健康の意識 忍者ブログ

黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

プロローグ 天界にて

――天界
そこは、青い空と白一色の地面だけで構成される世界。
その世界にいる物は清い心の持ち主らしい。
そんな世界の最上階級だけが立ち入ることが出来る場所が存在する。
そこにいるのは………

「むむ~浩介! 待ってくれ」
「待ちはなしと前にも言った」

チェスを楽しむ銀色の髪をした青年と同じく銀色の髪をした初老の男性がいた。

「浩ちゃん強~い!」

そして彼らの横で大騒ぎをしている銀色の髪に青い目をした女性。
この三人こそ、天界の最高階級の神である。


★★★★★★


一通りチェスを終えた僕こと、高月(たかつき) 浩介(こうすけ)は、一息つく。

「浩ちゃん、今日で159連勝だね」
「お前は律儀だな」

律儀にも僕の勝利記録を数えている青い目に銀色の髪をしている顔立ちが整っている女性は神楽(かぐら)だ。
姓がないのは、元々なので気にしていない。
彼女は、世界を脅かす脅威がいないかを監視し、いた場合は排除する”裁きの神”だ。

「くう! 160連敗は避けたいのぅ」

そして、全身で悔しさを表現している初老の男はノヴァだ。
彼は、世界を創りだす”創造の神”である。
僕?
僕は、世界の”流れ”でもある因果律を監視し、おかしな流れなどがあった場合はそれを修正したりして、世界の存在を守る”世界の意志”だ。

「ところで、だ。仕事の話だ」
「「ッ!?」」

ノヴァの一言に、今までの和やかな雰囲気は一気に緊迫したものに変わった。

「世界No.19708にて、神族階級低の天使族の中に世界を破滅をさせようとしている者がいるとの、情報が入った」
「おいおい……よりにもよって同胞が世界を滅ぼそうとするって……」
「身の程を知った方がいいわね」

ノヴァの説明に、僕は驚きながら、神楽は呆れながら感想を言った。
神楽の辛口な言葉は、いつもの事なので、放っておいていいだろう。

「その天使は、すでに人間界に降り立っている。そこで、その天使を探し出し天界に戻しこれを阻止してもらいたい」
「天使か……見分けられると言えばできるけど、向こうはそんな分かりやすいことはしないだろうし……」

天使や神族の特徴は、銀髪あるいは、青い目だ。
だが、相手はもしかしたらカラーコンタクトをしていたりする可能性がある。
さらに掘り下げれば天界を抜け出しただけで破滅には関係ないかもしれない。
上げればきりがない。

「尚、今回の任務は神楽も同行してもらう」
「やた♪」

ノヴァの言葉を聞いた瞬間、神楽が笑顔で腕に抱き着いてきた。

「神楽は浩介のサポートをするように」
「了解です~」

神楽が答えたことで、説明は終わりとばかりに話を区切った。

「では、さっそく向かってくれ」
「了解しました。それでは……」

僕の言葉に、ノヴァは「そうだったそうだった」とつぶやいた。

「世界の意志、高月浩介と裁きの神、神楽の能力解放許可および現地介入レベル3発令承認」

ノヴァの権利宣言により、僕たちの体に青白い光が灯ったかと思えば、それはすぐに消えてしまった。
僕は背後に展開された円陣の方に歩み寄った。
これが問題の世界への入り口となっているのだ。

「それでは、行ってまいります」
「健闘を祈る」

そして僕たちは円陣に足を踏み入れた。
その次の瞬間、僕の周りは”真っ白”になった。
音もしない場所で僕は目を閉じるのであった。






これが、僕にとってすべての始まりであった。

拍手[0回]

PR

IF-H 第6話 戦が始まるとき

とうとう戦の日が訪れた。

「………うん。大丈夫」

俺はフィリアンノ城外で、自分の力を確認する。
確認といっても自分の腕を媒体として自身の霊力を具現化させるだけだが。
その結果はあまり芳しくはなかった。
だが、現れるであろう魔物と剣を交えることが出来るくらいの余力は残されていた。

「ここが正念場だ」

俺は自分にそう言い聞かせると、フィリアンノ城へと戻った。










戻った時には、すでに姫君から作戦内容を伝えられていたため、内容は聞き逃したが、重要な事(自分の配置に関してだが)だけは聞くことが出来た。
俺はユキカゼ達と同じ隠密部隊の隊列に入り、味方のフォローをするという物だった。
作戦内容を聞き逃すなど、武人にとっては重大なミスだが、戦場で挽回しよう。
ちなみに、遅れてきたことをエクレールに説教を食らったのは言うまでもない。










「同じ隊列でござるな」
「そうだな」

戦が始まるまでの間、俺はユキカゼとブリオッシュと言葉を交わしていた。
見た感じブリオッシュはいつもの様子だったので、安心した。
もっとも、微妙に視線を泳がせているあたりいつも通りというのはいささか語弊があるが。

「確か俺達は、渓谷アスレチック方面に向かって行けばよかったんだよな?」
「うむ。勇者殿たちはグラナ砦へと向かうでござるから、その援護でござるよ」

俺の問いかけに、ブリオッシュは頷く様にして答えた。

「とは言っても途中までは合同隊列でござるから一緒ではござるが」
「そうか」

ユキカゼの補足に俺はそう頷く。
今この時も姫君の説明は続いている。
とは言え前半はともかく後半は聞いたので、適当に聞き流していた。

「さーて、それでは、隊列を組みますよ~!」

そんな時、姫君が合図を上げようとしていた。

「ユキカゼ、ブリオッシュ」
「何でござるか? 渉殿」

移動の合図が上げられるその時、俺は二人に声をかけた。

「頑張ろうな」
「……! うむ」
「もちろんでござるよ」

俺の言葉に、一瞬驚いた表情をしたものの、すぐに笑顔になってそう言ってくれた。

「移動、開始ッ!!」

こうして、戦が始まる時はすぐそこまで迫って来ていた。

拍手[0回]

DOG DAYS~誤召喚されし者~ 最新話を掲載

こんばんは、TRです。

本日、『DOG DAYS~誤召喚されし者~』の最新話を掲載しました。
とはいってもほとんど書いたやつからのコピーですが。
そして、この先の戦ですがかなり端折ると思います。
特に魔物関連のシンクの活躍の描写は一切無しです。
活躍の描写を書くと、原作の丸写しになりますので、限度をわきまえての判断です。
決して、書くのがめんどくさいからではありません。
何卒、ご了承のほどをお願いします。


それでは、これにて失礼します。

拍手[0回]

IF-H 第5話 星詠みと宣戦布告

ガレット獅子団領
その中のある部屋から何かが割れる音が響いた。
部屋の中では、レオ閣下が悔しさと苛立つ表情で立っていた。

「くそ、またか!」

レオ閣下はいら立ちをあらわにしながら呟く。

「戦を済ませて帰っても、やはり何も変わらん。いや、かえって悪くなった!」

レオ閣下はそう言いながら悔しそうな表情で上を見た。
その拳は、固く握られていたことから、その悔しさ、苛立ちがどれほどの物であるかが分かる。

「さして強くもないはずの儂の星詠み、なのになぜ、こうまではっきりと未来が見える!」

レオ閣下のやっていたこと、それは星詠みであった。
そしてレオ閣下の前にある映像版に映し出されていた物は、血を流して地面に倒れている勇者シンクと、ミルヒオーレ姫だった。

「ミルヒだけでもなく勇者も、この世界の者も死ぬ」

映像版の下に文字が書かれていた。

『「エクセリード」の主ミルヒオーレ姫と「パラディオン」の主勇者シンク、およびフロニャルド王国にいる者、30日以内に確実に死亡。この映像の未来はいかなることがあっても動かない』

そこには、最悪な未来が記されていた。

「星の定めた未来か知らぬが、かような出来事、起こしてなるものか!」

レオ閣下はそう啖呵を切ると部屋の一角へと向かう。

「貴様を出すぞ、グランヴェール! 天だろうが星だろうが、貴様とならば動かせる!」

レオ閣下の視線の先にあるもの、それは神々しいオーラを纏った一本の斧だった。
そして、それが起こるのは翌日の事であった。


★ ★ ★ ★ ★ ★


その日、俺は夢を見ていた。
目の前にあるのは暴れる巨大な生物。
おそらくは魔物だろう。
周囲には先端が凶器のようなものが付いているツタがひしめき合ていた。
そしてそれらに囲まれるように立っている俺とユキカゼに、ブリオッシュの三人。
俺は二人に何かを言ってツタを切り裂いた。

「――――です!! 早く起きてください!!」
「わぁあああ!!?」

そんな夢を止めるように、突然耳に聞こえてきた少女の声に、俺は思わず飛び起きた。

(一体なんだったんだ? 今の夢は)

「渉さん!! 大変でありますよ!!」
「な、何!?」

思考に耽っていると、リコッタの叫び声に引き戻された。
その後、リコッタから伝えられたことをまとめると次のようになる。
まず、突然レオ閣下が、ビスコッティに宣戦布告をした。
そしてそれの懸賞をガレットの宝剣、『魔戦斧グランベール』と『神剣エクスマキナ』が賭けられたとのこと。
しかも、それにはこっちもそれに見合うものをかけなければいけなくなり、それは宝剣であるということ。

「話は分かった。とりあえず、着替えたいから外で待っててくれる? 2分で終わらせる」
「り、了解であります!」

俺はリコッタが出て行ったのを確認すると、一息ついた。

「今回の宣戦布告とあの夢が、関係がなければいいんだが」

俺は不安を感じていた。
俺が視たあの夢。
それは所謂”予知夢”だ。
もっとも俺の場合、視ることはかなり少ない。
しかも見たら俺の場合は必ず現実のものとなってしまう。
つまり、あのような魔物が現れるということだ。
その為に周辺はとんでもない状況に陥る。

「………それだけは防がなくちゃ」

俺は再びため息をつくと、着替え始めた。
そして、着替えが終わった俺は、急いで部屋を後にした。

(最悪の事態だけは回避しないと)

そんな、俺の決意と共に。

拍手[0回]

『魔法少女リリカルなのは~世界からの来客者~』巡回執筆終了

こんばんは、TRです。

本日、『魔法少女リリカルなのは~世界からの来客者~』の巡回執筆は終了となりました。
多くは掲載できませんでしたが、自分の書いていた内容に唖然としてしまったのはいい思い出です。

そして、しばらくはこちらでの小説の掲載は止まりますが、次回こちらのでの巡回執筆作品は『DOG DAYS~誤召喚されし者~』になります。


それでは、これにて失礼します。

拍手[0回]

カウンター

カレンダー

05 2025/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

最新CM

[03/25 イヴァ]
[01/14 イヴァ]
[10/07 NONAME]
[10/06 ペンネーム不詳。場合によっては明かします。]
[08/28 TR]

ブログ内検索

バーコード

コガネモチ

P R