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黄昏の部屋(別館)

こちらでは、某投稿サイトで投稿していた小説を中心に扱っております。

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『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』最新話を掲載

こんばんは、TRcrantです。

本日、『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』の最新話を掲載しました。
今回から、ついにれない描写が登場し始めました。
此処で最初のヒロインの話へとつながっていきます。
ちなみに、今回も魔法要素が登場しますので、苦手な方はご注意ください。

さて、拍手コメントの返信を行いたいと思います。

『更新頑張ってください』

名無しさん、拍手コメントありがとうございます。
これからも更新ができるよう、精いっぱいの努力をしていく所存です、


それでは、これにて失礼します。

拍手[0回]

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第77話 熱

「無断欠席……か」

放課後、2年1組の教室で、顎に手を当てながらつぶやく俺。
名は佐久間慶介。
自称、浩介の大親友SA!
別にサービスエリアの略ではない。

(いや、そんなことはどうでもいい)

どうも演技が度を過ぎることがよくある。
そのせいで浩介には非常に手堅い仕打ちを受けてしまうのだが。
俺がおかしく感じているのは、今名前が出た”浩介”についてだ。
本名は高月浩介。
女子9割で構成された部『軽音楽部』に所属する何ともうらやましいハーレム魔だ。
特に本人にその自覚がないことが腹立たしい。
それはのちに追及することにして、俺が一番疑問を感じているのは今日学校を休んだことだ。
浩介はこれまで学校を欠席したことはない。
それが今回は初めての無断欠席なのだ。
理由は分からない。
俺への連絡がないのだ。

(そう言えば、連絡先も知らねえ!?)

今更気づいた衝撃の事実に、俺は頭を抱えたくなってしまった。

(またまた軽音部がらみか?)

本当に不運な目に合う部活だなと俺は心の中でつぶやく。

「とりあえず、行くか」

俺は事の真相を確かめるべく、再び軽音楽部の部室へと向かう。










「お邪魔しまーす」
「あれ? 佐久間君?」

部室を訪れると、何故だかおいしそうなお菓子がテーブルの上に広がっていた。

(まるでローマの休日だな)

ここは一体何部だろうと思うが、それはひとまず置いておくことにした。

「どうしたんですか? 佐久間先輩」
「浩介のことなんだけど」

先輩と言われた悦びに悶えそうになるのを必死にこらえた俺は、用件を切り出す。

「浩君はまだ来てないよ」
「いや、同じクラスだから知ってるって」

首を少し傾げながら答える平沢さんに、俺は冷静にツッコんだ。

「え、同じクラスだったんだ」

(あいつ、本当に何も言わなかったんだな)

俺のことは軽音部とは関係がないので、言わないかと思ったが本当に言っていなかったことに少しショックを受けた。

「浩介がどうして来てないのか、事情を知らないか?」
「あ、それなら……たぶん風邪を……ひいたからだと……思う」

俺の疑問に、秋山さんが非常に素晴らしい答えを口にしてくれた。

(にしても、俺ってそこまで怖がられているのか?)

視線をあちらこちらに忙しなく向ける秋山さんの様子に、俺はこれはまた別の意味でショックを受けていた。

「風邪か……ということは昨日のライブの後に体調を崩したのか」
「え? ライブに来てくれたの!?」

俺の言葉に、平沢さんが目を輝かせる。

「あ、ああ」
「どうだった? どうだった?」

興味津々と言った様子で聞いてくる平沢さんの姿に、俺は浩介のことがある意味憎らしく思ってしまった。

「そうだな。さすがは日本の誇るプロのバンドと言った感じだったな。曲は知らなかったけど、すぐに引き込まれた」
「は? 何を言ってるんだ?」

俺の感想に、田井中さんが訝しむように俺を見ながら声を上げた。

「いや、だからライブの感想だが」
「私たちプロじゃないし」

どうやら、俺と田井中さんの間で間違いが起こっているようだ。

「俺は昨日のH&Pのライブのことを言ってるんだけど」
「あ、そうだったのか」
「でも、どうして佐久間先輩がライブに? 当日のチケットは完売でしたけど」

中野さんの疑問も当然だ。
聞いてみれば当日のチケットは完売していたらしい。

「浩介に渡されたのさ。色々あってそのお礼だとさ」
「へー、良いな~」

平沢さんがうらやましそうに唇に人差し指を加えながらつぶやいた。

「やっぱり浩介の演奏は凄まじかった」
「は? 今なんて言った?」

俺の言葉に、田井中さんだけでなく軽音部のメンバー全員が反応した。

「だから、昨日のH&Pでの浩介の演奏は凄まじかったって言ったんだけど」
「な、なに!?」

大きな声を上げて立ち上がったのは秋山さんだった。

(び、びっくりした)

いきなり大声を出されたため、俺は驚きを隠すのに必死だった。

「具合が悪いのに無理をしたらっ!」
「あ、待って澪ちゃん!」
「澪先輩、待ってください!」

秋山さんが突然部室を出て行く。
それに続いて部員が全員去っていった。

「……………俺、どうすんだよ?」

取り残された俺は、誰もいない部室でそうつぶやくのであった。


★ ★ ★ ★ ★ ★


高月家、玄関。
床に倒れる浩介を見下ろしている、一人の少女がいた。

「いきなり月見草を送らせるなんて、何かあったと思ってきてみたら、本当に起こってるなんて」

少女は、心配を通り越し呆れた様な表情を浮かべていた

「意識を失っているだけだけど、このままだとまずいわね。早く調合しないと」

少女の手には草のようなものがあった。
それこそが、魔界での万能薬とも言われる”月見草”だった。
これを調合して液体状にして患者に飲ませることで効果を発する。
調合自体は非常に簡単だ。
必要なのはすり鉢と水のみ。
だが、それには患者それぞれに見合った調合比率にしなければならない。
少しでも間違えれば効果を発揮しないため、調合は医師が行うのだ。
だが、少女や浩介本人はその調合を簡単にすることができるため、医師に行わせる必要はないのだ。
少女は足早にキッチンに向かうと若干慌てた手つきではあるが、すり鉢で月見草をすりつぶしていく。
すりつぶした月見草を、ビーカーに入れそこに水を注ぐ。

(よし、このくらいでいいかな)

調合を終えた薬を、急須に移し替える。

「後は、これを飲ませる―――――ッ!」

次の手順に入ろうとしたところで、少女は顔を上げた。

「人の気配……誰かがここに来るわとりあえず隠れましょう」

気配を悟った少女は、慌ててリビングのテーブルの上に薬の入った急須を置くと、人目につかない陰に身をひそめる。





時同じくして、高月家前。

「澪ちゃん……どうしたの?」
「考えなくても、浩介が来ないのはおかしいだろ」

唯の問いかけに、澪は息を整えてから口を開いた。

「でも、風邪なんだからそうなんじゃないの? まあ、それでライブに出るのも問題だけど」
「だったら、同じクラスにいる彼が、来るのは変だろ。理由を知っているのであれば、来る必要はないのに」
「なるほど……確かにそうですね」

澪の推測に、梓が頷いた。
通常、前もって欠席を伝えられていれば担任は出席の際に有無も言わさずにすぐに欠席とする。
だが、無断の場合は出席の際に少しだけではあるが欠席と判断されるまでに時間がかかるのだ。

「それに、昨日は倒れるほどひどい状態だった。そんな状態でライブをした」
「そして、無断欠席……ま、まさか!?」

澪の言葉で、ようやく答えにたどり着いた梓は目を見開かせて澪の顔を見た。

「え? どういうこと?」
「つまりですね、浩介先輩は、欠席を伝えることができない状態に陥っているっていうことです!」

理解が追い付いていない唯に、梓が説明した。

「………と、とりあえず中に入って様子を確認しよう」
「そ、そうね。それが一番よね」

律の提案に、ムギも頷いた。
この時、彼女たちはチャイムを鳴らすということを完全に忘れていた。

「あれ、開いてる」

ドアの取っ手をひいたところで、玄関のドアが開いた。

「お邪魔しま……って、浩介!」
「浩介先輩!」

ドアを開けた彼女たちの目の前に飛び込んできたのは、うつ伏せに床で倒れている浩介の姿だった。
慌てて靴を脱いだ彼女たちは、浩介の下に駆け寄る。

「浩介! しっかりしろ!」
「―――――――――」

澪の呼びかけに、浩介は反応を示さない。

「熱っ!!」

浩介の体に触れた律は、そのあまりの熱さに驚きの声を上げながら手を引っ込めた。

「浩君! 浩君! 死んじゃ嫌だよ!」
「澪! 救急車!」
「あ、うん!」

涙を流しながら浩介に呼びかける唯をしり目に、律の言葉に慌てて携帯電話を取り出した澪は救急車を呼ぼうとする。
そんな時、奥の方で大きな音が響き渡った。

「な、何?」
「ど、泥棒?」

突然の物音に、全員の手が止まった。

「ぁ………」

その時、澪の手から携帯電話が落ちた。

「澪先輩?」
「どうしたの? 澪ちゃん?」

澪の異変に、梓達が心配げに声を掛けるが、それを無視して澪は音のした方へと歩いていく。

「澪、勝手に行くのはまずいって! って、力強っ!」

必死に止めようとする律の手を振り払って、澪は進んでいく。
やがて、澪が立ち止ったのはリビングのテーブルの前だった。

「こ、これはすごいわね」
「ひどいです」

地面に散らばった鍋などの調理器具に、梓達は顔をしかめた。

「これ」
「え?」

そんな異常な光景を気にも留めない澪は、テーブルの上に置いてある急須を手にした。

「この中に薬が入ってる」
「ど、どういうことですか? 澪先輩」
「って、言うか。どうして薬が入っているって言えるんだよ?」

澪の不自然な言動に、梓達は怪訝な表情を浮かべる。

「って、スルーですかい!」

そんな梓達を無視して元来た道を戻る澪に、振り回される形で律たちは移動する。

「どいて」
「澪……ヒック……ちゃん?」

嗚咽交じりに、澪の名前を口にする唯に澪は再度口を開く。

「浩介を助けたいのなら、すぐに退いて」
「え、う、うん」

澪から放たれるオーラのようなものに、唯は条件反射にも近い形で浩介から離れた。
それを確認した澪は、浩介の傍らに座ると、手にしていた急須の口を浩介の口に半ば強引に入れる。

「み、澪。一体何をやってるんだよ!」
「治療」

律の怒鳴り声にも近い問いかけに、澪は簡潔に答えた。

「これで、浩介は治る。これはそういう病気だから」
「一体どういうことなんだよ? というか、どうして澪がそんなことを知ってるんだ?」

疑いの目で澪を見ながら問いただす律に、澪は不敵な笑みを浮かべる。

「それは、今のあなたたちが知らなくてもいいことよ」
「は? いきなり何を言ってるんだよ?!」

突然口調を変えた澪に、律が慌てながら澪に声を掛ける。
だが、それに応じることはなく、澪の身体はまるで糸の切れた人形のように崩れ落ちた。

「み、澪!?」
「澪先輩!?」
「澪ちゃん!?」

突然崩れ落ちる澪に、慌てた様子で律たちが呼びかける。

「ぅ…………あれ?」

律たちの呼びかけに反応するように目を開けた澪は、首をかしげながら立ち上がる。

「どうして私は倒れてるんだ?」
「何も覚えてないんですか?」

疑問を口にする澪に梓が控えめに尋ねる。

「うーん……」

だが、その問いかけに、澪は首をかしげるだけだった。

「はっ! まさか、浩介の幽霊が澪に乗り移って――――」
「縁起でもないことを言わないでください!」

閃いた様子で口を開く律に、梓が大きな声で叫んだ。

「ぅ……ん」
「へ?」

そんな時、今まで無反応だった浩介がうめき声をあげた。

「浩介先輩!?」
「浩君?!」

再び浩介に声を掛ける梓達だったが、目を覚ます様子はなかった。

「とりあえず、部屋まで運ばないか?」
「え? でも、救急車は?」

律の提案に、澪は若干驚いた様子で聞いた。

「澪がそれで浩介に薬を飲ましたからいいんじゃないのか?」
「え? 私が?」
「本当に何も覚えていないんだ」

首をかしげて信じられないと言わんばかりにつぶやく澪に、律は目を細めながら口を開いた。

「それで、浩介の部屋ってどこ?」
「あ……」
「こうなったら探検よ!」
「って、ムギ先輩?!」

澪の問いかけに固まる律をよそに、探検と称して家の中をくまなく探しだすムギに慌てて梓が続いた。
浩介の部屋はいとも簡単に見つかった。
だが、そこには問題があった。

「2階か……」
「私たちじゃ無理ですね」

それが、浩介の部屋の場所だ。
浩介の部屋は2階にある。
つまり、浩介を担いで階段を上る必要があるのだ。
だが、普通の女子にそのようなことができるはずもなく、唯たちは再び壁にぶち当たった。

「ならば、俺が運ぶぜ!」
『きゃあ!?』

突然彼女たちの背後から名乗りを上げる人物に、唯たちは飛び上がった。

「な、なんだ。佐久間か」
「び、びっくりした」

突然現れた佐久間に、律たちは落ち着くように深呼吸をした。

「それにしても、一体いつの間に」
「そんなことより、早く案内してくれよ。運ぶから」
「わ、分かったわ」

澪の疑問を躱すように急かされたムギは、慌てて浩介の部屋へと向かう。










「何とか運べた」

浩介の部屋まで運び終えた唯たちは、浩介をベッドに横たえると、布団をかけた。

「ありがとな、佐久……って、いないっ!?」

お礼を言いながら、佐久間の立っている方を見た律が驚きの声を上げた。

「本当だわ」
「な、なんだか今日は変なことが起きますよね。澪先輩や佐久間先輩とか」

だから、さっきから聞いているんだけど私が一体どうしたんだ?佐久間がいないことに驚きながらも不気味そうに言う梓に、澪は不思議そうな表情を浮かべながら問いかけた

「って、もう下校時刻ギリギリ!?」
「あ、そう言えば荷物全部置きっぱなしだった!」

浩介の部屋に置かれていた時計が示していた時刻に、律が大きな声を上げるとそれに澪が続いた。

「急いで取りに戻らないとっ」
「唯は浩介を見ててくれ! 目を覚ましてもどこかに行かないように!」
「了解であります!」

全員は慌ただしく浩介の部屋を去っていくと、高月家を後にするのであった。





「何とかなったようね」

その様子を家の屋根に腰掛けて見下ろしている少女は静かにつぶやいた。

「ここにきて|完全複製《パーフェクトコピー》を行うことになるとはね」

高月家で起きた様々な怪奇現象は、すべてこの少女によるものだった。
最初に行ったのは食器棚の崩壊。
それによって、全員をリビングの方へと集めさせた。

(兄さんが病院で検査されるのは、少々分が悪い)

浩介の肉体は普通の人間と大差がない。
だが、問題は治療方法にあった。
どのような薬を投与しようとも、手術をしようとも無力症候群は根治できない。
根治には月見草の投与が必要になる。
だからこそ、救急車を呼ぼうとするのを妨害するために、打った次の手が任意の人物を操り、薬を飲まさせることだった。
それが澪だった。
そこまでは彼女の計画通りだった。

「でも、まさか部屋に運ぶ人員不足までは頭が回らなかったかな」

ただ、あるとすれば浩介を彼女たちが運ぶことができないことまで、考えていなかったことだった。

「彼女たちの記憶の中で一番新しい適材の人物を割り出して演じるのはかなり大変だった」

対応策で出てきたのが、全員に共通する人物に|完全模倣《パーフェクト・コピー》で変装をすることだった。
とはいえ、しっかりとした情報が揃っていない状態での変装だったので、少女は早々にその場を立ち去る必要があった。
それが高月家で唯たちが体験した怪奇現象の正体だった。

「……さて、帰りましょうか」

少女は立ち上がると静かに呟いた。
それから数秒後、少女の姿は消えた。


★ ★ ★ ★ ★ ★


「ん……」

ふと目が覚めると、僕はなぜかベッドの上で寝ていた。

(おかしいな。確か僕は玄関で倒れていたはずだけど)

記憶はしっかりと覚えている。
無理をしてライブに出てしまった僕は、玄関で力尽きたのだ。
正直、今回ばかりはまずいと思ったが何とかこうして生き延びたようだ。

「浩君」
「ゆ…い?」

ふと聞こえてきた声に、僕は未だに怠い体を動かして、声の方へと視線を向けた。
そこには椅子に腰かけ、嬉しそうな表情を浮かべている唯の姿があった。

「良かった。目が覚めたんだね」
「ああ……何だか迷惑を掛けちゃったみたいだね」

本当に安心した様子で声を上げる唯に、僕はそう返した。
ここにいて僕がこうなっているということは、誤魔化しても無駄なことだというのは分かっていた。

「そうだよ! 無理してライブに出るなんて。澪ちゃんたち心配してたよ」
「そうか……それは悪いことをしちゃったな。後で謝らないと」

唯の呆れたような言葉に、僕は後悔の念を感じていた。
それは何に対してだろうか?
みんなに迷惑をかけたこと?
それとも……

「ねえ浩君」

そんな僕の考えを止めたのは、唯が僕を呼ぶ声だった。

「私ね、ライブの前の日に夢を見たの」
「へぇ、どんな?」

僕は唯に先を促す。

「浩君が私の部屋に来て、風邪を治してくれる夢」
「……」

それは紛れもなく、僕が実際にしたことだった。

「浩君が、倒れたのって、私から――「違うっ!」――え……」

僕は気が付くと大声で反論していた。
ただ、唯の悲しげな声を聞くのが嫌だったから。

「僕のこれと、唯の風邪とは全く関係はないよ。日ごろの不摂生が祟っただけ」
「でも……」

僕の言葉に納得ができないのか、唯はなおも食い下がる。

「僕が唯の部屋に訪れたという証拠もないし、僕のこれが唯のせいだという証拠もない。唯が気に病む必要は一つもないんだ」
「浩君……」

(らしくないことを言ったな)

本気で今日の僕は僕らしくない。

「納得したのなら、この話はおしまい。いいね?」
「……うん」

僕の問いかけに、唯はしぶしぶではあったが頷きながら答えた。

「それにしても、よく手当てができたよな。薬を飲ませてくれたんだよね?」

今のところ症状は良くなっているようなので、おそらくは唯たちの方で適切な処置を施してくれたのかもしれない。

「ううん。私じゃなくて澪ちゃんが気絶している浩君に急須で飲ませてたよ」
「急須で?」

唯の言葉に、僕は引っかかりを覚えた。

(急須ということは、調合が終わっていたということか? 唯たちが調合を? いや、それはない。彼女たちは比率を知らない)

月見草の調合比率は、正確にしなければ効果を発揮しないため、かなり調合が難しい薬草だ。

「どうかした?」
「いや、なんでもないよ」

とりあえずこの件は、追及しない方が無難そうだ。
もしかしたら”あいつ”につながるかもしれないし。

「あ、タオル変えるね」
「あ、ああ」

今気が付いたが、僕の額には濡れタオルが置いてあった。
それを唯は手にすると、どこから持ってきたのか水が張ってある洗面器に入れて絞ると僕の額に乗せた。

「まるで夢でも見ているようだ」
「え? 何が?」

僕がふと漏らした言葉に、唯は僕の顔を覗き込みながら聞いてきた。

「唯に看病される日が来ることになるとは。本当に夢みたい」
「私も、やればできる子なんだよ~」
「言えてる」

明るく言う唯に、僕が相槌を打つと自然と笑みがあふれ出た。

「ありがとう、唯」
「ううん。私の方もありがとうね」
「唯にお礼を言われる理由は見当たらないけど、素直に受け取っておくよ」

唯のお礼の言葉を僕は、素直に受け取ることにした。
もしかしたら唯には色々な意味を込めてお礼を言ってきたのかもしれない。

「…………っ」

そんな時、柔らい笑みを浮かべている唯を見ていると鼓動が強くなったような気がした。

「どうしたの?」
「い、いや。なんでもない」

首をかしげながら聞いてくる唯に、僕は慌てて答えた。

(今日の僕は何かがおかしい)

唯を見ていると心臓がバクバクいう。
これはきっと熱があるからに違いない。

「唯ー、浩介は目が……覚めてる」

そんな変な雰囲気を打ち破ったのは、部屋に入ってきた律だった。

「浩介先輩!」
「浩介君!」

そして一気になだれ込んでくる梓とムギたち。

「大丈夫ですか?!」
「具合とかはどう?」
「大丈夫だから。だから揺らすのはやめて」

どこにそのような力があるのかはわからないが、力いっぱいに体を揺らしながら聞いてくる梓に僕は必死にお願いした。

「まったく、具合悪いのにどうしてライブに出るかな、本当に」
「そうだぞ。私たちがどれほど心配したと思ってるんだ!」

その後、律や澪たちからお説教をされたのは、言うまでもないだろう。

拍手[1回]

『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』最新話を掲載

こんばんは、TRcrantです。

本日、『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』の最新話を掲載しました。
やはりというべきかなんというべきか、浩介が倒れました。
この後の浩介の運命と、そして新たな物語の始まりを楽しみにしていただけると幸いです。

さて、拍手コメントの返信を行いたいと思います。

『ムギを話の中にいれにくいのが よくわかりました』

コスモさん、拍手コメントありがとうございます。
ご理解いただけたようで何よりです。
ですが、やりにくいからといって放置するようなまねは致しません。
精進させてムギを話の中に入れていけるよう努力していく所存です。
こんな未熟な作者ですが、これからもよろしくお願いします。


それでは、これにて失礼します。

拍手[0回]

第76話 ライブと……

唯抜きで始まった学園祭ライブ。
最初の曲である”Don't say lazy”は無事に演奏を終えることができた。
体調が悪い僕だったが、ステージの上にいるときはそんな感じはしなかった。
もしかしたら、ランナーズハイのようなものなのかもしれない。
だが、それは僕にとっては非常にありがたかった。

(計算が正しければ、唯が来るまであと4分弱)

次の曲の長さは約4分。
ぎりぎりだった。

「続いての曲は、『ふでペン~ボールペン~』です!」

何とか簡単なMCで時間を稼ぐ。
それしかなかった。
本格的なMCは唯に任せている。
現に、唯のMCは比較的受けがいい。

「1,2,3,4!」

律のリズムコールとともに、演奏が始まった。
梓と僕の担当するリフが終わりパートが分かれる。
僕はバッキングコードを、梓はリズムパートを演奏していく。
ボーカルは澪で、僕は歌声に合わせて弦を弾いていく。
クールでなおかつ軽快な曲風に澪の歌声はあっていた。
ドラムのリズミカルで力強い音に、ベースが刻むビートはギターやドラムに埋もれるどころか絡み付いていく。
山中先生の演奏は、ブランクがあるとはいえ非常にうまかった。
リズムキープも正確で、音程のズレすらもない。
そしていよいよ間奏……ギターのソロへと入っていく。
僕と梓はタイミングを合わせるようにソロパートを弾いていく。
そして、サビへと入っていった。

(もうすぐに曲が終わる。急いでっ)

ついに最後のサビが終わり、曲の初めのリフへと入った。
あと少しで曲が終わる。
そんな時、講堂の出入り口のドアが開いた。
そこから姿を現したのは、ギターを取りに戻っていた唯だった。
曲が終わり、歓声に包まれる中、ステージの前で息を切らせながらも唯は立っていた。

「ほら、捕まって」
「うん」

ステージ前にいる唯に、少しかがみながら手を差し伸べると、唯は手を取った。

「よっと」

僕は唯を片腕でステージまで引き上げた。

「さわちゃん先生、ありがとう」
「……それじゃ、後は頑張りなさいよ」

唯のお礼の言葉に、山中先生はやわらかい笑みを浮かべながらそう言い残すと、ステージ袖の方に向かっていった。
会場から先生に向けた歓声が上がった。
その時の山中先生の背中は、とても威厳に満ちていたような気がした。
それは、教師としてよりは、この学校のOGとしてなのかもしれない。

「皆、本当にごめん」

そんな歓声の中、唯がポツリポツリと言葉を漏らす。

「こんな大事な時に迷惑をかけて……ヒック、考えてみれば、最初から、ヒック……ずっと迷惑を」
「唯、タイが結べてないぞ」

涙を流し嗚咽交じりに、謝る唯に澪はタイを結んだ。

「浩君も、ゴメンね。いつもいつも嫌な思いをさせて」
「はは、僕は隠し事は苦手だ。嫌だと思ったらすぐにそう言ってるよ」

微笑を浮かべながら、僕は唯にそう返した。

「全く、浩介はツンデレなんだから。私たちはみんな唯のことが好きだよ。もちろん、浩介もな」

そんな僕に、律は苦笑しながらツッコむと唯に告げた。
そして会場からも唯へのコールの声が上がった。

(ツンデレは余計だ)

「これ使って、顔を整えな。まだ泣くときでもないし、やるべきことは残ってるんだから」
「そうだぜ、まだMCもやってないんだから」
「皆……ありがとうっ」

僕からタオルを受け取った、唯はそれを使って涙をぬぐう。
それから間もなくして、唯は演奏の準備を整えた。

「えっと、改めまして、放課後ティータイムです。今回は私がギターを忘れて遅れてしまって、本当にごめんなさい。ギー太もごめんね」

MCの最初は謝罪からだった。

「最初は”目標は武道館”で始めました。最初のころはギターを買うために皆でアルバイトをしたり、皆でお茶を飲んだり、合宿をしたり、新入部員を得るために頑張ったり、一生懸命がむしゃらに練習したわけじゃないけど、でもここが……このステージが私たちにとっての武道館ですっ!!」

唯のMCに会場は拍手で包まれた。

(やっぱり、唯は……皆はすごい)

この会場のほとんどの人の心をつかんでいると言っても過言ではない。
もし、プロデビューをする機会があれば放課後ティータイムはH&Pと同じか、それ以上まで上り詰めるかもしれない。

(でも、そこには……)

「最後の曲だけど、力の限り演奏します。聞いてください! 『ふわふわ|時間《タイム》』!」

僕の考えは曲名を告げる唯の声で遮られた。
そして、すぐに最後の曲『ふわふわ|時間《タイム》』の演奏が始まった。
唯のギターから始まって僕たちも演奏を始める。
この時、僕はこれまでで一番すごくいい演奏をしたような実感を持てた。
まるで一つにつながっているかのように、タイミングが合っていた。
だからだろうか?
気づけば、演奏が終わっていた。
会場は拍手と歓声に包まれている。

「……」

そして、唯は一人ずつ顔を見合わせては頷きあう。
それがライブの終わりを現しているような気がした。

「え?」

そんな時、予想外の出来事が起こった。
突然キーボードから音色が聞こえてきたのだ。
それは先ほど演奏した『ふわふわ|時間《タイム》』のワンフレーズだった。
それ行っているムギに続いて、今度は律がドラムの音色を奏でだした。
さらにそれに澪も続く。
ここまで行けば、さすがに何をしようとしているかはわかった。
それはまるで、合宿の時にH&Pの皆で演奏した時のようだった。
僕と梓もそれに続いた。
そして、最後に唯が加わる。

「もう一回っ!」

その唯の言葉で、サビのアンコール演奏が始まった。
サビが終わり、全員が音を伸ばしていく。
そしてドラムのフィルで今度こそ局は終わりを告げた。

「けいおん大好きっ!」

こうして、二度目の学園祭ライブは様々なアクシデントがあったものの、成功を収めるのであった。

「律ちゃん、もう一曲やろう!」
「唯!」

律にもう一曲やろうと提案する唯に真鍋さんが飛び出てきた。

「もう時間切れよ!」
「えぇ~!?」

時間切れで後一曲が演奏できないという、オチをつけて。










「これで一通り最後だぞ」
「あずにゃん大丈夫?」
「はい!」

ライブも終わり、待つのは後片づけ。
という名の楽器の運搬だった。
アンプやらドラムやらを、部室に運ばなければいけないのだ。
そう言うことで、数往復していた僕たちだったが、ようやく楽器などの運搬する物が無くなった。
僕が持っているベース用のアンプと、律たちが持つ楽器を支える道具だったりで最後だ。
僕が持っているのが一番重く、それ以外はそれほど大した重さではない。

「先に行ってるよ」
「ほーい」

僕は唯たちに声を掛けると、アンプを手に部室へと向かう。

(っく、目の前がくらくらしやがる)

ライブが終わった直後に、視界が急にゆがみだし始めたことに、最初は驚きを隠せなかった。
ランナーズハイ状態はすでに終わっているようで、今度はその代償が一気に自分に返ってきているようにも思えた。
正直よく歩けると思う。
それほどまでに方向感覚はおろか平衡感覚すらも失っていた。

(これが最後だ。終わったら少し休もう)

休めば少しは具合も良くなるかもしれない。
この後にはH&Pのライブも控えているのだ。
こんなところで倒れるわけにはいかない。

「ふぅ……やっと運び終えた」

ふらふらしながらも、アンプを部室まで運ぶことはできた。
いくら視界が変だとは言え、場所がわからなくなるほどではない。

「それじゃ、次は……」

いったんしゃがんでアンプを置いた僕は、立ち上がろうとすると体から力が抜けた。
そして、そのまま意識を手放すのであった。


★ ★ ★ ★ ★ ★


「あれ、ドア開けっ放しですよ」
「本当だ。浩君も珍しいね」

軽音部の部室がある会に続く階段の踊り場で梓が開けっ放しのドアに気付くと唯が珍しげにつぶやいた。

「あれだけ人には”開けたら閉めろ”って、言うくせにね~」
「唯たちの悪い癖が移ったのかな」
「澪ちゃん、しどい」

さりげなく唯を例に挙げる澪に、唯は頷きながらつぶやいた。

「それなら、ドアを閉めるようにすればいいのでは?」
「どうでもいいから、早く部室に行こうぜ」
「そうだね、ムギちゃんのお茶も飲みたいし」

梓の注意から話題をそらすように提案した律に、唯は賛同すると階段を上っていく。

「やっほー、浩く―――」

部室の中をのぞいた唯は、声を詰まらせ固まった。

「どうしたんだよ、唯」
「部屋の中に何が……え?」

唯の見ている方へと視線を向けた律たちは唯と同じように固まった。
そこにいたのは、

「浩君!?」
「浩介先輩!」

床にうつぶせに倒れている浩介の姿だった。

「浩介君! 目を覚まして!」
「浩君! しっかりして! 浩君!!」

体を揺らしながら声を掛ける唯にムギ。

「……ぅ」
「浩君!?」

小さくではあるが反応を示した浩介に、唯が浩介の名前を呼ぶ。

「二人とも、とにかく浩介をここに寝かせよう!」
「あ、ああ!」
「私も手伝います!」

澪の指示に、律に続き梓も頷くと、全員で浩介の身体を長椅子まで運ぶ。

「ちょっと、一体何事? って、高月君はいったいどうしたの?」
「そ、それが来たら倒れていて。今長椅子に横にさせたところなんです」

運び終えたところで顔をのぞかせた顧問のさわ子に、梓が事情を説明した。

「どれどれ……って、熱!?」
「うわ、本当だ!」

浩介の額に手を当てたさわ子は驚きながら後ずさった。
さらに律もそれに続くが、その熱さに驚きを隠せなかった。

「これは、間違いなく風邪ね」
「え? もしかして私のが?」
「ち、違うわよ。唯ちゃん」

さわ子の見立てに、表情を曇らせる唯に慌てた様子で紬がフォローする。

「そうね。とりあえず、病院に連れて行った方が――「それには及ばない」――」
「浩君!?」

さわ子の言葉を遮るように告げられた浩介の声に、唯が慌てて浩介に呼びかけた。


★ ★ ★ ★ ★ ★


「も―――て私の――――」

誰かの声が聞こえた。

(いったい僕はどうなったんだ?)

自分の状況がよく理解できない。
ライブが終わったところまでは覚えている。
確か、そのあと後片付けをしていたような気がする。

(そうか、その時に倒れたんだ)

「そうね。とりあえず、病院に連れて行った方が――「それには及ばない」――」

結論にたどり着いたところで、山中先生の言葉が聞こえたので、僕はそれを遮るように口を開いた。

「浩君!?」

起き上がろうとする僕に唯の声が聞こえてきた。
だが、体に力が入ら無い為起き上がることができなかった。

「どうして具合が悪いことを隠してたんだ!」
「ライブがあったから」

澪の咎めるような言葉に、僕は簡潔に答えた。

「だからって……」
「そんなに熱がなかったから平気だと思ったんだけど……これは失敗したかな」
「大丈夫? 浩介君」

ため息をつきながら呟く僕に、ムギが心配した様子で聞いてきた。

「大丈夫だって、ちょっと力が出ないけど」
「全然大丈夫じゃないじゃないか」

律の言うとおりだった。
まったく大丈夫ではない。
どうやら気を失っていたようで、完全に病気の症状が進行しているようだった。

「とにかく、高月君を家まで送っていくわ」
「いえ、自分で――――っく」

歩いて帰れると証明するために、根性で立ち上がることができたが、どうしても体がふらついてしまう。

「ほら見なさい、そんな状態でどうやって帰るっていうの」
「浩介先輩、ここはおとなしく先生に送ってもらってください」
「……………分かった」

本当に病人のような気がするので、避けたかったが梓の心配そうな表情での懇願に僕は山中先生に送ってもらうことにした。

「荷物は持ったわね」
「はい」
「それじゃ、行くわよ」

山中先生に促されるように、歩き出そうとするが、やはり足元がおぼつかない。

「あ、私が肩を支える!」
「ごめん」

そんな僕に、自分から名乗り出てきてくれた唯に支えられながらも、僕は部室を後にした。

「ここまででいいよ」
「本当に大丈夫?」

山中先生が車を用意するため、待つように言われた校門のところで僕は唯に告げると心配そうな表情で訊かれてしまった。

「大丈夫だって。どうせただの風邪なんだから、寝てれば数日で治るさ」

心配させまいと明るく言うが、正直なところ早めの処置が必要な状態だった。

「おまたせ。さあ、乗って」
「あ、はい」

少しだけ動けるようになった僕は、先ほどよりはしっかりとした足取りで車の中に乗り込もうとする。

「浩君!」
「何? 唯」

そんな時、それを遮るように声を掛けてきた唯に、僕は用件を尋ねた。

「またね」
「……ああ、またな」

唯の言葉の意図を悟った僕は、もう一度会うことを示唆するように答えると、車に乗り込んだ。
そしてそのまま僕は山中先生が運転する車で自宅まで送り届けてもらうのであった。










「お、やっと来たかDK」
「ごめんなさい。ちょっと仕度に手間取って」

夕方、少し遅れて会場に到着した僕に、待ちくたびれたように声を掛けてきたMRに謝りながら理由を説明した。
この日、僕はライブがあるのだ。

(家に戻ったけど結局、月見草は届かなかった)

体調は相変わらずひどい状態だったが、H&Pのライブを待ってくれている人がいるため、僕は中止にすることができなかった。

「まあ、いい。時間には間に合ったわけだし。早速ライブの準備を始めるぞ!」
『おー!』

YJの呼びかけで、僕たちは一斉に腕をあげると演奏の準備をしていく。

(よし、今はライブのことだけを考えよう)

僕はそう言って自分に気合を入れながら演奏準備に取り掛かるのであった。





『これより、30分の休憩に入ります』

ライブは前半を乗り切ることができた。

「はぁ……はぁ……」

休憩に入り、楽屋に入った僕は椅子に座るだけでも息が切れていた。

「DK、どうしたんだ? いつもはあの程度どうということもなかったのに」
「大丈夫、平気だから」

そんな僕の様子を心配したYJが僕に声を掛けてくるが、僕は平気だと告げると目を閉じて体を休める。
数十分だろうと、体が休まるのであれば後半を乗り切ることができるのだから。
そして、後半のライブが再び幕を開けるのであった。





「ただ……いま」

夜、ライブを終えた僕はふらつく足取りで自宅にたどり着いた。

(ライブは成功したのは分かるけど、演奏した曲が思い出せない)

もはや症状は最悪な状態にまで悪化していた。

(とりあえず、月見草は届いているはずだから、早く飲もう)

今後のことを考えながら、僕は家の玄関を開けようとする。

「お、重……」

ドアはまるで鉛のように重かった。
鍵がかかっているというものではない。

(もはや唯たちよりも筋力が下がってるな。これは)

苦労しながらも、何とかドアを開けることができた僕は割り込むように自宅に入った。

「はぁ……はぁ……」

家に入るだけでも息が切れる。
体は依然と怠く、視界もぐるぐるとしていて芳しくなかった。

「後は、月見草を………飲……」

次の行動を起こそうとする僕に、再びあの感覚が襲い掛かる。

(ここまで、か)

僕はすべての終わりを覚悟して再び、意識を手放した。
何となく、懐かしい気配を感じながら。

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『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』最新話を掲載

こんばんは、TRcrantです。

本日、『けいおん!~軽音部と月の加護を受けし者~』の最新話を掲載しました。
今回、浩介に異変が……という話になります。
この後の展開が、読めてしまうような気もしなくはないです。

さて、拍手コメントへの返信を行いたいと思います。

『できることならこれからも 毎日更新していただきたいです』

コスモさん、拍手コメントありがとうございます。
申し訳ないですが、これからも毎日更新できるという保証はできかねます。
というのも、私用が立て込んだり一話の執筆が長くなったりすると、どうしても完成までに時間をとられてしまうからです。
できる限り毎日更新できるように努力は致しますが、数日程度穴が開くこともあるという点をご了承のほうをお願いします。
ちなみに、現時点では26日までは確実に毎日更新ができます。


それでは、これにて失礼します。

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