偽善者だ。
俺は偽善者がとても嫌いだ。
だからこそ……。

「もしお前が偽善者なのであれば、この俺が直々に消し去ってくれる。暁美ほむら」

俺はそう決意を口にした。
もちろん、もう少し様子を見るつもりだ。
彼女が俺の”敵”なのかを。





ほむらSide

「そしてお前はまた同じことをしようとしている。だから言っておく。人一人守れないようでは、まどかを守るなんてことは無理だ。諦めんだな」
「っ!!?」

私は彼の言葉に心がかき乱された。

(あなたに、私の何が分かるのよ)

私が味わった絶望を彼は何も知らない。
それなのにああ言われた事が悔しくて、私は両手を強く握りしめていた。

(私は、私の成すべきことをやるわ)

「邪魔するのなら容赦はしない」

私は最後にそう決心してその場を後にした。

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